産業廃棄物処理業者というお仕事は、県知事
(または政令市、中核市の市長)から許可を受けなければ営業できない。じゃあ、すべての廃棄物業者は知事の許可を持っているのだから、我々はそういった業者に安心して頼めるか? というと世の中は甘くない。
甘くないというより不条理である。

以前は経産省、今は産構審から
「排出事業者のための廃棄物・リサイクルガバナンスガイドライン」なんてのが出ているが、その中で排出事業者・・つまり廃棄物を業者に頼む企業は・・定期的に廃棄物業者を訪問して適正に仕事をしているかを点検するべしと言っている。
それどころではない。県条例で排出事業者は廃棄物業者の現地調査を義務つけているところはたくさんある。岩手、宮城、静岡、愛知、名古屋、三重、福岡・・・
みなさーん、変だと思いませんか?
だって、行政がこの業者はまっとうだと判断して許可を出しているにもかかわらず、なんで我々が廃棄物業者を調査して良い悪いを判定しなければならないんですか?
とむきになってもしょうがない。前に述べたように世の中は甘くなく、不条理なのだ。
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神が死んだ今、不条理な法律が我々に人生の厳しさを教えてくれるのだろう
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そんなことをおかしなことだと考えていたら、頭にひらめいたものがある。
まあ、私のことだからあまりスバラシイ考えではない。
ISO審査員のバラツキが大きいのはご存じの通り。ピンからキリまで、月からすっぽんまである。私たちは同じ金額を払うならピンクラス、月クラスの審査員をお願いしたい。キリとかすっぽんはご辞退申し上げたい。しかし、今時点、審査員のクラス分け、ランク付けはない。
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主任審査員というのは力量とかクラスではない。一人で審査できるという意味にすぎない。
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そんなわけで我々は、派遣されてきた審査員と妥協して付き合わなければならないというのが実態である。
そこで思い付いたアイデアは、我々審査を受ける側は防衛措置として、審査員検定を始めたいと思う。とりあえず本日は、ISO14001について提案する。
審査員検定とは、企業側が、試験問題を作成し、受験を希望する審査員にテストを受けてもらう。もちろん内容はエコ検定のような低レベルではなく、ISO規格だけでなく、法規制、環境技術、環境報告書、環境会計など一般常識よりも上にレベルの理解を求めたい。
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本当を言えば、挨拶、礼儀作法、敬語なども試験したいところだ。
「○○さん、おられますか?」なんて電話してくる人はビジネスマンの資格がない。
「先生」と呼ばれないと返事をしない審査員は、大学教授になってください。
訪問先の若手社員を「坊や」なんて呼ぶ審査員は孫を相手にしてなさい!
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そして一定基準を超えた方にはISO審査員検定に合格した証として期限限定の証書を出す。あるいは単なる合格・不合格でなくTOEICのように点数制にしてもよいし、何級とランクつけしてもよい。いずれにしても、客観的に良否が分かるようにしたい。
そして審査を受ける企業は、「当社に審査に来られる方は、審査員検定何級以上の方に限る」あるいは派遣社員を頼む時TOEC730点以上というように、「審査員検定で730点以上のこと」と要求することにしよう。
そうすれば派遣されて来る審査員がキリとかすっぽんということはなくなるだろうと期待できる。もちろん審査員検定を行うなら、一社では相手にされないから、審査を受けている企業が団体を作らなければならないだろう。
だがそれが広まれば、審査員は審査に行くためには検定を受けざるを得ないし、点数の低い審査員は仕事がなくなるので自然淘汰される。
おお!すばらしいアイデア、力量のある審査員、企業側、認証機関もトラブルがなくなり、みんなハッピーではないか
おっと、我々下々がそんな僭越なことをしたらCEARとかIRCAから苦情が来るだろうか?
審査員登録機関がちゃんと審査して登録している審査員に対して、恐れ多くも試験したり、ランク付けしたりすることは御上を恐れぬ無礼者!成敗いたす!とお叱りを受けたり、訴訟を起こされるだろうか?
検定を行うことは審査員登録機関のレーゾンデートルを破壊してしまうものだろうか?
