環境にやさしい暮らし 2003.04.19

今は『環境にやさしい』という言葉は広告などでは禁句となっております。
客観的に測れる、あるいは証拠がなければそのような表現はいけないのであります。
まあ、ここでは別に何を売ろうとか、儲けようとかという下心もありませんのでかまわないでしょう。

『田舎暮らしは自然にやさしい、環境にやさしい』と語る雑誌、番組があります。
これは本当でしょうか? 疑問に思いましたので検証したいと思います。
私は1年前までは田舎暮らしでありました。東京都某所に移り住んで1年になります。
所住まいを明らかにするとサヨクが刺客を差し向けるのではないか?と心配です。 
昨今は新撰組がウヨウヨしている京都を歩く坂本竜馬の心境です。(ナンノコッチャ?)
car.jpg 田舎に住んでいた時は車を持っていました。なにせ地下鉄とか山手線なんてのはありません。バスは1時間に1本もないという吉幾三の歌のような所です。車がないと生活が困難です。車を持たない人はどんな生活をするのか? ちょっと見当がつきません。
ほとんどの家庭は車を二台持っています。共稼ぎなら当然ですし、夫が会社に通勤するなら、奥さんは買い物や子供たちをどこかに連れて行くのに必要です。小中学校は近く(といっても2・3キロは普通です)ですが高校生になると自転車通学となります。でも雨が降ると親御さんが車で送ることになります。
買い物にしても来る当てのないバスを待っていては大根1本買うのに半日かかります。
田舎といえど各家庭が菜園を持っているわけじゃありません。

もちろん田舎ではたいていが一戸建てですから二台車があっても自宅に置けます。言い換えれば2台の駐車場がないと建売は売れません。当然車社会ですから駐車場がない商店、スーパー、パチンコ屋、本屋、コンビニその他もろもろは存在することが許されません。飲み屋でさえ駐車場完備が条件です。帰るとき? 運転代行でも家族に迎えに来てもらってもそれはあなたの勝手、とにかく飲みに行くにも車がないと行けないのです・・・
日本で一番アメリカナイズされているのは田舎です。決して都会ではありません。

都会に住みますと車を持てません。車を保有するということは車両の減価償却(あるいは購入時の費用)のほかに、燃料代、保険、整備・車検費用そして最大の物入りとして駐車場代が必要となります。あげくに買い物に行ってもそこで駐車料金が取られることには驚きます。
田舎では駐車料金を取るようなスーパーじゃボイコットされますよ。
さらに付け加えますと道路が混んでおり、時々渋滞になってしまうのです。田舎ではそんなことはありません。まことに都会では車を持つことは困難であります。
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しかし、一方都会ではJR、私鉄、地下鉄、都営バスなど公共交通機関が整備されています。いずれも運行ダイヤは細かく1本乗り遅れても10分も待てば次の便に乗れます。
バスを見かけて走ったら、娘に『見っともないことやめて』と言われたことがあります。田舎では乗り遅れれば1時間バスストップで立ち尽くすしかありませんが、こちらでは数分雲の流れに見とれていると次のバスが来るのです。いいですなあ〜
このように交通機関に関して言えば田舎暮らしはたいそう環境負荷が大きいのであります。

田舎では当然庭があり、さまざまな草木を植えておりました。私の家のねこの額ほどの庭にも、椿、金木犀、どうだん、ばら、紫陽花、松、水仙、チューリップ、その他大勢が植わっており、これまた手入れをせねば瞬く間に雑草の中にうずもれてしまうのです。
砂漠化が進んでいるといわれていますが、私には信じられません。私の庭ではジャングル化が進んでいると確信します。
都会の集合住宅(人はマンションと呼びますが、私は恥ずかしくてそう言えません)では個人個人が庭を持つことはできません。せいぜいベランダに鉢植えを置くくらいです。
私の家にはなんとパイナップルがあります。娘が買って来たパイナップルの葉の部分をとって水栽培から鉢に植えたのがなぜか?根付いています。そのうちベランダでパイナップルが取れるのでしょうか?
花見の場所もたくさんあります ところがですよ・・・
こちらに来て暇があると家内とあちこち出かけていることは毎度書いている通りです。するとたくさんの庭園があることが分かります。庭に数本ばらがあってもどうってことはありません。あちこちのバラ園に行けば手入れの行き届いたさまざまなばらを見ることができます。つばきでも梅でも、桜でも、つつじでも、そりゃ庭いじりが趣味という方はいるでしょうが素人が日曜日いじっているよりはきれいな草木を見ることができます。
このように緑に関しても都会のほうが親しむ場所も質も良質であり、環境がよいのです。

