言うまでもなく
ThinkPadではない本機ですが、PDAという視点から考えれば、非常に特異かつ究極的な形態の製品です。
でも、知らない人から単に「カード電卓」と言われてしまうと、けっこうツラいものがあったりします・・・
本機と同様な発想で「データビュアー」としてより洗練させたものが、現在も販売されているシチズンの
DataSlim です。
見た目「電卓」そのまんまです。(^^;
が、小さなキー故に電卓としては操作性はイマイチ(指が痛くなる)で、PDAとしてデータの入力を要求するのにはかなり無理がある気がします。
とは言え、環境さえ揃えてあげれば、ノートPCのカードスロットにそのまま差し込んでデータの交換が容易にできるという発想は、なかなか凄いアイデアです。
表側のカード電卓のようなデザインと対照的に、モロにPCカードといった雰囲気の裏面。
形態的には TypeIIの
PCカードという形をとっていて、デバイスとしては
S-RAMカードとして認識されるようです。
このためか(?)、Windows2000では認識不能で、Windows98(SEは不明)までが利用可能なOSのようです。
更に専用(?)のドライバとの相性の関係で、他に同時にPCカードスロットにLANカード等が刺さっていると認識やデータの読み書きが不安定になることがありました。
単独で機能するので、当然ながら電源として、下のフタの中に電池が格納されています。(CR2016
2個)
この他に内部にバックアップバッテリーを持っているみたいで、後継機の
VW-200では電池切れや電池交換時にデータが飛んでしまいますが、TC-100は比較的内容が飛びにくいようです。
母艦(PC110)に収容されつつある
TC-100。
両機ともにコンセプトはユニーク且つ素晴らしく、この組み合わせが最もぴったりな気がします。
それにしても、TC-100、PC-110共に、登場が早すぎたような気がしますね。(^^;
CPU EPSON SMC88112 ?MHz
RAM 128KB
HDD none
LCD モノクロSTN (仕様不明(^^;)要はPCカード型8bitパソコンという訳ですね。
私はジャンク品で 2,000円位で入手しましたが、ネットオークションでは意外と高い価格で取引されているようです。
これから希少性は出てくる可能性があるのでしょうか? 嬉しいような悲しいような、複雑な気分です、、、
- 単独では本機の機能を十分使えないと言ってよいでしょう。母艦を用意してあげる必要がありますが、TypeII PCカードスロットのあるノートパソコンを用意しましょう。(ThinkPadならなおGood?)
- 単体で何もしなくても電卓としてなら即使えますが、かなりボタンが痛いので電卓としての実用性はちょっと怪しいかもしれません。
- 母艦のOSと他のPCカード周辺機器に注意しましょう。認識できない原因になります。
PCカード関係のドライバのインストール経験があれば Windows3.1やDOSでも使えますが、Windows95の方が使いやすいかもしれません。
(2000/11/2 記)