ぶらっくたいがぁ様からのメール
ISO認証といえばイコール「ISO規格に沿った新たな仕組みを導入すること」と世間が誤解している理由がわかりました。なんと、JABがそう言っているのです。 JABホームページの「よくある質問」の中で、以下の一文を見つけました。 Q11.ISO 9001/ISO 14001の認証を受けるにはどうすればよいですか? 組織(企業等)の品質マネジメントシステム/環境マネジメントシステム(QMS/EMS)がISO 9001/ISO 14001に適合していることの第三者による証明である認証を受けるためには、まず、ISO 9001/14001規格を理解し、規格の要求事項に適合した仕組みを組織内に構築します。 いやぁ、こりゃ「勉強になりました」 |
もっとも「のろまで愚図だ」とは言わなかった。のろまで愚図な亀子をご存知なら、不惑以上であることは間違いない。いや天命を知っているかもしれない。
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ところで部長補というのは聞いたことがありません。どのような職位なのでしょうか? 部長という言葉がつく役職にもたくさんあります。部長、部長付、副部長、部次長、専門部長、担当部長、部長心得、部長代理、部長待遇、巡査部長、部長刑事、刑事部長・・最後のほうは違ったか? 私も以前は上司から担当部長と名乗ってよいと言われていましたが、いくらなんでも私がそんな名称を名乗ったらあまりにもうそっぽい、というわけでそんなたいそうな名前を名乗ったことは一度だけしかありません。その一度とは某認証機関にいちゃもんをつけに行くときに肩書きのない平社員じゃかっこ悪いということで。まあ今は嘱託ですから・・というか名前が売れましたし(謎) |
【穀潰し】(ごくつぶし):定職もなくぶらぶらと遊び暮らす者。無為徒食の者をののしっていう語
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いやいや、力量を計ろうとかそんな畏れ多いことは考えておりません。 ISO規格に合わせて何か新しい仕組みを導入あるいは構築するというJABの考え方はあまりにもオカシイと思い、それが間違いではないことの裏付けが欲しかっただけであります。 取り上げていただき、ありがとうございました。 ところで、「認証件数が減っているのは信頼性低下の結果」というJABの考え方ですが、これもオカシイと思います。もしかすると逆かもしれません。 つまり、認証件数が減っているのは制度が信頼されているから、役に立っているからではないでしょうか。 以下、この珍説をお聞きください。 企業が認証を取得する理由は、外向きのものと内向きのものの2つがあります。 前者は世間や取引先にアピールするためであり、後者は認証(つまり審査)の力によって何らかの成果を得るかそのための仕組みを確立させるためです。 これは私が勝手に言っているのではなく、当のJABがそう言っています。 「ISO 9001/ISO 14001 の認証をとる意義、メリットなどを教えてください」という質問に、こう答えています。 1)事業参入機会の増大 2)事業参入機会逸失の回避 3)社会的企業イメージの高揚 4)社内経営管理システムの充実・強化、再構築 1)から3)は前者で、4)は後者に該当します。 審査を重ねることで「社内経営管理システムの充実・強化、再構築」が進み、めでたく製品不適合・苦情やカミ・ゴミ・デンキがメキメキ減少し、所定の成果が得られた企業がたくさんあるはずです。 そうなれば後はその仕組みを良好に維持するだけですから、もはや審査を受ける必要はありません。もちろん、継続的改善は大事なので仕組みを更にブラッシュアップしていくわけですが、そこまで進んでいれば別に審査員の手を借りずとも自社でできます。 つまり4)が目的の企業はその目的を達成したわけで、これ以上認証を維持するのは費用対効果的にムダですからどんどん返上することになります。 一方、1)から3)が目的の企業はそのまま残ります。 両者の比率はわかりませんが、4)の企業はそれなりにあるはずですから、認証件数が減っていくのは当然の帰結です。 つまり、これは現行の認証制度が有用であることの証左でありましょう。審査が功を奏して企業がどんどんよくなっているわけで、JABにとって喜ぶべきことではありますまいか。 めでたしめでたし。 |
