空中線書局 ビブリオ・アンテナ(4) テクスト・意匠/未生響 1999年3月20日発行 限定300部 .......thanks! ...149/300

-`es`is a third person in everyone.- (帯より)

同じ内容のものを、透明箔押しとスミ文字で印刷、その二冊がセットになっている。つまり、一冊は普通に黒い文字で印刷されていて、もう一冊は同じ内容が、白い紙に透明に刷ってある、ので、こっちは注意して見ないと「なんだ、何にも書いてない白いノォトね」ってことになってしまう。 トンデモナイ。
しかもワンセットづつ薄紙でくるりと巻いてあり、銀のインクでナンバリングされた角丸の細いシールで留めてある。

テクストを書き初めてから体裁を考え、造り、発送し、読み手が受け取る瞬間までを完璧に仕上げる丁寧な仕事に、ほんとにうれしくなる。

各見開きが右上からの平行四辺形に文字組されていて、写真ではわかりにくいでしょうが、一応右(→)と左(←)は同じページを開いております。
テクストの一節をここで少し。

白い正円のTAIYOOが矩形の欠伸を呑む白日。額の尖端に生じるボンボンの片髭が、眩しく透けた影を伸ばす。.......
πなる鸚鵡のスコーレ。esの黄バチが額の四辺を自働する。..............