平成 12年度 試験問題 で感じたこと

 

 

以下、エラソーに書いてますけど、後悔している点・良かったと思った点をつらつらと書いてみました。

 

1.テクニックはセオリーどおりに

 今回初めての実戦で、初めて解答の見直しを行いました。23問も自信が無いもんで、多く問題を再検討しました。

 受験テクニックのセオリーに「直感を大切に」というのがあるんですが、要は最初に選んだものの方が正解率が高いというものです。1問だけセオリーに反したところ、やはり間違えました。セオリーは守りましょう。

2.やっぱり文理解釈能力

 今回のような見たことも無い問題の場合には、結局「文理解釈能力」「文字を読む体力」の勝負になります。こうなると、知識を試されるというよりは、適性検査のようになってきます。とある監査法人の代表役員の方は、公認会計士試験でさえ(採用する側から見れば)適性検査に過ぎないとおっしゃっていました。

 今回の問題で言えば、問3で自由の種類制約の種類を抽出できたか、記述式の問40で(1)詐術の場合(2)欺罔の場合(3)違法の場合と明確に問題を整理できたか、教養の問45で「ある言語」=「主題」・「日本語=例示」という区分が整理できているか、等々の能力が求められていたのではないでしょうか。

3.

 今回、歴史がほとんど出題されなかったことで、もう歴史の勉強をしないという選択をされるのは早合点です。もちろん来年出ても文句は言えないということもありますが、今年の問題だって無関係ではないのです。

 例えば問46の長文読解での「あるべきよう」は、明らかに歴史上の人物の著作から引用しています。その人物は鎌倉新仏教である華厳宗の開祖の明恵(みょうえ)別名高弁であり、その遺訓「人はあるべきやうはと云う、七文字をたもつべき也」からの引用です。この「あるべきよう」がわかれば解けるのです。歴史も深く学んで下さい。

4.自分の力で勉強すべし!

 私が今回の勉強でやってて良かったと思ったのは、憲法と行政法の学習ソフトのデータ作りと民法ノート(手書き)です。

 憲法と行政法は自分で打ち込んでいるので、例えば問7の憲法の明文規定などでは、「こんなの打った覚えも無いし、漢字変換をした覚えも無い」という体に染み付いた記憶を辿って正解できました。成績優秀な人は憲法位暗記しているでしょうが、そんなに脳みそに余裕がないので、この作業は役に立ちました。記述式でどうも「勧告」が思い浮かばないと思い、帰宅して調べたらそういう文言は打ち込んでいませんでした。体の記憶は侮れません。

 民法は時間が無かったので、「参考書の1単元を1ページに収める」作戦をとりましたが、このおかげで時間も掛からずノートが作成できました。私の場合左ページに主要項目を押し込め、右ページを後に書き込むために空けるスタイルで、左ページは27枚で収まりました。右ページは場所によりスカスカだったりしていました。覚える量もこれくらいで限界です。私の場合、民法はこの作業が無ければ、絶対に理解しないまま本試験会場に向かうところでした。

 問題を作ったり不要部分を削ぎ落とす作業は、理解はもちろん、重要度を考えながらの作業なので、ただ何回も読むよりも記憶に残りやすいのです。

 

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