「道は開ける」D・カーネギー著
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出版社 | ISBN | 初版 | 定価(入手時) | 巻数 |
創元社 | なし | 1959 | 630 | 全1巻 |
この本を読んだことがなくとも知らない方はいらっしゃらないでしょう?
超有名な本です。
私が持っているものは、昭和45年(1970)発行ですが、なんと64版と書いてあります。今も文庫本からハードカバーまでさまざまな形で発行され続けています。
「読むクスリ」というタイトルの本がありましたが、この「道は開ける」は読むクスリの中では最強でいかなる病も駆逐し、元気を与え、かつ副作用がまったくないというノーベル賞級のものです。
私は中学校のときに年上のいとこからこの本のことを教えてもらいました。
はじめは借りて読み、後に買い求め、今まで何度も何度も読み返しました。
いろいろな壁にぶつかるたびに、悩みを持つたびに、悲しいときにこの本を開いてきました。
この本を薦める人はたくさんいます。
20年位前、元プロ野球選手の村田兆冶さんが新聞に書いたものを引用させていただきます。
野球の世界以外のことも知りたくて経済関係の本を読んだり、ひじを痛めた時期には道元などの仏教書や修験場の本を読んだが、一冊の本となるとアメリカのカーネギーの「道は開ける」だ。
きっかけは忘れたが、10年ほど前に読んでから、何回も表紙がボロボロになるまで読んだ。とにかく、前向きの姿勢にしてくれることにひきつけられた。
勝負の世界に生きていると、球場ではそんなそぶりは見せられないが、内心は不安でいっぱい。それまでの実績は関係ない。すべてこれからが問題なのだ。しかも、いくら経験を積んでも、相手のことは分かってくるが、自分のことは分からない。自分自身は何なのか、どうなのかが悩みの種なのだ。そんな時、この本は、スタート時の、白紙の自分に引き戻してくれ、やる気を起こさせてくれる。
この本に書いてあったと思うが、人間の記憶などどんどん忘れていくもの。いい本というのは、何回読み直しても、そのたびごとに新しい発見をさせてくれる本ではないか。
この本はあたまから巻末まで読み通してもよいですが、どこかをパット開いて1ページだけ読んでも役に立つといいましょうか、元気を与えてくれます。
自分が落ち込んだときこの本を読めば、世の中にはもっとひどい状況の方がいることが分かります。
そしてそんな悪い状況にいた人々が、気持ちを持ち直して努力して道を切り開いたことを教えてくれます。
よし、俺もがんばるぞ! 私ももっと努力しなくては!と勇気づけてくれます。
この拙文を書くために、久しぶりにこの本を開きました。
懐かしい旧友と再会したような心になりました。
本日のまとめ
「私はシェークスピアと同じ文章を書くことはできないが、私自身の文章を書くことができる。」
(同書より)
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