エネルギーはどうでしょうか? 暖房は集合住宅のほうが戸建よりはるかに効率的です。体積と表面積を考えれば自明です。
田舎では50A契約なんて家庭は当たり前とまでは言いませんが、たくさんあります。
一戸建ての家を床暖房、エアコン、湯沸しその他を電化するとそのくらい必要になります。
昔は10Aなんてのが標準だったのですが・・・

最近流行の情報インフラにしても、韓国が高速通信網整備で日本に先んじたのは、多くの国民が集合住宅に住んでいたおかげです。田舎に希薄に存在する戸建の一軒一軒に対して配線を整備するより建物ひとつの配線をするほうが安くつくのは当然。

昔々、現代の名宰相中曽根がペンシルビルはいかん、ワンブロック毎の大きなビルを作れ! 集合住宅を作って住環境を改善し、エネルギー効率をあげようなんて本を書いてました。1968年頃でしょうか?あれは正しかったようです。


はじめに戻りますと、
『田舎暮らしは自然にやさしい、環境にやさしい』と語る雑誌、番組は間違っているのではないでしょうか?
自然と共に暮らすことは自然にやさしくなく、環境負荷が大きいのです。

まさかあなた、田舎で昔ながらの生活をするわけじゃないでしょう?
照明は広い部屋に裸電球一個、暖房はいろりだけ、数キロはなれた店まで歩いて買い物に行く、井戸水はポンプを手で動かすとかつるべとかいうならそりゃ環境にやさしいかもしれません。
そういう田舎暮らしをしたいなら大いに結構!
現代の生活に慣れた方にできますでしょうか 

自然保護のエエカッコシイの方々、豊かな自然を利用して環境に負荷をかける生活をするのは欺瞞でっせ!



昔、アドベンチャーファミリという映画がありました。
自然の中で家族が暮らす、いいですねえ〜
家族の誰かが病気になって無線連絡をするとたちまちのうちにヘリコプターが救助に現れました。
あれは自然の生活じゃありません。
いいとこ取りしてるだけじゃないですか?

アドベンチャーファミリー(冒険家族)でなくてアドバンテイジファミリ(都合のいい家族)だったのか?

KABU先生です KABU先生、名詞と形容詞間違えてるなんて突っ込まないで





環境にやさしい暮らし2 2003.12.28
えー、私仕事柄環境関係の本はいやでも読まなくちゃいけないのです。
法律が変ったというと、読みたくもない法律を読まなくちゃいけません。そうしておかないとあちこちで「今回の法改正でワシらどうしたらいいねん?」と質問されたとき、偉そうに答えることができないのです。
困った商売であります。

さて、環境保護とかの本を読みますと、「環境関連の仕事に従事している人は環境に配慮した生活をして範をたれなければならない」とありました。
ヒェエ!そうだったのですか?
この世に生を受けてから50有余年、環境に気をつけて生活してきたという記憶がありません。
燃えるごみ ところで環境に配慮した生活ってなんでしょうかね?
その本に書いてあったのとか自治体が配っているパンフレットを拝見しますと、
  • 家庭から出すごみの分別
    それって暮らしているコミュニティの決まりですから当たり前のことですよね、
    曜日を守らないとか前日に出すとか約束ごとを守らない人って多いんですよね、
    都会でも田舎でもいるんですよね、

  • タバコの投げ捨てをしない
    えー! それって環境にやさしいという次元はないでしょう、
    エチケットどころか、今ではタバコのポイ捨ては軽犯罪ですよ、

  • 家庭でも暖房温度を下げましょう、
    そうですね、室内温度を下げて、代わりにセーターを一枚着ようという生活スタイルはいいことです。
    もっとも私の子供の頃は室内の暖房なんてなかったような・・・ついでに着るセーターもなくてコタツにもぐって震えておりました。 
    コタツって電気じゃありません。炭とか炭団でしたよ。
  • 紙は表と裏を活用し、最後は資源物に出しましょう。
    そうです、私の子供の頃は新聞広告をとっておいて、その裏に漢字の書き取りとか算数の計算問題なんかをしたもんです。
水戸黄門 とこの辺までは別に依存はないのですが・・・・
  • 車の利用を控えること
    「控えおろう!ここにおわすは天下の省エネ副将軍なるぞ!」
    まあ、車はガソリンを消費しますよ、車に乗るより乗らないほうがいいかもしれませんね、
    今現在は私は都市に住んでおり、駐車場代が家賃どうように高いので車を持ちたくとも置くところがありませんわ、
    でもね、日本全国を考えたとき、車の利用を控えろと断定するのはいかがなものかと・・・・
    田舎にいたとき車を使うなといわれたら会社にいけません。買い物にも行けません。
    「電車? バス?」なものありません。
    田舎にはありません田舎にはありません田舎にはありません

  • アイドリングストップしましょう。
    だから言ってるだろう、車なんてないって!

