
動作時のスフェア内圧
サスペンション・スフェアは新品の規定値が判明していますが、動作時の内圧についてはデータが公表されておりません。
実際のところ、分らなくても支障ないのですが ^^; 最近スフェアリチャージが広まるに伴い増圧を試される方も増えています。
そこで、既にリチャージバルブを取り付けたスフェアの動作中の圧力を測定してみました。動作中といっても、怖いので走行してません(笑)
エンジンをかけた状態で、車高レバー3段階の位置で測定しています。
参考データ
車両:'88 BX 19TRS Break、車重1080kg、前軸荷重670kg
車高は規定値に調整済み
リチャージャーキットをスフェア車載のままリチャージバルブに装着したところ。
レギュレーターの弁は全て閉じておきます。アプリケーターヘッドのニードルを回していくと、リチャージバルブが開いてスフェア内部の圧力が測れます。
車高レバ−最低位置での測定。
数値は60bar(6MPa)でした。
通常走行位置での測定
76barを示しています。
一段上のミドルポジションでの測定
88barを示しています。
最高位置での測定は、ゲージが100barまでという事もあって行いませんでした。
なお、標準車高でフロントバンパーを押し体重(約69kg ^^)を掛けた場合、圧力は80barまで上昇しました。
大雑把ですが、10cmくらいはストロークしていると思います。
これらの事により、以下が分りました。
- 動作時の圧力は、無負荷時の圧力に関わり無く一定なので、
規定値(500cc/55bar)の場合、車高が標準値の時はスフェア内のガス容量は360ccである。
- ミドルポジションに車高を上げた場合、スフェア内圧が上昇し、結果としてスプリングレートが上がる。これは、この車高での乗り味が硬くなる事に矛盾しない。
- リチャージ操作で増圧する時、自車では76barを超えるとリバウンド側ストロークが 0 となる。
(= プラダ膜が膨らみ切ったスフェアに乗っている状態)
これらの事を踏まえ、いくつまで増圧するかは個々の判断におまかせします。
(c)Y.Narabayashi
