毎回、ひとつのテーマを決めて、それに関連するサントラ盤を紹介するコーナーです。
ゴールデン洋画劇場
フィリップスレコード
30代の方には懐かしいでしょう。フィリップスからでてた企画モノで「月曜ロードショー」や「日曜洋画劇場」などとともに(月曜から日曜まで揃ってた)リリースされてた1枚。演奏はアンリ・モリエール・オーケストラで演奏時間3分58秒と表記。で、取り上げてる曲だけど、これって本編のどこに使われた曲なんだろう?一応フレンチ・コネクションらしいテイストはあるけど、ビデオ何回見てもこんな曲でてこないぞ。いったいなんだろう?エンドクレジットに流れた曲かな?(私のビデオは民放をエアチェックしたものなのでエンドクレジットまで収録されていないのである。だったらビデオ買えって?いやいや、小池さんのポパイと羽間さんのラソーと大平 透さんのシャルニエでないと私はダメなのである)。
ゴールデン洋画劇場/ベスト・スクリーン・テーマ
フィリップスレコード
上記のアルバムの別バージョン。といっても収録曲はかなり異なっている。演奏はクロード・フィリップ・オーケストラとなってるけど同一音源、とよくある話。演奏時間は3分59秒と表記(1秒ちがうのね)。発売何月日を見たらこちらの方が先に発売されたものらしい。思えば「トラ・トラ・トラ」はこのシリーズでお世話になった方が多いのでは?今回FSMからめでたくオリジナルがリリースされると聞いて、このLPのことを懐かしく思い出した30代のオッサン達、君達はアミーゴだ!
最新アクション映画カスタム20
フィリップスレコード
演奏はチャキート楽団となってるけどやはり上記2枚と同一音源。ま、日本人スタジオミュージシャンたちの寄せ集め楽団の7色変化ということで。でもこのLP、「ジャッカルの日」とか「北国の帝王」とか「相続人」とか「狼は天使の匂い」とか「ゲッタウェイ」とか「アマゾネス」とか「「ロリ・マドンナ戦争」とかヘンな曲が色々あって結構楽しめる。前述のチャキート楽団以外の演奏者はミッシェル・クレマン楽団。どっかで聞いた事あるでしょ、アミーゴのみなさん(^^)。
’83 スクリーン・ミュージック・ライブラリー/アクション・テーマのすべて
セブン・シーズ(キングレコード)
70年代映画音楽の帝王(^^)、セブンシーズからの1枚。演奏はマッシーモ・レオーネ・オーケストラ。演奏時間は2分52秒と表記。取り上げてるのはブラスの咆哮と変拍子のトランペットではじまる例のメイン・タイトル。ブラスの音がちょいショボいけど、まあまあオリジナルの雰囲気を伝えよう、という努力が感じられる。このバージョンを長らく愛聴してた。
The Collection of the Best Screen Music/program
X アクション
ほるぷレコード(原盤製作キングレコード)
セットものが中古でバラ売りされていたものを入手。上記のマッシモ・レオーネさんとこと同一音源なんだけど、ユナイト・スタジオ・オーケストラ(!)演奏となってる。ジャケットの右上にまごうことなきユナイトレコードのロゴが。(ユナイトも大元はキングだもんね)演奏時間は2分53秒と表記(やっぱり1秒ちがうのね)。演奏楽団についてはこれが一番正直なんだろうと思う(^^)。
映画音楽大全集vol.4/THE DETECTIVES
企画・販売TEC・TEK 製造元キングレコード
今回紹介する中で唯一のCD。とはいってもディスカウント・ショップのワゴンに並んでいた少々怪しげなCDである。とはいっても製造元はちゃんと”キングレコード”と明記されてるので出自は確かなものであろう。キング音源というわけで曲はやっぱり上記2枚と同じもの。でも演奏はスクリーン・ポップスだって。演奏時間は2分53秒と表記。やっぱりおんなじ。でもCDで聴けるのは有難や。「マックQ」なんてちょっと珍しいものも収録されてる。
SUPER CINE・MAX 16/BEST SCREEN THEMES FOR
ACTION AND VIOLENCE
TAM(東宝レコード)
