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Air Conditioner Liquid Tank
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リキッドタンク国産化


去年直したのに・・
こんな方、多いみたいですね。

BXのエアコントラブルではエキスパンション・バルブの詰まりが有名ですが、
純正リキッドタンクが原因となる事があります。
内部の活性炭?を入れた袋が破れ、回路に流出してエキパンが詰まるとの説が有力です。

タンクの交換自体は簡単ですが、純正品は28.000円もします(98.7.15調べ)。
国産では5〜6.000円の部品なのに何故こんなに高いのか?
英国経由で価格を調べても定価は107ポンド(98.7.15)。あまり安くはありません。
タンクについているプレッシャスイッチも壊れるようですが、こちらも22.900円。
国産なら数千円の部品です。
どうせ交換するなら価格も安く、ひょとしたら信頼性も高い?国産品への交換を試みてみました。

御自分で作業される場合、事前に自動車電装店などでフロン・ガスを回収しておきましょう。
取り付けが終われば再充填して貰えます。


BXのリキッド・タンクの概要

基本構造は国産品と同じですが、以下の部分が一般的な国産のタンクと異なります。 オリジナルのリキッドタンクの周辺。
場所は左ヘッドライトの裏側です。タンクはインナーフェンダーの穴に半分差し込まれています。
作業はライトとキャブ車ならエアダクトを外してやれば容易となります。
ゴムホースは5/16インチという一般的サイズですが、金属パイプはタンクに刺さる部分が少し細くなっています。
ここが国産の多くのものより太く(実測8.3mm)、すんなりとはいきません.

今回使用した国産部品。

プレッシャスイッチのカプラーを交換します.

上はオリジナルのスイッチ。 車体側のカプラーには1-2-3-4と番号が書いてあります。

1(+)-2:エアコンスイッチ連動。コンプレッサ用
3(+)-4:イグニションスイッチ連動。FAN用

下は新しいスイッチ用のカプラーに元部品を利用して配線したもの。
1-2からの線を短軸側、3-4を長軸側の配線に接続します。

カプラーをくれたAE101カローラの解体車(涙)
スイッチはタンクには無く、配管を追っていくとエンジンルームから室内に入る手前に付いています。
設定値が違うので、カローラのスイッチ自体は流用できません。

フィッティングを済ませたタンク。ステーは電装屋に転がっていたものを利用しました。
室内へ行くホースの差し込み部を基準にした場合、タンクは90度弱時計回りに回転した事になります。
IN側のホースはコンデンサに仮止めしたあと、ねじってタンク側に差し込みます。極端に小さいRの曲がりは生じません。
ホースの位置がタンクの上になり、タンクの全高も低いのでボディーの穴に深く刺す事ができます。このため取り回しを変えてもランプやエアダクト(キャブ車)には干渉しません。

もう1台の19TRSでは元スイッチ側のカプラを流用せずに、途中から分岐して配線を造設。
いつでも元に戻せる準備はしてあります(笑)

ボビンメーターモデルでは、タンクを入れる穴が小さいので加工が必要です。
インジェクション車ではエアクリーナーケース位置の関係から、どうなる事やら分かりません。
駄目でもコンデンサ側のホースを継げば出来そうですが・・
誰かやってみませんか?
- Parts List and Data -


参考資料
 ユーノス刊シトロエンBXトレーニングマニュアル
 デンソーサービスハンドブック エアコン機能品編1996
 (カプラーの情報はCMLの岩崎さんから頂きました。)

夏の掻き入れ時にも関わらず、資料の閲覧や部品倉庫の探索を快諾して頂いた西田電装サービス、ムサシ自動車電装の方に深謝いたします。

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(C) Y. Narabayashi

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