平和主義者や護憲主義者のみなさんも護憲政党も、憲法9条だけではやはり心配らしく、国連の平和維持に期待すると表明し国連を神様のようにお慕いしている方がいらっしゃる。というかそういうお考えの平和主義者、護憲政党が多い。

国連におすがりすると神様のごとき国連は平和を与えてくれるらしい。これを国連教という。
もっとも天は自ら助ける者を助けるのであって、おすがりするだけの意気地なしを神は助けないだろう。
平和主義者の方は国連がなにか平和の使いというような誤解をしているようだが、実はそうではない。
国連の生い立ちは20世紀中頃に日本とドイツをとっちめようとして、白人国家が軍事組合を作ったことだ。後にそれがだんだんといろいろな国際的な活動に手を広げてきたにすぎない。
もっとも国連の下部機関には共産主義を広めるのが仕事としか思えないものもある。
更に重要なことだが、北朝鮮と中国の共産主義連合軍と戦ったのは国連軍であった。
国連と共産主義、国連と中国は相性が悪いようですよ
さて、労働組合にしても農業組合にしても、国際連合という国家の組合にしてもお金がなければ活動ができない。
いうじゃないですか、先立つものは金って
なにしろどんな組合でも専従者の賃金も払わねばならないし、調査をするにも出版するにも金がかかる。教宣というかオルグというか組合活動するにも金がかかる。組合幹部が集まれば酒も飲むしうまいものも食うだろう。そして国連という組合は、時には当初の目的である戦争もするし、反対に組合にとって気にくわない戦争が起きたら止めに入ったりするので、その兵隊の賃金、鉄砲の弾を買う金もいる。まあなんにしても物入りである。

じゃあ、そのお金は誰が払っているのか? といえば、当然であるが組合員が払っているわけだ。どこの会社だって、会社が労働組合費を払っているはずがありません。
労働組合の組合費というのは組合員全体で負担するのだが、ふつうはだいたい組合員の賃金に比例する。そして労働組合では役員選挙やストライキなどを決定するときは平等選挙でかつ秘密選挙で行わなければならない。というようなことは労働組合法で定められ、保証されている。こんなことはわざわざ調べなくても会社員を40年もしているといやでも覚えてしまう。
最近はJAと称しているが農協だって農業協同組合法という法律で運営が定められている。農業組合の決議に際しての選挙権はどうなっているかというと、法律を読む限り組合員同等に1票でも出資額によって投票権に差をつけても良いらしい。申し訳ないが実体は調べていない。
では、国連はどうなっているか?というと不思議な仕組みになっている。
まず投票権であるが平等ではない。常任理事国という特権階級があり、その下に一般平民である日本やオーストラリアのような国がある。特権階級は総会だけでなく理事会という特別なクラブに入っており、拒否権という伝家の宝刀を持っている。平民は平民同士の選挙で選ばれると一定期間だけ理事会クラブに入ることが許されるが、もちろん拒否権なんて特権はない。
次にお金であるが、もちろん国連も参加国が支払う組合費で運営されているのであるが、国連の場合はそれを組合費ではなくかっこよく国連分担金と呼んでいる。国連憲章第19条によると分担金を2年分滞納すると国連総会での投票権が停止される。現実に北朝鮮

