ザバダック


wonderful life
ペネロープ HARV-0006 (2004:CD)

今日の夢のこと/The Dawn/彗星はいつも一人/ホームページのつくりかた/Regret
天気予報/クリオン広場/Wonderful Life/生まれては別れにむかうわたしたちのために/夏日記

ザバダックの新譜です。自主レーベルを設立してから発表したCOLORS以降ほぼ同じスタイルでアルバムをリリースをしていますが、
この作品もその流れに沿った形となっています。
基本は吉良知彦氏のヴォーカル曲を中心とし、数曲のゲストヴォーカルとインストルメンタルを収録するというもの。
僕が現在のザバダックで好きな部分の一つとしてインスト曲があるのですが、このアルバムでもThe DawnRegretクリオン広場の3曲がインスト。
なかでも6分半という長めのRegretが気に入っています。3拍子で昔からのザバダックを思わせるエキゾチックなメロがお気に入りです。
途中からはいってくるギターオーケストレーションもいい感じ。
ヴォーカル曲での聴きものはやはりタイトル曲Wonderful Lifeでしょうか。吉良さんらしい広がり感のあるメロディーとアレンジが最高です(^^)。
あと、ザバダックは女性ヴォーカルが似合う曲も多いのですが、本作ではパートナーの小峰公子が生まれては別れにむかうわたしたちのために
一曲リードヴォーカルをとっているだけで、これは少し残念。


シグナル
(2002:CD)

Gargoyle/Play your days/Still I'm fine/子午線のマリア/I really don't know/にじ・そら・ほし・せかい
地平線/Tin town/紅い華/嵐/握手でBYE BYE/Signal


ザバダックの新作。最近は昔ほどのめりこめなくなっているのですが、やはりザバダック節というべき吉良知彦のメロディーラインには
惹かれるものがあります。Still I'm fineにじ・そら・ほし・せかい紅い華といったところがそれにあてはまります。
それ以外では今回はロックっぽい曲が多いのが特徴でしょうか。個人的にはザバダックのバリバリのロック曲はイマイチなのです。
吉良くんの声が合わないと思うんですよね。なのでこのアルバムの評価ももう少し聞いてみないとなんとも言えません。
エンディングのSignalは変拍子のピアノではじまるタイプのインスト曲です。


COLORS
(2001:CD)

僕のビー玉/八月のパーティ/BIRD'S ISLAND/星ぬ浜/天使の匂い
夏至南風/夜明けまで/COLORS/OYASUMI


力作だった前作「IKON」に続く新作は、1曲を除いて全て歌もの。歌詞も身近なものをテーマを取り上げていて
比較的聴きやすい作品に仕上っています。
吉良節の骨太ポップロック僕のビー玉八月のパーティ、昔のザバダックを彷彿とさせるインストBIRD'S ISLAND
沖縄テイストを織り込んだ星ぬ浜夏至南風、ディープ・フォレスト風のスキャットから始まり、レゲエっぽい歌メロ、そして中間部は
7拍子の怒涛の(^^)インスト部(ここのギターソロはカッコイイ)が繰り広げられる9分半にわたる大作天使の匂い
ギター弾き語りの夜明けまで、タイトル曲COLORSは壮大なラブソング(サビの部分でメロトロンサウンドがフィーチャーされてます)と、
バラエティの富んだアルバムだといえます。
ただお得意の3拍子の曲が無いのが3拍子ファンとしてはちと寂しいかな(^^;。


10566〜LIVE at なかのZERO大ホール
BIOSPHERE RECORDS BIOS-0002 (2000:VHS)

銀河鉄道の夜/風の巨人/DEIR PAIDER/POLAND/赤い鹿の伝説/遠い旅の記憶〜旅の予感〜北の回廊〜新しい場所
光の庭で/夏至南風/星ぬ浜/かえりみち/UNREASONABLE EGG/MOTHER/永遠の森/収穫祭/EASY GOING/遠い音楽

2000年6月17日に行われたライブのビデオです。昨年初めにリリースされたアルバムIKONからの曲を軸に、
近年のザバダックのベストソング集といった趣きでまとめられています。
ミュージシャンは吉良知彦(Vo、G)、カラクの小峰公子(Vo、Accordion)の夫婦コンビ(^^)は勿論のこと、
佐藤正治(Dr)、藤井珠緒(Per)、内田ケンタロウ(B)、太田恵資(Vn)、難波弘之(Key)といったザバダックではお馴染みのメンバーと
ゲストとして柚楽弥衣(Vo)、LA COMPAGNIE "A-n"(三線)が参加しています。
ステージングは極々シンプルなので逆に音楽そのものが伝わってきそうな感じがするライブです。
特にスタジオ盤ではあまり前面に出ることのないヴァイオリンの音がすごく目立っていて、これが非常に耳に心地よいのです。
夏至南風星ぬ浜はCDでは収録されていない曲で、三線をバックに歌われる沖縄風味の曲。ただメロはもろ吉良メロディー(^^)なのですね。
三線はアンコールの収穫祭でも登場。トラッドのダンス曲+沖縄風+ブルガリアンヴォイス風という面白いミックスチャーが楽しめる
アドリブ満載の演奏になっています。最後は定番(お約束)のEASY GOING遠い音楽
それにしても吉良クンちょっと太りぎみかな?(^^;


IKON〜遠い旅の記憶〜
biosphere ZA-0019
(2000)


