環境不祥事といっても多様である。
騒音を出して近隣に迷惑をかけているなんてのはかなりある。なにしろ典型7公害で一番多いのは騒音である。2000年からは大気汚染が統計上一番多いが、内容はダイオキシンからみだ。
排水データを改ざん、つまりうその数字を書いていたなんてのも、しばしばニュースになる。
廃棄物処理で法違反をしたなんてのは、ときどきニュースになる。
有毒ガス漏れ事故を起こして近隣の人に避難をさせたなんてことはめったにないが、なくはない。
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なんか、中学英語のalways、almost、usually、often、sometimesなど頻度を表す副詞の練習のようだ。
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まあ、そういうのをひっくるめて環境不祥事と呼ぶことにしよう。
ところで環境マネジメントシステムというすばらしいものが1996年に発明された。そしてその規格を満たせば遵法や汚染の予防ができるであろうと思われたわけです。
日本人は流行に弱い。ISO14001が制定される前から、我も我もと、みな認証するよう一生懸命でした。その結果、世界一のISO14001認証件数を誇っていたわけです。2007年に認証件数は中国に抜かれましたが、まあ人口が10倍なら企業の数も10倍あるのでしょう、単に登録件数を競ってもあまり意味がありません。
ところが2000年以降、環境不祥事が続発して、ISO14001認証しても効果ないじゃん!、第三者認証なんて役に立たないよ!、認証よりも公害防止をしっかりやれ!、なんてことが言われるようになりました。
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確かに今まで企業側は、ISO14001認証しました!、当社は環境に優しい企業です!、環境管理の国際規格を取得しました!なんて宣伝してたんですから、その反発も致し方ないでしょう。
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ところでISO14001は環境不祥事を防げるのかというのは、どうなんでしょうか?
ISO14001はマネジメントシステムの規格、つまりこういう仕事には文書を作りなさい、文書管理はこうしなさい、難しい仕事はしっかりした人に任せないといけないよ、問題が起きたら当面対策はもちろん再発を防ぐようしっかりとしなさいよ・・とまあそういうことを決めており、認証とは外部の審査員にチェックしてもらい、その会社がしっかりとした仕組みを持っていることのお墨付きを頂くこと。
お墨付きを頂けば、事故も違反も起きないのか?ということをチョット考えて見ましょう。
あんまり真剣に考えると知恵熱が出るのでチョットだけよ・・
ISO14001認証しても不祥事が起きるとしたらどんな原因が考えられるだろうか?
本日の予言
ひょっとすると、2011年のJAB/ISO9001公開討論会では、虚偽仮説よりも節穴仮説よりも、更に一歩進んだ「善人仮説」が唱えられるかもしれない。
善人仮説とは、第三者認証制度関係者は善意のお人よしばかりで、組織(企業)の悪人たちにだまされて、第三者認証制度は崩壊したという前代未聞の冤罪事件のこと。
間違いなく私は宗教裁判にかけられるだろう。アーメン
ちなみに法律で善意とは、無知のことである。
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