草戸千軒

律宗

りっしゅう

 奈良時代に鑑真が伝えた仏教の宗派で、平安時代には真言宗・天台宗といった密教の隆盛により存在感が薄れます。しかし、鎌倉時代になって唐招提寺の覚盛(かくじょう)や西大寺の叡尊(えいそん)・忍性(にんしょう)らが登場し、各地で活発な布教活動を展開します。
 聖徳太子や行基の事業にちなんで、慈善救済事業や土木事業を広範に繰り広げたほか、当時の支配階層との関係も深く、幕府の執権北条氏や貴族の帰依を受けています。
 瀬戸内地域にも律宗にちなんだ史跡は多く、草戸千軒に隣接する常福寺や、尾道浄土寺も律宗の寺院でした。


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1996-1998, Yasuyuki Suzuki, Fukuyama, Japan.
Last updated: June 10, 1998.