開業3ヶ月後
この頃の方針も「ASTELは皆様がおでかけする場所を中心にエリアを展開しています。具体的には駅を中心に半径200m〜500mを目安にし、繁華街やデパート、スーパーをエリアにしていきます。」と変わる事無く、実際にはかなり都心から離れた駅周辺もエリアにしていました。開業当時、武蔵野線の市川大野駅周辺をエリアにしていたのはASTELだけでした。
この方針はさらにバス停へも引き継がれ、点展開のASTELを象徴づけました。この展開は、東京の主要な場所などでの穴を多く生み、「ASTELは使えない」神話を形作る結果となってしまいました。(私個人としては、より多くのユーザをターゲットに出来て、良い展開だと思っていましたが、大衆はそう判断しませんでしたね)
また、開業後からインターネットがブームとなり、ISDN回線の一般提供が30日待ちになるなどが、地域によって出始め、その影響もあり、予定していたアンテナの稼動が出来ぬままといういわゆる「ダミーオービス」状態も目立ち始めました。
また、下に示すようにエリアマップも塗りつぶし状態から、CSから半径200m円を書いて便宜上のエリアを示す形となり、PHSの限界を印象づけるマップとなりました。このマップを見て「より現実的になった」と思う反面、「やはり郊外ではかなりの虫食いが残るのだろうな」とちょっと携帯に心が奪われたりもしました。でも、実際にはスーパーなどでのエリアが素晴らしく、自分のニーズには合っており、便利なツールとして使えていました。
また、このマップで初めて高出力CS計画が明らかにされ、NTT-Pがすでに高出力CSを設置していた事を考えると出遅れが目立っていました。しかし、出遅れはデメリットでもあるが、さらなる改良を重ねたCSでの展開も可能であり、機器の開発出遅れよりもメリットは多いという印象を持ちました。コンピュータなどでは出遅れは即、シェア低下を招き、致命的ですが、CSの設置に関しては一度設置したものの更新は費用面で困難であり、後からの設置の方が有利になる事もあるわけです。その点ではASTELにも分があるわけです。
開業2ヶ月後に配布されたマップのキャッチフレーズです
’95/12〜’96/03までのエリアマップ
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