実はこの二つは日本語では同じくマニフェストなのですが、発音とスペルは異なるようです。
- Manifesto
A public declaration of intentions, opinions, or purposes. 意図、見解あるいは目的の公の宣言。
A written statement by a political party that explains what it hopes to do if it becomes the government in the future. 今後政権をとった場合、何を行いたいか説明する政党が作った文書。
- Manifest
a list of cargo or passengers carried by a ship, plane, truck, or train. 船、飛行機、トラックあるいは列車によって運ばれた積荷あるいは乗客のリスト。
ここから一般的には産業廃棄物管理票(早い話が伝票です)をマニフェストあるいはマニフェスト票と呼んでいます。
実は私たちの生活では廃棄物管理票のマニフェストのほうが非常に重大、密接な関係にあるのです。
産業廃棄物を排出する事業者は廃棄物処理業者
(処理には収集運搬とか処分とかがあります)と処理委託契約を結び委託に際してはマニフェスト票を発行します。このマニフェスト票は複数枚つづりになっておりまして、運搬が住んだら1枚、処分が終わったら1枚という具合に排出者に戻ってきます。処分が完了してすべての伝票を回収するとめでたくハッピーとなります。
ところが世の中には悪い人や法律を知らない人がいまして、産業廃棄物の処分を頼むのに契約をしなかったり、マニフェスト票を発行しない人がけっこういるのです。
こういった行為はすべて違法で罰金や懲役がありますよ!
まずオフィスからは産業廃棄物がでるとは考えていない人が多い。
とんでもない、あなたの使っている事務机や切れた蛍光灯はみな産業廃棄物ですよ。ビル管理会社が適当に処理してくれているから・・・・大丈夫ですか?
通常ビル管理会社が処理できるのは一般廃棄物、つまり紙ごみや弁当などに限られます。厳密に言えばホチキスや定規は産廃になります。
一方、廃家電やOA機器はそれぞれのリサイクルルートに載せるのが基本
産業廃棄物として処理するのは違法ではないが適切ではない。
産業廃棄物を排出する人がみなが正しく廃棄物処理委託契約を結び、マニフェスト票を運用していれば日本の不法投棄は半減(あるいはもっと)するかもしれません。
青森岩手の不法投棄でも自治体の担当者はマニフェストをたどってきて不法投棄に関わった排出者を特定し、現状回復していただくようお願いしているのです。
(措置命令といいます)
不法投棄というのは捨てた人が悪いのはもちろんですが、その人に頼んだ排出者(つまりあなたや私たち)も同罪なのです。
いやあ、本日は大変ためになるお話でありました。
こういった文章を書くと環境省から表彰されるかもしれませんね

何事もそうですが、いろいろな問題があっても「私は無関係よ」と考えている人が多いのではと懸念しております。
誰もかれもこの日本で起きているさまざまなことと無関係でいられるわけがありません。
私は心底から思っているのですが、各企業、私たちみんなが自分のしている仕事や生活に関わる法律をよく認識し、それを守ることが非常に重要であるだけでなく、自分を守ることになると考えております。
誰です?居眠りしてたのは?
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