ぶらっくたいがぁ様 毎度ありがとうございます。 第三者認証というのを考えると、実に不思議な制度でございます。 おっと、どこかの大学教授が語っているように、審査を受ける側がお金を払うから必然的に劣化するなんておバカなことではありません。 その1 認証件数が多いほうが良いかと言えば、仮に全企業がISO認証した瞬間に認証の優位性はなくなり、審査で付加価値あるいはコンサルをしなければ全企業が認証をやめてしまう可能性があります。 その2 認証とはシステムができていることを(ISO9000の定義で)保証するものなら、一般消費者が1個買いする場合には何の意味も持ちません。品質保証とは、継続的取引において初めて必要とされる概念です。 その3 果たして、外部品質保証と内部的効用を同時に成しえることが論理的にありえるのでしょうか? 外部品質保証が直接的に効果があり、内部的なシステム改善効果は間接効果とするなら、その効用は同等ではなく併記することは詐欺的行為のようにも思えます。 その4 認定を受けた認証機関と受けていない認証機関の差があるのかないのかを事実で証明しないと、認定・認証制度という言葉を使ってはいけないように思います。 存在するのは単なる第三者審査制度ではなかろうかと・・ もっとありますが、家内が晩御飯だよと呼んでおりますので、オシマイ |
中川さんの講演の内容を見ないで書いているので勘違いしているかもしれませんが、(私の立場で言ってはいけないのかもしれないですが、)感想のレベルとして 私は本業がシステムエンジニアなので、こうした図での矢印には敏感に反応してしまいます。少なくとも私のお客さんにこの図を見せたらいろいろ言われるだろうなという気がします。ただ、他人が作った図は簡単に批判できるので、かなり傲慢な部分もあるという前提で。 最初に「マネジメントシステム認証の信頼性確保の枠組み」の図を見てなんじゃこりゃと思ったのは ・矢印に乗っているのはなんだ? ・スタートはどこだ? ・一般消費者って誰だ? です。 ・矢印に乗っているのはなんだ? 信頼性の枠組みというのであれば、そこに乗っているのは、信頼性を担保させる何かのはずなのだが、これは制度の仕組みを言ってるだけなので、信頼性とは関係ない。 公正かどうかは、行為の中身で決まるもので、組織の機能分担と配置で決まるものではない。 「それぞれ」に”する”を付けると内容がわかるような気もするが、「審査」するはどこに消えた?この図に審査員がいる意味が分からない。 ・スタートはどこだ? 通常、矢印はインプットとアウトプットをつなぐので、入りっぱなしのものはアウトプット、出るだけのものは最初のインプットとしてみます。そうしてみると、JABがスタートに見えるけれど、社会とか一般消費者、組織とは無関係に存在するのかな? 少し譲って、関係性を表していると考えても、片矢印は権力の一方的な行使に見える。 ・一般消費者って誰だ? 点線矢印はこうなったらいいなというレベルなのだろうか? 少なくとも妻は、ISO9001なぞ知らないし、興味もない。 ISO9001は商品には付けられないので、「モンドセレクション」とは違い、スーパーなどではまず見ることはない。 値段と品質は当然見て買うけれど、アウトプットには興味はあるが組織内のマネジメントシステムは知ったこっちゃない。 せいぜい、ブラックな企業には自分の子供をそんなところに勤めさせたくないと思うかもしれないけど。 こうしてみると、この図は、審査をする人間が組織に「適合性評価制度」ってどんな仕組みなんですか?と聞かれた時に答える図なんだろうなという気がします。 認証の公正性も信頼性も関係ない図と考えると納得できるような気がします。 まずは感想として。 |
N様 毎度ありがとうございます。 まず、図1は中川さんが書いたのではないようです。「マネジメントシステム規格認証制度の信頼性確保に向けたアクションプラン」の付図としてもありましたし、JABのウェブサイトに認証制度の説明としても掲載されていました。要するにJABの公式見解であることは間違いありません。 しかし、N様のお便りを拝見して、私の見方も狭いなと感じました。 だって矢印の向きとか考えもしませんでした。私は、インプットとかアウトプットではなく、権力の行使でもなく、単なる行為者と行為の方向を示しているのだと思っていました。 それに最重要というか要点である審査がありませんね! いったいどうしたのでしょうか? これは私が考えるのではなく、N様に考えていただかないとだめですわ・・・ |