  • 植林に参加しましょう。
    ホエ!東南アジアまでいくのかよ? エー、旅費が普通の観光旅行の3倍もするんだ!
    お金がもったいないから近くの里山の下刈りで勘弁してよと独り言を言ってふと気が付いたのですが、東南アジアまでの飛行機の二酸化炭素排出量はあなたが植えたマングローブで元が取れるのでしょうか?
    ところで1週間の工程で植林する時間は半日ですか? へえ〜

  • 水が大事よ!
    お風呂の水を捨てないで翌日洗濯とか庭の草木に撒きましょう。
    ああそうですか、自動洗濯機なんでちょっとむずかしいな、
    庭の草木ですか・・・・ベランダには植木鉢がひとつ二つあるだけだし〜

  • リサイクルに配慮した製品を選ぶ
    買うときの値段だけでなく、使用時の電気代や寿命を考えて選択しましょう。
    我が家では物をほとんど買いません。ろくな家具もない、衣類はひとつ捨てたらひとつ買うという装備に制限がある自衛隊同様の暮らしです。
    家電にしてもテレビは10年近く使っているし、パソコンだって壊れるまで使いつぶす生活で・・・・と考えておりましたら、単に金がないためだと気づきました。 

  • 節水こまをつけると水の節約になります。
    ワシは安いマンションに住んでいるもんで、もともと水の勢いがなくてね、風呂に水がたまるまで30分もかかるんですよ、
    節水こまつけることもなさそうですね、

  • 冷蔵庫は詰めすぎないように、詰めすぎると余分な電力を使います。
    言ってるお宅の冷蔵庫は入れすぎとちゃうか?
    見てくれ! 我が家の冷蔵庫には氷とビールが2本しか入ってねえ、

  • 農薬の使用をやめましょう、
    「ご存知ですか、アメリカでは農薬を使うようになっても農産物の収量は伸びていません」
    この文章を読んで農家の娘である家内は大笑いしました。農薬を使っても収量が増えていないというデータを知りたいもんだ、
    外国は知りませんが、私たちが子供の頃から身近に見ている日本の農業では農薬なしには成り立ちません。 日本全国で無農薬農業をしたら、まさに壊滅でしょうね、北朝鮮以上の飢餓に襲われることは間違いありません。
    無農薬野菜というのはブランドといいましょうか、ビジネスのニッチ戦略であるからこそ存在できるのです。
    私は農薬を使った野菜を食べます。貧弱な無農薬野菜より栄養豊富で健康によさそうですから、

  • 環境家計簿をつけましょう。
    環境家計簿とは日常生活から生じる環境への負荷を減らし、環境にやさしいライフスタイルを実行していくための道具です。日々の生活において環境に負荷を与える行動や、反対に環境によい影響を与える行動を記録し、一定期間の集計をします。
    私結婚したときに、家内に家計簿をつけろといったところ逆襲を食らいました。
    「家計簿をつけるとなにかいいことがあるんですか?」
    「いや〜、たとえば何にいくらかかったかとか分かるじゃないか」
    「家計簿をつけても入る金、出る金は変りません。それになににいくらかかっているか私は全部知ってます」
    そして家賃、食費、電気代、新聞代そのたもろもろと月々の変化を家内が説明しはじめました。よって結婚してから約30年、我が家では家計簿はありません。
  • 太陽エネルギーの活用
    家庭でも屋根に太陽電池をつけましょう。自宅で発電した電気で使用量の9割以上をまかなえます。
    たしかに最近は屋根に光沢のある太陽電池を乗っけているお宅が増えてきています。そんなに電気代が減るのでしたら、すぐ元を取ってしまいますよね、
    実際は世の中そんな甘くはありません。元を取るには20年くらいかかるでしょう。それも故障がないとして、メンテナンス費用がかからないとして・・・・・
    まあ、回収は困難では・・・・
環境保護あるいは環境配慮ということは大事でありましょうが、行き過ぎると環境教という宗教のようになってしまいます。
何事も突っ走るのではなく、きめつけるのではなく


ところで何事も決め付ける人がいますよね、
先日のテレビで「自衛隊に入るのは恥だ」と語っている老人がいました。この方ノーベル文学賞受賞者ですって!
テレビのニュース解説者が「朝日新聞を取らない者は無知な人間だ」と語っていました。
オイオイ、それって理由のない決め付けじゃないですか、



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