前段には第1項とはありませんが、分かりやすくするために第1項を付け加えておきました。
いつもは項別にコメント
(茶々とも言う)しているのに、本日はなぜひとくくりにしているのか?と疑問をお持ちの方、決して手抜きとか「たぬき」ではありません。
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「僕のことを呼んだ?」 |
本条を考えるのは1項と2項をあわせて検討する必要があるんじゃないかなあ〜なんて思いましたんで・・・・
なお、対審とは刑事訴訟では公判手続き、民事訴訟では口頭弁論のことだそうです。・・・・本当でしょうか?
なんせ日本国憲法ですから疑ってかからないと
(独り言)
原文は
Trials shall be conducted and judgment declared publicly.
直訳しますと「裁判は公開で行い、判決は公にされる。」かと愚考します。
対審と判決だけじゃなくて「ぜ〜んぶ公開する」ことじゃないですか?
本条には疑問がいくつかあります。
羅列していきましょう。
- 第1項と第2項は論理的につながっているのか?
第1項では「Aをする」と断じておりますが、第2項にいきますと2秒前に言ったことを忘れて、「Bの場合はAをしない」と述べています。
いくら男心は秋の空と申しましてもちょっと論理的ではありません。
この間の変節(こころがわり)の理由に何があったのでしょうか?
少なくとも第1項に「原則として」、あるいは第2項の頭に「しかしながら」くらいあって当然でしょう。
そう思いませんか?
ISOでは「原則として」とあれば必ず例外規定があるはずであり、そうでなければ原則としてなんてつけると災いの元です。
- 第2項では「裁判所が、裁判官の全員一致」とありますが、この文章からは意味がはっきりしません。
裁判を行う判事の全員一致なのか、その裁判所に所属する判事の全員一致なのか?
あるいは???
- さらにさかのぼりますが・・裁判官の全員一致といいますが、憲法を縦に読み斜めに読み、裏から読んでも裁判官が複数で審理を行うとは書いてありません。
ご存知のように簡裁は一人、地裁は3人、高裁は3人から5人、最高裁は5人の小法廷か15人の大法廷で行います。でも判事の人数を憲法で決めていません。それどころか複数の判事が行うとさえ書いてありません。
ですからズーット憲法を読んできて、突然現れた「全員一致」に驚きませんか?
さらに驚くことは!
裁判を秘密で行うか否かを全員一致で決めるとあるにもかかわらず、判決が多数決なのか全員一致なのかも書いてありません。 ああ、謎が深まります。
判決以上に公開・非公開が重要ごとなのでしょうか?
まあ、そういう場合もあるかもしれませんが?
この憲法は細かく書いてある項目があったり、大まかしか書いてない項目があったり不思議きわまりありません。
たとえば裁判官の定年や報酬については「憲法で決めている」が一般公務員の定年や報酬は憲法では決めてません。
端的に言えば
粗製濫造憲法、いえまだ完成していない
未完成国憲法なのかもしれません。

仮末代(かりまつだい)という言葉があります。
とりあえずの間に合わせに作ってみたものを、その後ちゃんとしたものをこしらえずに使い続けることです。
町内会の予算がないから簡単な神輿(みこし)を作って担いでいたが、お金がなくてとうとう何十年も使っているなんてことに使います。
日本国憲法は仮末代憲法なのでしょう。
はやいところ、まっとうな憲法をこしらえて担ぎたいものです。