しかし、良く考えると、それはないだろうと思う。
審査員登録という制度は審査員という職に従事するための最低限の基準を満たしたことの証明である。実を言うと、審査員登録されていないと審査員ができないわけではない。認証機関が審査員として認めれば審査員ができる。実はCEARではだめで、IRCA登録が必要だとしている認証機関もある。いずれにしても、審査員登録機関が認めようと、認証機関が認めようと、それは審査員という業務を行うための最低限の要件に過ぎないことは間違いない。
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運転免許を持っていても、運転が上手なことを保証しない。タクシー会社が運転手を雇う時、2種免許を持っているだけでなく、運転がうまいかどうかテストしても運転免許センターからお叱りを受けることはないだろう。
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いずれにしても我々は単に審査員登録されているだけでは・・それが主任審査員であろうと・・信用できず、また満足できないので、それ以上の力量を要求するというだけで、審査員検定を行うことはCEARやIRCAの権威を否定するものではない。
・・・もっともそれにあまり価値がないと考えていることは否定しない。
まあ、冒頭の例を引き合いに出せば、廃棄物業者は行政の許可がなくては仕事ができないが、我々は現地調査をして業者が大丈夫か確認しなければならない。それと同じと思えば、納得はできる。面倒だが仕方がない。
審査員登録基準をもっと厳しくしてくれれば我々の手間は省けるというものだが・・
本日の提案
ということで、(財)ISO審査員検定協会(仮称)を立ち上げようと思います。ご賛同いただける方はぜひともご連絡ください。
ちなみに審査員検定の試験問題の案をいくつか提示する。
あなたが審査員であろうとなかろうと、チャレンジしてほしい。
苦情、ご異議があれば承ります。
但し、苦情、異議申し立ての場合、その根拠となる規格条項を記載願います。
- 以下の問いについて200字から500文字程度で説明せよ
- 有益な側面というものがあるか、ないか
- 管理責任者が監査責任者を務めてよいか?
- 著しい環境側面を点数で決定することについて論ぜよ
- 目的とは中期目標(たとえば3年)である
- すべての部門で環境目標を持たないといけない
- 以下の問いについて過去のあなたの審査での状況を記載しなさい
なお、ご回答は当協会に加盟している各社に問い合わせて虚偽がないかを確認します。為念
- 審査のオープニングでは毎回異議申し立てについて説明している。
- 不適合はすべて、証拠と根拠を記載している。
- 審査報告書で不適合を記載するとき、「明確でない」「見えない」などの言葉を使ったことがある。
- どの項番にも当てはまらないが、不適合にしたいときは環境方針の項番で不適合としたことがある。
- 審査の相手が納得しないとき大声を出したことがある。
- 以下の問いについてあなたのお考えと行為を記載しなさい
- 誰が審査のお客様と認識していますか?
(組織、一般社会、認証機関の経営者、その他)
- ISO19011、ISO17021、JAB基準類はほとんど内容を知っていますか?
- 環境法規制は常に制定・改正を調べており、また環境事故や違反の報道はすべてチェックしている。
- 審査の際、言葉使いに気を使っており、また時間を厳守している。
- 順守評価の項番では、具体的法規制の順守状況をみて、順守評価が有効であるかを見ている。
私の考えた模範解答はコチラ
しょうちゃん様からお便りを頂きました(09.09.05)
おばQさま、いつもお世話になります。しょうちゃんです。
ISO審査員検定、大賛成です。
早速ISO審査員検定協会(仮称)を立ち上げませう。
是非、仲間に入れてください。 (^^)
財団法人が良いのかどうかは良く分かりませんが・・・。
筆記試験だけでなく、面接も必要だと思います。
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しょうちゃん様 ご賛同いただきありがとうございます。
さっそく、会員番号1番に登録しました。
面接試験についてのご提案ありがとうございます。では、しょうちゃん様を面接官に任命します。
ご注意しておきますが、あまり規格の細かいことなど質問しないように、初級者レベルでお願いします。
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しょうちゃん様からお便りを頂きました(09.09.03)
面接試験についてのご提案ありがとうございます。では、しょうちゃん様を面接官に任命します。
ありがとうございます。
ご注意しておきますが、あまり規格の細かいことなど質問しないように、初級者レベルでお願いします。
うむむむ、私は規格の細かいことが大好きですので良い面接官にはなれないかも。
そういえば単なる問題事例だけでなく、ISO審査員検定の検定判定基準が必要ですね。