つい先日、ほぼ同時期に審査と某大企業の二者監査を受けました。 どちらも真剣そのものでしたが、心意気というか必死さというものが違います。 前者は当社が吟味の末に選定・移転しましたので、よくある「有益な環境側面の特定に改善の余地があります」とか「当機関の審査登録規則が外部文書に登録されていません」とか実務の何の役にも立たないアホ指摘をする審査機関とはまったく違います。当社の実務上の急所をズバズバと突いてきます。 それでも後者にはかないません。 後者からは、製品の瑕疵につながる不適合は微塵も許さないという姿勢がヒシヒシと伝わってくるのです。もし瑕疵があれば甚大な被害を受けるのですから当然といえば当然です。 これが「第三者審査制度」の限界なのでしょう。 「認証」などと大仰に構えるのではなく、以前のように慎ましく「審査登録」とするのがよいのではないでしょうか |
ぶらっくたいがぁ様 毎度毎度ありがとうございます。そのへんの審査員より厳しいたいがぁ様の追求に、私も倒れそうです。 第三者認証は一般社会の代理人を自称して始まりましたが、不特定多数の代理人であれば責任の負い方がやはり甘くあいまいになるのは必然でしょう。 それに対して、第二者監査はもし万が一不具合があればその責任を負わなければならないのですから真剣になるのは当然です。 私も90年以前は第二者監査を受ける立場でした。それはまさに真剣勝負でしたね。監査に来ていたメンバーも、納入品に瑕疵があれば、社内で厳しく責任追及されるのは当たり前でしょうから。 実を言いまして、私も二者監査というか受け入れ検査に出向いたことも多々あります。私が検査して合格として納入品に不良があったときは隠れて修理したものです。メーカーに言えば「お前は合格にしただろう」といわれますし、社内では「何しに行ってきたんだ」と監査員三界に家なしであります。 |
こんなのありか おばQ様こんにちは。 ここで取り上げておられる文章などは一字一句引っかかるものがあるのですが、まずは一つずつです。 経済産業省がこの制度に関与しているのが理解できません。 なぜわざわざ民間の制度に税金を使って口出しをするのでしょうか? 蓮舫さんに仕分けしていただきたいです。 もしJABがその責務を果たせないのなら、出来る他の組織に取って代わっていただければ良いことです。 もし他の狙いがあるとしても、きっと徒労に終わるでしょう。 排除したい審査期間は出ていくどころか、益々根を生やすでしょう。 審査の質に差異が無く、安いんですから。 公的組織がつまづく原因の多くは、人件費から逆算した製品価格による競争力の欠如と言われています。経産省の作文を読むと、この制度にも同じ匂いがしますね。 価格も品質のうち、価格は市場で決まるという、基本的なビジネス感覚がないんですね。 もし仮に、制度開始時からずっと料金がどこも横並びだったりしたら、それはそれで公取に相談すべき事態でしょう。 |
ダストコマンダー様 毎度ありがとうございます。 お願いですから、私にそう突っかからないでください。 日本のすべての民間活動は、すべてどこかの監督官庁の管理下にあります。ISO認証制度は経済産業省、エコアクション21は環境省、グリーン経営認証は国土交通省、監督官庁がひとつでない場合もあり、公害防止管理者は経済産業省と環境省、容器包装リサイクル法は厚生労働省、経済産業省、農林水産省などとなっています。監督官庁は担当する業界が悪いことをしないように見張るというより、世間が騒ぐとなんとかせねばと行動をとるのが通常です。たとえば漢字検定は国家資格ではなく民間の制度だといっても、何事かあれば文部科学省は関係ないとは言えないわけです。口出ししたいのではなく、問題があれば口出しせざるを得ないでしょう。 ISO認証制度が国民に不審を抱かれたりすることがあれば・・そんなことはないと思いますが・・監督官庁としては困るわけです。 新規参入者の値段が安いということは、なぜ価格が安いのかというより、なぜ価格が高いのかということでしょう。そして言い換えると今までカルテルだったのかという疑問を持たれるでしょう。カルテルというと洋風ですが、日本語では談合です。ビジネス感覚というよりフェアネスということでしょうか。それは監督官庁というより、認証機関の問題でしょう。そして審査を受ける企業の側にだって長年の間、ISO審査費用の値引きとかあい見積もりをしてこなかったというビジネス感覚の欠如もあったのではないでしょうか。 5年前、10年前から消費者あるいは購入者(個人・法人)が選択する眼をもって、良いものを安く買うのが当たり前なら世の中は変わっていたでしょう。 それからJABは経産省の外郭団体ではなく経団連が出資して設立しています。そしてJABの予算に国家予算から出ているお金はないようです。「ないようです」というのは調査事業収入2200万と指定調査事業収入450万というのがあり、その内容が分からないからです。でも総収入が10億を超えてますから。それは全体の2%にしかなりません。蓮舫さんがなくせと言えるのは国がお金を出している場合で、国がお金を出していなければそんなことは言えません。せいぜい口を挟むだけです。 |