BOOK BAR 4 > 高橋昭八郎部
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『カバンのなかの月夜』
金澤一志
国書刊行会
2002
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『あ・いの国』
高橋昭八郎
1972
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「VOU」133号 1972

部活動開始宣言,

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2004年夏、ヴィジュアル・ポエット高橋昭八郎の個展が43年ぶりに開催決定。bookbar4でもただちに部活開始、それが「高橋昭八郎部」です。活動内容は二つ。その一。おかえりのすけに高橋昭八郎作品をみせて反応を楽しむ。その二。高橋昭八郎作品を体験できる時間や場所、モノを、意外な域で広報してみる。
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第一弾は、おかえりのすけによる『ポエムアニメーション5 あ・いの国』体験前夜編です。
一九六〇〜七〇年代にかけて、高橋昭八郎は「ポエムアニメーション」というシリーズで5つの作品をつくりました。金澤一志は『カバンのなかの月夜』のなかで、北園克衛が主催した「VOU形象展」についての記述のあたりでこのように触れています。「形象展は『VOU』クラブ員の作品の充実をもたらすことになった。高橋昭八郎は後期形象展のエース格として、また『VOU』後は日本を代表するヴィジュアル・ポエトとして精度の高い作品を発表し続けている。ブロック・ポエムやポエムアニメーションはことばと共にある「本」という形式に挑みかかりながらことばを脱し、ことばを超える地点までを見通そうという詩装置である。北園克衛もこだわっていた、ページという「紙の矩型」の乱造と、表現主義的な文字のイメージとの調和。(後略)」
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シリーズ最後となったのが『あ・いの国』1972。当時「VOU」の同人でもあった高橋昭八郎は、この作品について「VOU」133号にこうかいています。「人間が地球の引力から離れたがっているように、絵画は絵画から、音楽は音楽から、詩は詩から離れたがっている。人間と世界の関わり方が根本的に問いなおされている。このような現代のひろがりの中で、いわゆる詩的イメージにねばりついている意味の重力から詩を解放し、あらゆる角度から詩の面白さを追求していくべきではないだろうか。」
おかえりのすけの反応(eno製)


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