それから面接官に必要な力量って何なんでしょ。
今のところ「ISO審査員検定協会」創始者であり独裁者であるおばQさまが指名すれば、最低限の力量があると認めるのは良しとして、ヘボな面接やっていると審査員側で「ISO審査員検定面接官検定協会」を立ち上げられ、「ISO審査員検定面接官検定」に合格しないとISO審査員検定の受験者から忌避されるってことになりゃしないか。
って、キリが無い・・・ (^^ゞ
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しょうちゃん様 毎度ありがとうございます。
おっしゃるとおり! 無限連鎖に至る前に、そもそもの仕組みである、審査員登録基準をあげ、審査員の質向上を図る必要があったのでしょう。
あるいは、認証機関が顧客満足向上を目指して審査員の力量向上を図るべきだったのです。第三者認証がサービス業であるなら(統計上間違いない事実)その提供するサービスの品質向上がその存在を正当化する唯一の道だったのです。
しかし顧客満足向上の努力を怠ったために、こんなウェブサイトで揶揄される羽目になったということでしょう。
「環境方針に社外に公開するという文言がないので不適合です」
そんなことを語っているような審査員は即刻審査員を辞めるべきだし、認証機関は辞めさせるべきだったのです。
でも現実は違いました。そういう力量のない審査員がうじゃうじゃいて、審査をしているのですからみなさんが呆れるのはやむをえません。
第三者認証制度は、みずからの無為によって滅びつつあるのです。
そんなことも知らずに、虚偽の説明を受けたら騙されてしまうとか、MSに関係ない不祥事があっても認証を取り消すなんて、KYで唯我独尊のわけのわからないことを語っているなら、滅びるべきだろうと思います。
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大西様からお便りを頂きました(09.12.25)
審査員の評価について
拝啓、私もISO9001審査員補の資格を持ち一般企業に勤務するものです。
最近は審査員のレベルをあれこれ評価するブログが蔓延していますが、そもそも審査員の力量とは「エンタ−テイメント」である、という事をよく理解していない人があまりにも多いような感じを受けています。
審査員とはとくに「モノ」を知っているわけでもなく、ただ一年に一回、認証取得企業に出向いて厳かに御祓いをする神主なのです。従って求められる力量は「いかにも審査員らしい風貌」と「笑顔」、「仕立ての良いス−ツ」と「何が書いてあるか意味不明のサインが上手に書ける」などです。審査日とは年一回、ミサが始まり厳かに幕が開き煙の向こうから前述の、あり難い人々が登場しその人達が語る言葉を恭しく聞く儀式なのです。神主が無教養で(失礼)意味のない存在である事と同様です。あまり難しく考えず、そういう日が毎年ある、ぐらいの認識でいれば心はいつでも爽やかです。
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大西様 お便りありがとうございます。
同姓同名の有名な方がいらっしゃいますが、その方かどうかたずねるのも無粋でしょう。
大西様のお話を聞きますと、いかに私が小さな人物かと反省いたします。さすが大西様は人間ができている。
もっとも大西様が 最近は審査員のレベルをあれこれ評価するブログが蔓延 と書かれておられますが、私は過去10年書いてきました。そしてウェブでくだをまくだけでなく、実際の仕事でもボランティアでも認証機関に行って抗議してまっとうな審査にするよう努力してきたつもりです。
CEAR誌がおかしなことを書けば訂正を求め、ISO-TC委員が話してもおかしなことはおかしいと質問をしてまいりました。
「最近」ではなく筋金入りであることをご理解ください。 
まあ、おっしゃるとおり、ISO審査ごときに目の色変えて白熱した議論をするのは大人げありませんね。
でも年に一度のミサとかお祓いとなりますともう少し礼儀正しくさわやかな行事であってほしいと思います。
審査員にマニュアルが「便所の落書き」だと言われる筋合いはありませんし、「まじめにやれ」なんて小学生のようなことを言われることもありません。もっと崇高にパイプオルガンのBGMで厳粛で心洗われるようなイベントでありたいと思います。
まして企業が虚偽の説明をするから迷惑しているなんていっちゃいけないですよ。
80年代末、欧州でISO第三者認証制度ができたときホワイトカラーの失業対策といわれました。つまり審査登録とか認証というのは、単にお金を恵んでもらっては相手にもすまないし、受け取る方もプライドがあるのでその応対をカッコ良く形式化したのでしょう。
お恵みをいただくならば、感謝の言葉を返すくらい>○○でも常識です。
ともかく単なる行事であれば、会社に貢献せいなんて言いませんが、せめて悪さをしないことを願います。
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- 模範解答(例)
- 有益な側面というものがありますか?
