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Hydro Pneumatic Sphere Recharging
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スフェアのリチャージ

”玉を換えなきゃならないけど予算が・・・”。

スフェア交換は4万キロあるいは車検ごとの交換が一般的ですが、玉の数の多い最近のハイドロ車あるいはハイドロ車を複数台所有されているDIY大好き非金持ち系の患者さん達にとっては少々頭の痛い問題ですよね。

でも大丈夫、少々荒っぽいですがリチャージっていう手があります。玉を全交換する位の費用と、ハイドロ車に乗り続ける覚悟とリサイクル精神がありさえすれば、ハイドロ車の未来は明るいのです。


使用したもの

  1. アプリケータ

    VALPREX C720 EQUIPMENT
    (英ANDYSPARESより)


  2. バルブ

    VALPREX 2000 VALVE
    (英ANDYSPARESより)


  3. 窒素ガスボンベ

    国内調達


  4. メンソケット*(ボンベ取り付けアダプター)

    国内調達


  5. ナイロン又は、ファイバー製パッキン

    国内調達
    ボンベとメンソケットの接続に用いる。



    解説

    * ボンベの金口をオス型からメス型に変換するアダプター
    関東地方で使用されているボンベは全てオス型
    (関西はメス型なのでアダプターは不要 らしい)




    方法

    1. まず玉をはずして上についているボッチ(キャップ)をパイプレンチ等で緩める。

      緩んだら、毛布などを玉の上から掛けた状態でゆっくりキャップを回していく。この際玉内部の残圧がある時点でキャップから”バッシュー”と勢いよく出るので、ちょっとびっくりする。

    2. 筆者臆病のため、ヘルメット着用(あまり意味無し)。

      念のため、安全を考慮してゴーグルか何か着用したほうが良いと思う。

    3. キャップは十分な長さのボルトで留められており、残ガスが出るときに一緒に飛んで行ってしまう様なことはありません。

      ガスが抜けたらキャップを取り外します。

    4. VALPREX 2000充填用バルブに付け換える。
      バルブと一緒にO-RINGも付属の新品に換えるが、O-RINGにはグリスを薄く塗っておく。
      (バルブの頭は、18mm)

    5. 次に充填装置VALPREX C720をセッティング。

      窒素ガスボンベにはパッキンを挟んでメンソケットを取り付け、C720を装着。

      メンソケット/C720間のパッキンは不要。(テーパー処理されている為)。

      C720を玉に接続する。



      解説

      C720の先はニードルになっており、写真のハンドルAを回すことによってニードルの長さが出たり入ったりする仕組みになっている。
      ハンドルBはバルブにネジこむネジ付きスリーブと同軸で回る。



      ニードルは、バルブの中に入っていて圧のフタの役割をするちっちゃな玉を押したり(充填時)、放したり(保圧時)する役割を持っているのである。


    6. C720の減圧弁(C、D)が両方閉じられている事を確認し、ボンベの元栓を開ける。

      ハンドルのつまみDを操作して、好みの圧まで充填し閉じる。このとき玉の反対側オリフィス部から残LHMが吹き出るので要注意。

      充填が終わったらまずニードルを引っ込めるよう、上の写真Aのハンドルを反時計回しにし、玉を保圧状態にする。

      Cのハンドルを解放してC720内の圧を抜く。
      (圧力計〜スフェア間の圧力が抜けた事になる。)

      Bを回して玉からC720を取り外す。


    7. 玉のバルブの充填口に5mmの六角レンチでフタをする。
      フタ部にもグリスを少量塗っておく。


    これで終わりです(^^)/



    注意点

    再充填する前の玉内の圧は、最低15bar必要です。(ANDY談)
    充填後の耐久性に関係してくる様です。
    実際、キャップを開けた時に残ガスのほとんど出なかった玉は、その後2ヶ月でガス圧が半分以下に減ったというレポートがありました。

    関係法規について

    窒素ガスボンベの購入、再充填に関し特に高圧ガス取扱者の* 資格は必要ないのですが、高圧ガスを移し替える行為は製造行為にあたりますので、第二種製造届けを充填場所を管轄する都道府県に提出して下さい。
    充填場所に規制はありません。

    * 以上は東京都庁高圧ガス課調べ



    (C) A.Suzuki

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