BOOK BAR 4 > 詩 > ダイヤル・ビーチ 




水平線に沈む船
どっかに消え入る飛行機雲
潜り比べるジャックとエンゾ
尖端から飛ぶダニエル、カシエル

そのはざま
そのどこか

波乗り飛沫のエネルギー
満身 風なメラニン野郎は
照り返しの紫矢印が耐え難い

がっくり諦めの回れ右
雨あられに添う従順ジィは
だから細く細く立ちすくんでしまう

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初出 : 『心配の速度』highmoonoon刊 /