まずISO14001及びISO14004に有益な環境側面という語句がないから「ない」。仮にそいう概念があるとしても審査においては言及してはいけない。
よく聞く有益な側面の説は多々あるが、大きく次の二種類のカテゴリーになる。
- 有益な影響のみをとらえていて、有害な影響を見逃しているケース
例えば風力発電はCO2を出さないから有益な側面であるという。ちょっと考えればおかしいことに気づく。バードストライクは以前から環境保護論者が問題視しているし、最近はヤギの大量死も報道されている。その他、騒音問題、景観問題、日照問題など悪い影響は多々ある。もし良い影響と悪い影響を総合して有益だというなら、一般に有害といわれている側面についても有益な影響について勘案すべきだ。自動車も化学物質も毒物も騒音を発する機械類も、すべてトータルすると人間を含めた環境に有益な影響が大きいから存在していることは論を待たない。
- 環境改善活動と環境側面を勘違いしているもの。
例えば、古いタイプのエアコンをインバータエアコンに交換することを、有益な側面の例にあげている方がいる。似たようなものに、植林、廃棄物の分別管理、有害物質の代替、通勤を車から電車に変えることなどを有益な側面に上げている人もいる。有益な側面と称する多くはこのタイプである。だが、それらはISO14001の定義に照らして環境側面とはいえない。そういったものは環境側面についての改善活動なのだ。冒頭の例を考えれば、すべてのエアコンをインバータ化したら有益な側面はなくなってしまうのだろうか? あるいはいっそう高効率のエアコンが出現したら、インバータエアコンは突如有害な環境側面に降格されてしまうのだろうか? そう考えるとおかしい、というか間違っていることが分かる。
環境側面は定義から考えても、有害とか有益という色を持たない。環境側面という窓を通してさまざまな環境影響が出入りする。私たちは側面を管理することにより出入りする影響を改善するのである。
なお、JM△とかDN▼では、有益な側面という言葉を使ってはいけないと審査員に通知を出していると聞く。まっとうな認証機関はそうであれねばならぬ。
- 管理責任者が監査責任者を務めてよいですか?
規格に監査責任者というものは存在しない。組織が監査責任者という役割(あるいは機関)を設けても、規格要求にないので審査の対象にならない。審査では形式とか職制の携帯でなく、実質において客観性、公平性が担保されているかを確認するのである。
1991年頃ISO9001が始まったときは、管理責任者が監査の責任者となることは当然と思われていた。(ISO9001:1987にはなんとも書いてないが)
これが問題となったのは1997年頃EMSにおいて、まっさきに環境マネジメント審査に乗り出した某審査機関が監査責任者と管理責任者は別人でなければならないと言い出したことにあると推察する。(ISO14001:1996にはなんとも書いてないが)
同じ人では客観性とか公平性にかけると言う人もいるがはたしてどうだろうか?
管理責任者とは元々経営者の代理者である。経営者が管理責任者を務めても良いのは自明である。他方、内部監査は経営者が社内を調査することであり、自分自身ができないから監査員に委任するのである。当然トップ自らが内部監査を行ってもおかしくない。それを踏まえると、この二つを別人に委託しなければならないとは考えられない。よって管理責任者が監査責任者であろうと、監査人そのものを務めてもまったくおかしくないことは論理的に導かれる。
現実問題として、どの組織においても規格でいうEMSを確立し、実施し、維持し、改善するだけでなく、環境管理(公害防止など)そのものを担う責任者を環境管理責任者とすることが多い。だからその組織では管理責任者が環境管理について一番知っているわけで、そういう立場の責任者が内部環境監査を仕切ることはあるべき姿である。もちろん本人自身を監査することはできないから、監査部とかそういった機能が管理責任者を監査するべきだろう。
しかしながら多くの組織では、実質的には管理責任者の下にある事務局が内部監査を行い、管理責任者と同格の地位にある環境と無縁の人が監査責任者としてハンコだけ押している。そういうのは内部牽制が聞いているわけでもなく意味のないことだ。
J○△の営業マンに「お宅では管理責任者が監査責任者を務めても不適合にしませんか?」と聞いたら、「アハハ、そんな認証機関があるのですか」と応えた。
- 著しい環境側面の決定は点数でしなければなりませんか?
