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2004.7.7  ブルーチーズソースのスパゲッティ フォアグラのフリット添え 

 何かメニューを考える時、冷凍庫を探すのがくせだ。前にも書いたが、余った、眠った食材を使うのは大切なこと。そのときどきに求められている条件で合うものを探す。と言っても、もちろんただ冷凍庫が答えをくれるわけではなくて、それまでの自分が持っている料理の引き出しとうまくヒットするかどうかが鍵。だから何も浮かばない時は勉強が足りないなと思うし、感覚を磨けていないなと思う。そのときの頭や感覚の調子の良さ悪さも多少は関係するが。

 今回は新しいパスタメニューを考えている中で、ホールマネージャーから「何かスペシャリテ的なメニューを」と言われていることもあって、眠っているフォアグラのサイド部分を使おうかなと考えた。フォアグラ自体を自分がそんなには好きではないし、フォアグラとパスタを合わせるというのは邪道っぽくて、自分の中ではコンセプト的にあまり好きではないのだけれど、「フォアグラをうまく使う」ことだけを考えてやってみた。

 合わせるのはブルーチーズクリームソース。スパゲッティーと合わせ、上に周りにコーングリッツ(とうもろこしの粉)をつけて揚げたフォアグラのフリット(コーングリッツがうまく壁になり、カリっとした食感を出してくれる)、トマトコンカッセ、万能ネギを散らし、バルサミコを煮詰めたソースをかける。ブルーチーズクリームソースとフォアグラのこくとトマト、ソースに加えたレモン、バルサミコの酸味の相性がいいと考えた。これは自分のなかで葛藤もありつつ、「フォアグラを活かす」という意味では悪くないところに落ちたと思う。見る人から見れば、おかしなことをしているなと思われるかもしれないが、自分の中では 会心の出来とは言えなくても、合格点が与えられる出来だ。

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