PACO/風の巨人/赤い鹿の伝説/城/遠い旅の記憶〜旅の予感〜北の回廊〜新しい場所
BELIEVE/蒼の部屋/DEIR PAIDER/収穫祭/DREAMER

吉良知彦のソロユニット、ザバダックの新作はメジャーレーベルから離れてのリリースになりました。
その結果かどうかは分かりませんが、ザバダック本来の特徴である民族音楽とプログレッシヴロックの要素が濃い
音楽が詰まったかなりの力作だと思います。
ライナーにも書いてあるのですが、この作品は鈴木光司氏(リング、らせんで有名)の小説「楽園」にインスパイアされて作ったとのこと。
この小説、モンゴロイドの壮大な旅をテーマにした物語らしいです。いかにもザバダック的なテーマではありますが・・・(^^)
曲は約半分がインストルメンタルでヴォーカル曲は吉良氏が4曲、新居昭乃さん、小峰公子さんが各1曲を担当しています。
冒頭の3曲のインストはなかなか圧巻で、ザバダックお得意のマリンバのバッキングに乗せてギターとシンセが空間を埋めていきます。
赤い鹿の伝説ではアコースティックギターとコーラスで始まり、次第にハードに展開していくドラマチックな曲。
間奏ではELPのタルカスを彷彿させるオルガンプレイを聴くことができます。後半のピアノもどこかで聴いたことがあるぞ(^^)。
新居昭乃さんが詞とヴォーカルを担当するは昭乃さんのソロに通じるちょっとこわい歌。メロはザバダック得意の3/4拍子!
このアルバムではここしばらく影を潜めていた3/4(6/8)拍子の曲が全開状態で、3拍子好きの私にはうれしい限りです。
(10曲中5曲が3拍子系の曲です。)
旅の予感ではコーラスを担当しているみとせのりこさんの声が元ザバダックの上野洋子さんにすごく似ていてびっくりしました。
アルバムのクライマックスといえる収穫祭は複雑な変拍子と大陸的なメロディーで演奏される舞踏曲風の曲で
スリリングなリズムチェンジが楽しいです。
エンディングのDREAMERはビートルズに通ずる甘いメロディーのポップソング。
ザバダックはエンディングになかなか味のある曲をもってくるのですがこれもいい歌です。
一番最後に自分の息子に歌わせているところは親バカですなあ(^^;。


STORIES
POLYSTAR PSCR-5796
(1999)

遠い音楽/百年の満月/マーブル・スカイ/星の約束/海を見に行く/双子の星/蒼い空に/銀河鉄道の夜
TEARS/FAKE(remix)/12月の恋人/Merry Go Roundみたいな君/永遠の森/僕の贈り物(remix)/光の庭で


上野洋子が脱退して以降のザバダック(吉良知彦のソロユニット)のベスト盤です。
新曲は双子の星(Vo.新居昭乃)の一曲だけと、全部のオリジナルアルバムを持ってる私にはあまりおいしくない
ベストですけど買ってしまいましたね。ファンだから(^^;。
「ひとりザバダック」になってからは吉良氏のヴォーカル曲が主体で、男っぽいサウンドになってきているのですが
メロディーラインは相変わらず魅力的です。今後とも応援しますよん(^^)
個人的には名曲この空で会えるようと小峰公子Vo.バージョンの光の庭でを収録して欲しかったなあ。



MMG AMCM-4156
(1993)

五つの橋/アジアの花/マーブル スカイ/Psi-Trailing/休まない翼
椎葉の春節/桜/百年の満月/歩きたくなる径/Tin Waltz


ザバダックのアルバムは皆水準以上のクオリティを持っているのですが、
個人的な好みを入れると、このアルバムになります。
上野洋子脱退前のこの作品は分裂直前にも関わらず、名曲揃いです。
上野洋子の色が強い五つの橋、その後のザバダックにつながる吉良知彦の休まない翼
日本の古謡をアイリッシュにアレンジした椎葉の春節、Mike Oldfieldに通じるインストルメンタル
と全く捨て曲無しで最後まで聴かせてくれます。最後の曲Tin Waltzはサポートミュージシャンを
いれず、二人だけで演奏した曲。彼らの特徴である3拍子のトラッド風ソングで、二人時代の
ザバダックを締めくくります。


私は羊
MMG AMCM-4115
(1991)

小さい宇宙/サンタ・サングレ/砂の扉/私は羊/遠い国の友達
失われし者達へ/夏を見渡す部屋/雨の音が聞こえる/天使に近い夢/同じ色の海


前作遠い音楽でそれまでの打ちこみ系からアコースティックな音楽へと大きな飛躍をしたザバダックの
このアルバムはさらにアコースティック色を濃くしている印象を受けます。
前作のインパクト、次作のの完成度と比較するとやや地味な存在のアルバムですが、
その分ほのぼのした感じが私は好きです。上野洋子さんのヴォーカルもそれまでの尖がった部分が少なくナチュラルに響きます。
作詞はいつもの小峰公子さんに加え、原マスミ、濱田理恵、宮原芽映、それと上野洋子さんが初めて作詞をしています。
小さい宇宙は吉良知彦さんのリラックスしたヴォーカルが聴ける雄大な曲、遠い国の友達はシンプルだけど心に染みる
トラッド調のバラード。これは上野さんの作品です。
個人的には夏を見渡す部屋からエンディングの同じ色の海の流れが大好きで、
雨で外出したくない休みの日に聴きたいような曲が並んでいます。(^^;


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