もう10年以上前、ISO14001が日本上陸した頃にこの方式は某認証機関の名前を冠して○○方式とか○○流と呼ばれたが、いまだこの方法を推奨したり(強制したり)する審査員がいる。
点数でなければならないと回答する審査員は環境側面というものを理解していないのではないだろうか。立ち止まって考えてみれば、環境管理に限らず、会社の仕事、営業でも総務でも資材でも、業務の中でしっかりと管理しなければならない重要項目あるいは顧客を掛け算割り算の点数で決めるという発想をする人はいないだろう。笑い話というか実話であるが、「著しい環境影響をもつ側面の点数が少なければ、それは別扱いで登録する仕組みとする」なんて教えている講習会もある。そんなことを語るなら、はじめからまっとうな環境側面を把握する方法を教えるべきだ。
ちなみに環境側面評価という人が多いが、これもまったくの間違いです。
間違いだらけを教えている人や本が大杉です。
- 目的とは中期目標(たとえば3年)である
「目的及び目標は、短期から長期にわたる課題を含むと良い(ISO14001 A3.3)」とあるとおり、長期の目的も短期の目的もある。例えば法改正が施行される2年後までに対応しなければならないとか、遊休となっている焼却炉を今年上期中に解体するというのはすべて目的だ。だから元々目的は3年どころか長期であるという意味合いがない。同時にまた目的及び目標は会社の経営そのものだから、4月にスタートし3月に完了するという予定調和であるはずがない。事業上必要になればいつでもプロジェクトを立ち上げて期限までに達成しなければならない。
「会社は長期計画を持たなければならないのだから、3年間の計画がないと不適合です」と私にいった審査員がいた。かってトヨタは長期計画を持たないと明言していたが、その審査員はそんなことをご存知だったのだろうか?
どうせ長期目標というなら、3年ではなく5年とか10年を要求したらどうですか?想像するに3年とは審査登録が3年というところからきたのだろう。ところで各認証機関は当然3年間の長期計画をお持ちだろうが、3年後のEMS/QMS登録件数を何件と見積もり、その認証機関は何件確保する計画なのか知りたいです。
もちろんそれを実現する手段と日程、責任は明確で、実現可能性は完ぺきですよね?
- すべての部門で環境目標を持たないといけないのですか?
誰でも2004年改定を知っているだろう。審査員は改定説明会で「組織は、組織内の関連する各部門及び階層で、文書化された環境目的及び目標を設定し維持しなければならない」という96年版から「各(each)」がとれ、その理由を聞いたはずだ。だが事実は小説より奇なりで、2009年時点でもすべての部門で環境目標がないと不適合ですという審査員は存在する。審査員の検定として記憶力の試験も必要かもしれない。
しかしなぜこのような即異議申し立てを食らうようなことを語る審査員がいるのだろうか? そのほうが謎だ。
- あなたの審査での該非結果
- 審査のオープニングでは毎回異議申し立てについて説明している。
「YES」であること。
実際にYESと応えられる審査員は、半分だろう。あとの半分はJAB基準違反か?
但し、JQ▲の審査員はほぼ全員が合格である。某認証機関はほぼ全員が説明してない。
- 不適合はすべて、証拠と根拠を記載している。
「YES」であること。
まあ90%くらい証拠、根拠が書いてあれば妥協して合格とする。あまり厳しく言うと合格者がいなくなるのではないだろうか?
これも、JQ▲の審査員はほぼ全員が合格である。
- 審査報告書で不適合を記載するとき、「明確でない」「見えない」などの言葉を使ったことがある。
「NO」であること。
仮にYESであれば、推定無罪の原理を知らなかったのかしら。いや、異議申し立てを食らったら困ったでしょう。
- どの項番にも当てはまらないが、不適合にしたいときは環境方針の項番で不適合としたことがある。
「NO」であること。
いや、現実にそういう審査員は・・・いるのです。
- 審査の相手が納得しないとき大声を出したことがある。
「NO」であること。
現実は・・・
- 以下の問いについてあなたのお考えと行為を記載しなさい
- 誰が審査のお客様と認識していますか?
組織、一般社会、認証機関の経営者のいずれと考えてもまちがいではない。
しかし、スタンスとして最終顧客あるいは一般社会と認識して審査するべきと考える。
- ISO19011、ISO17021、JAB基準類はほとんど内容を知っていますか?
「YES」であること。
YESと応える審査員は、半分いないだろう。
- 環境法規制は常に制定・改正を調べており、また環境事故や違反の報道はすべてチェックしている。
「YES」であること。
YESと応える審査員は、半分いないだろう。
- 審査の際、言葉使いに気を使っており、また時間を厳守している。
「YES」であること。
YESと応える審査員は、どのくらいいるのだろう。
- 順守評価の項番では、具体的法規制の順守状況をみて、順守評価が有効であるかを見ている。
「YES」であること。
まあ、そういう審査員は半分いないことは経験から確信がある。