イソップ物語2001.11.13
今日は童心に返ってイソップ物語でもしましょう。あっつ、ウソップ物語です。


国語学者の銀田一先生です。
- ありとキリギリス
昔、昔、ありさんとキリギリスさんがいました。
ありさんは万一に備えて軍隊を作り、兵隊さんたちはひなが一日訓練に明け暮れておりました。それを見たキリギリスさんたちは「ありさんたちは敵が攻めてくる蜃気楼を見ているんじゃないの!私たちはそんな無駄なことをしないのよ。」と楽しい暮らしをしていました。
あるときチューカン虫がありさんとキリギリスさんの住んでいる土地に攻めてきました。でもチューカン虫はありさんのところには兵隊がいるのを見て、キリギリスさんだけを攻めました。キリギリスさんはすぐに降伏してチューカン虫に歓迎の意を表しました。でもチューカン虫はおかまいなくキリギリスさんを食べ始めました。
殺されなかったキリギリスさんはほうほうの体でありさんのところに助けを求めてきました。
ありさんは言いました。「キリギリスさんは敵が攻めてきた蜃気楼を見たんじゃないの?」
教訓:保険なくして安心の人生はありません。(AJ共済の広告より)
- 竪琴引きの歌手
風呂場で歌を歌っていた人が音が反響してとてもよい声に聞こえたので歌手としてデビューしました。ホールで歌うと音痴でしたので石を投げつけられました。
教訓:テレビに出てちょっと人気があっても政治家として実力がないと恥をかきます。
- 老いたライオンと狐
ライオンが年を取り狩りができなくなりました。そこで病人のふりをして洞窟の中におりました。たくさんの動物がお見舞いに訪れ食べられてしまいました。
しかし、狐は危ないと思い洞窟の外からお見舞いを言いました。ライオンは中に入って挨拶しろといいました。
狐いわく「入っていく足跡はたくさんあるんですが、出てくる足跡はないので入りません。」
教訓:昔から共産主義国家からの亡命は多々ありますが、その反対はありません。出入りを見るとどちらが良い国か分かります。あっ、これ逆か(^^)
- 盗みをする子供と母親
子供が学校から石板(今で言えばノート)を盗んできたが母親は何も言いませんでした。
子供はだんだん大きなものを盗むようになりました。とうとう捕まって死刑の宣告を受けました。処刑場に連れて行かれるときに母親に「話したいことがある」といいましたので、母親が近づくと母親の耳を食いちぎりました。
そして、「石板を盗んだ時に叱ってくれたらこんなことにならなかったのに」と言いました
教訓:間違った考えははじめに正すことが大切です。おとなになると手におえません。
- オオカミと羊飼い
羊飼いの少年がいつも資本主義が悪い、社会主義の世界が理想だと言っていました。話を聞いた人はみな少年が知的で将来の指導者になると思っていました。ところがある日、社会主義国が次々と崩壊していきました。そして誰も羊飼いの少年を信用しなくなりましたとさ、
教訓:真実を語らないと信用されません。命があってよかったですね。
ところでオオカミはどこに出てくるんですか??
- くじゃくとからす
鳥たちが鳥の王を決めようとしていました。くじゃくは美しいのを理由に自分こそ王になるべきだと言いました。みながそうしようとした時、からすが「君が王様だと鷲が攻めてきた時どのように守ってくれるのかい?」と言いました。
教訓:指導者は見栄えや弁舌ではなく危急に際しての能力で選ぶべきです。
外国が攻めてきたら逃げますという方は国会議員になるべきじゃありません。
- いっしょに旅する人とライオン
たまたま、旅人がライオンといっしょに旅をすることになりました。道すがらふたりは自慢ばかりしています。
道端にライオンを取り押さえてる人間の像があったので「どうだ人間のほうが強いだろう」と言いますと、ライオンは「ライオンに彫刻できたら人間を食べている像でいっぱいになるよ」と言いました。
教訓:北朝鮮やかってのカンボジアなどから情報が流れ出てきたならばお仕着せの伝聞とは大幅に違ったものとなるでしょう。
- 牛追いとヘラクレス
牛追いが牛に荷車を引かせていたら谷に落ちてしまいました。牛追いはヘラクレスに助けを祈りました。ヘラクレスとは力持ちの神様です。
するとヘラクレスが現れて言いました。
「自分で荷車を押して、牛を叩いて一生懸命努力しろ。神頼みはその後だ!」
教訓:平和を守るには自助努力しかありません。平和憲法を唱えても無駄のようです。
- 二つの道
プロメテウスは人間に二つの道を示した。ひとつは険しく危険がいっぱいであったが最後には楽園に通じる道。もう一つは広く花が咲き乱れているが最後には断崖に続いている道
教訓:甘い言葉、聞き心地のよいものに惑わされずに真実を見極めないと人生も国家も失ってしまうということ。
あの〜、全くのでたらめでもありません。私、これを書くのにイソップ物語全編を読んだと言ったら皆さんどう思いますか?
「流れに浮かぶ白鳥は足を必死に動かしているんだよ。」花形満の言葉より
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