70年代のもう一方の雄、TAMからの1枚。で、演奏はTAMではおなじみ、スタンリー・マックスフィールド・オーケストラ。演奏時間は表記なし。取り上げてるのはやはりメイン・タイトルだけど、今回紹介したもののなかでは一番演奏がショボい。最初のブラスも管の数が少なく、まったくの迫力不足でアレンジもかなり軽め。キング音源の方がなんぼかマシ。でもイージーリスニングとして楽しめばいいんじゃない?、てなことで時々針を落としている。
最新映画音楽の世界/ダブル・デラックス
TAM(東宝レコード)
こちらもTAMだがちょっと珍しい「フレンチ・コネクション2」のカバー演奏。演奏はやっぱりスタンリー・マックスフィールド・オーケストラでやんす。メインタイトルをほぼ忠実にカバーしており、カバーものとしては出来のいい方だと思う。でも「ライムライト」や「街の灯」はあるわ(このころリバイバルしてたのね)、「ペーパー・タイガー」はあるは以下、「ジョーズ」「ドラゴンへの道」「大地震」「デルス・ウザーラ」「エクソシスト」「恐怖に襲われた街」「弾丸を噛め」「燃えよドラゴン」「タワーリング・インフェルノ」「星の王子様」「メリーゴーランド」「エアポート’75」「潮騒」・・まったく脈絡ないけど70年代の真空パックなLPである。
フレンチ・コネクション&ゴッド・ファーザー/最新スクリーン・ヒッツ
プロジェクト3レコード 発売元キングレコード
ジャケットがモロそれなのでうれしい1枚。発売元がキングなのでまたおんなじか・・・と思って針を落としたら、なんと違う音源だった。演奏はイノック・ライトとブリゲイドというカバー演奏楽団としては少なくとも私はまったく聞いたことがない楽団。演奏時間も3分12秒と表記され、あきらかに上記のキング音源とは別モノ。取り上げてる曲はおんなじメインタイトル。出だしのブラス音が上記のキング音源盤よりもパワフルでちょっといい感じ。いままで聞いたカバーの中でも一番の出来じゃないだろか。
決定盤 SF、アニメ、サスペンス映画全曲集
コロムビア
このテのコンピはあまり出さないコロムビアのLPなんだけど、いろんな意味で変わりダネ。まずジャケット。見てちょーだい、いくらなんでも「フレッシュ・ゴードン」はないだろう!演奏はムーヴィーランド・オーケストラとなってるけど、取り上げてる曲がポパイとラソーが飲みに行ったクラブで黒人のお姉ちゃん3人組が歌ってる歌”EVERY GET'S TO GO GO MOON”のカバー演奏!なんでこの曲を?とどめは解説を私らの世代にとっては非常に思い出深い、あの関 光夫さんが書いてること!(先ごろ惜しくも他界されましたね)
A TRESURY OF SCREEN MUSIC 15/アクションとサスペンス映画
CBSソニー
これもセットもののバラ売り中古で入手した1枚。CBSソニー盤なんで期待はしてたけど、演奏楽団を見て狂喜した。ドン・エリス楽団!タイトルも堂々とTHEME FROM "THE FRENCH CONNECTION"となっているけど、あのブラスの咆哮で始まるメイン・タイトルではなく、尾行のシーンに何度となく流れる曲のアップテンポ・アレンジというべきものだった。でも!演奏内容はさすが本人。パワー、ノリ、トランペットの響き、何から何まで最高!正しい70年代アクションスコアを聴いて感涙にむせんだ。
CONNECTION
DON ELLIS
CBSソニー
紆余曲折の末、やっとたどりついた本人のアルバム。上記LPのTHEME
FROM "THE FRENCH CONNECTION"が収録されてる。
ここまでの道のりは長かった〜。
ちなみにこのアルバム、プロレスラー大仁田 厚の全日ジュニアヘビー時代のテーマ曲が収録されてることでプロレスマニアには有名デス。
結び
FSMがフォックスの過去の作品を次々と発掘してCDリリースしてる今日、「フレンチ・コネクション」の本当のサントラ盤発売もあながち夢じゃなくなってきた。良い時代になったもんだ、と思うと同時に、今回の特集のためLPを聴きなおしてみて、昔のカバー演奏の魅力を再確認した。昔はめったやたらオリジナルにこだわってたけど、カバーにはカバーなりの楽しみ方があってもいいのでは?30半ばにしてそう思う今日この頃である。