開業後1年
開業後1年で、一般ユーザ向けに詳細版地図を発行しました。これは開業後半年の時点で東京都心詳細版として、発行した内容の物を千葉、埼玉、神奈川、東京西部と出したものでした。これは現在でも継続しています。この地図は「どこにCSが設置されているか?その出力はどの程度なのか?」が見ただけで分かる優れものです。(最近は殆ど塗りつぶし状態で分からなくなってしまいましたが(笑))
さてこの頃から、「PHS事業はエリアが広い事が一番」という結論に達したASTELは、それまでは他社との差別は、「付加サービスで行う」(前例で言えば、留守番サービスのポケベル呼び出しやASTELダイアルなど)から、「利用できるエリアが一番広い。しかも穴が無い。設置密度は一番」を目指す事が明確となってきました。
この頃の計画を見ると、すでに大方のエリア化が済んでいる地域も、塗り絵をするがごとく畑や田んぼしかない場所にもアンテナ設置の計画を打ち出し、高出力を武器に「どんな場所でも利用できる」を目指し始めました。
地方都市に力を入れるDDI-PとNNT−P。都心部から国道16号線の内側までを完全なエリア化する事を目指したASTEL。
それまで「使えないASTEL」と評判を受けていた事を考えると、「もっとも効果の高い選択」だったと思います。地方都市に住む人からは苦情が多く出たでしょうけど、まず「品質が高い」という評判を取って、地方へ展開したほうがユーザを魅了する事でしょう。結果として潜在加入者も発掘し、PHS業界全体が繁栄する事でしょう。
この頃のエリアマップからキャッチフレーズはなくなりました。
全域版とあるように地域版が大々的に作成され始めたのもこの頃です。
’96/09〜’96/11までのエリアマップ
高出力の想定円のおかげで、かなり広範囲に塗りつぶされるようになりました。
しかし実測ではないので、実際には使えない地域を増やす結果になったのも事実です。
この点は「塗りつぶしたエリアにもCSをさらに設置していく姿勢をASTELは示しているので、間違いなく実行に移してくれる事でしょう。
同様の姿勢を示しているのがDDI-Pであり両者は今後にも期待が持てます。(NTT-Pは既にエリア化が済んだ地域への穴埋めは現在の所実施していない模様です)
これぞ地域版のタイトルです。これが出た時には感動しました。
コート紙のためスキャナー時の反射が大きくきれいに出ませんでしたが、松戸市北部のエリアマップです。
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