はそのために投票できない。ただしこのへんはかなり恣意的なところがあるようで、一部の開発途上国は金がないからしょうがないと、投票権を認めてもらっている。
さて農協とか労働組合から想像すると、きっと国連の特権階級は平民以上にお金を払っているに違いない。そして開発途上国でお金が払えない国の分も払っているに違いない。なにしろ特権階級なのだから。
差別選挙が道義に反するという意味あいは全然ない。古くはローマ時代から兵隊を多く出せる金持ちは自分ひとりが参戦する平民よりも政治上の発言力が大きかった。まさに「貧しきものには力がない」(紀元前3000年頃のシュメールの格言)のである。
農地を10ヘクタール持っている専業農家は50アールのサラリーマン兼業農家より発言力が大きくなければ論理的におかしい。
では国連分担金の分担具合を見てみよう。
あれえ!
私はあちこちのホームページ、2ちゃんねるやいろいろな掲示板を見て歩くのが趣味なのだが、そんなところには独創的なアイデアが書き込まれている。
例えば
- 国連分担金は国土面積に比例させたらどうか?
もちろん、そのときは発言権も国土面積に比例しなければならないのは当然である。
更に今は海だって国土とみなされる時代だから日本の周囲200カイリまでの面積は世界8位くらいになるはずだ。金も払うが声も出す・・・大いに結構ではないか?
そのときは沖ノ鳥島が島か岩かという論議が中国だけでなく世界中を巻き込んで行われるだろう。
- 国連分担金を人口に比例させたらどうか?
おお!もうこれは中国が取り仕切ること確実である。もっとも中国がその金を払えるかどうか?はなはだ疑問ではある。
もし中国が人口比例で議決権を行使し、GDP比例で国連分担金を払ったなら・・・国際秩序は崩壊するだろう。そのとき日本は国連クラブはちょっと趣味にあわないからと、アメリカなどと新しい自由主義国連合を作りましょう。
- 常任理事国を入札したらどうか?
談合が厳しく問われる現在、公明正大とは入札しかなかろう。
日本が大盤振る舞いをして常任理事国になる選択もあり、常任理事国になる必要はないから金はチョビットしかださないという選択もある。
もし中国とロシアが常任理自国の株を買えないならそれまでである。
そのとき国連は破産したくないから「日本様、ぜひ常任理事国になってください」と事務総長以下大挙して押しかけるだろう。
もっとも破産寸前の国連には押しかける金もないか

- 国連分担金はGNPに比例して、支払の多い国を常任理事国にしよう。
GNP上位何カ国かを常任理事国としたらどうかという理屈は、常識的であり正鵠を得ているような気がする。
頼りにならない日本国外務省でさえこのような発言をしている。
それに対して、平和主義者の大好きな中国やロシアは大反対である。
なぜ反対なのか? 私には理解できない。
もちろん、平和主義者には理解できるのだろう。
- 国連なんかやめてしまって、G8とかサミットを新しい国連にしよう。
G8すなわち、アメリカ、イギリス、イタリア、カナダ、ドイツ、日本、フランス、ロシアである。国連常任理事国と4カ国がダブっており、GDP(2004年)上位からアメリカ、日本、ドイツ、イギリス、フランス、イタリア、中国、カナダと5カ国がダブっている。なんかこれがまっとうだと思えてきた。
現実に「貧しきものには力がない」のである。
これを金持ちの傲慢といってはあなた、カン違いですよ。
私が子供の頃、日本は貧しく、国際社会への発言力はゼロに等しかった。だからこそ国力をつけ豊かになり、国際社会において相応の地位を得たいと願ったのである。(日本国憲法前文)
私が中学生の頃、新聞で国際会議で「日本は大国なのだから相応の負担をすべきだ」という発言があったという一文を読んで「エッツ、日本は大国だったのか!」と驚いた記憶がある。
本日の提言
国連分担金に見合う権利を要求しょう
なにしろ私たちの血税ですから。
そして日本の意見が通れば、国連に平和維持の役割を期待できるかもしれません。
現在、国連の敵は日本ですので、国連に期待するのは論理的に矛盾です。
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大国主命様からお便りを頂きました(06.04.16)
どうも、管理人さん。大国主命です。
国連分担金を滞納すれば投票権なしなのですか?
じゃあ、韓国なんてシブチンかましているんで、毎年ダメじゃあないですか!
といっても、建物の再築さえできない国連じゃあ強制力ないですね。
そういえば、日本は第二位の負担を強いられていますね。
その一方で、中露なんて独裁国家は、未納もいいところですね。
はっきり言って、国連なんて不要だと思います。国家間で軍事力と外交力、経済力、文化力でしのぎを削りあうしか方法がないでしょう。
その場合、日本は、護憲勢力も渋々再軍備核武装に賛成するでしょう。その中でも、反対すれば売国奴でしょうから、検挙もしやすいでしょう。
「日本!正気?神通力!?」主宰者白兎こと大国主命拝
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大国主命様 毎度です。
国連は無力か?といえばそうでもありません。
国連の下部組織やPKOなどは現実に機能しています。
ただ国連はお金を払っている人に対して配当が適正であるのか?と問えば不公平であるということでしょう。
お金を払わずに他人以上に強引なことをしている中国やロシアが問題です。
日本やドイツは敵国として、奴隷のごとく金を払っても配当がありません。
国連が株式会社なら株主総会でひと騒動なのですが、ルールは第二次大戦の勝者に都合よくできています。
おっと!
中国は勝者でなかったような気が・・・

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