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『透明猫』 海野十三
第一弾『十八時の音楽浴』に引き続き、同じく青空文庫よりテキストをダウンロード。
透明になってしまう、という伝染病のはなし。かびの一種が働いて、動物の肉体を空気と同じ反射率、屈折率をもたせることで透明化する研究をしていた博士が、猫にそのかびを植えて実験していた。その猫が逃げ出して巻き起こした7日間のできごと。
くるくるまわるニャンコの眼
表紙の紙は、革を模した皺があり、光沢のあるもの。そこに3Dのシールを埋め込む。台紙のボール紙を同寸でくり抜き、そこに表紙の紙を巻き込んで、シールを上からはめ込む。くるくる回って猫の目玉みたい。
タイトルはモノクロコピー。見返しは透明感のあるグレー。短編なので薄くて華奢で、いい感じ。
タイトルの羅列がすでにわくわく
タイトルを見るだけでわくわくする本ってある。三一書房から出ている全集目録の一部を紹介してみよう。

海野十三全集( 三一書房刊 ) 監修・小松左京/紀田順一郎  
第01巻 遺言状放送 1990年10月15日刊
遺言状放送・三角形の恐怖・電気風呂の怪事件・壊れたバリコン ・空中墳墓・電気看板の神経・人造人間(ロボット)殺害事件・振動魔・遊星植民説・殺人の涯・空襲葬送曲 、他九編
第02巻 俘囚 1991年2月28日刊
幸運の黒子・夜泣き鉄骨・キド効果・赤外線男・蠅 ・俘囚・疑問の金塊・三人の双生児・或る宇宙塵の秘密・地中魔・鍵から抜け出した女・蠅男、他六編
第03巻 深夜の市長 1988年6月30日刊
人間灰・獏鸚・火葬国風景・深夜の市長・地球盗難 、他二編
第04巻 十八時の音楽浴 1989年7月15日刊
流線間諜(スパイ)・くろがね天狗 ・軍用鼠(ぐんようそ)・十八時の音楽浴 ・電気鳩 ・生きている腸(はらわた) 、他四編
第05巻 浮かぶ飛行島 1989年4月15日刊
ヒルミ夫人の冷凍鞄 ・○○獣(まるまるじゅう)・暗号数字 ・地球を狙う者 ・浮かぶ飛行島 、他四編
第06巻 太平洋魔城 1989年9月15日刊
宇宙女囚第一号・空気男 ・怪塔王・人造人間エフ氏 ・空中漂流一週間 ・第四次元の男 、他二編
第07巻 地球要塞 1990年4月30日刊
二、〇〇〇年戦争 ・特許多腕人間方式 ・什器破壊業(ものをこわすのがしょうばい)事件 ・脳の中の麗人 ・暗号音盤(レコード)事件 ・千年後の世界 、他九編
第08巻 火星兵団 1989年12月31日刊
崩れる鬼影・月世界探険記 ・第五氷河期・火星兵団
第09巻 怪鳥艇 1988年10月30日刊
豆潜水艇の行方・大空魔艦・怪鳥艇 、他三編
第10巻 宇宙戦隊 1991年5月31日刊
のろのろ砲弾の驚異・今昔ばなし抱合(サンドイッチ)兵団/毒瓦斯発明官・地軸作戦・不沈軍艦の見本・共軛回転弾・沈没男 ・もくねじ、他十編
第11巻 四次元漂流 1988年12月15日刊
地球発狂事件 ・大脳手術・四次元漂流・洪水大陸を呑む、他六編
第12巻 超人間X号 1990年8月15日刊
霊魂第十号の秘密・金属人間・奇賊は支払う・心臓盗難・暗号の役割・超人間X号、他七編
第13巻 少年探偵長 1992年2月29日刊
透明猫・予報省告示 ・三十年後の東京・三十年後の世界・怪星ガン・断層顔、他四編
別巻1 評論・ノンフィクション 1991年10月15日刊
別巻2 日記・書簡・雑纂 1993年1月31日刊