サントラ・テーマ館


毎回、ひとつのテーマを決めて、それに関連するサントラ盤を紹介するコーナーです。



「海の中に何かがいる」

要するに「ジョーズ」のヒットにあやかった、俗に言う「二番煎じ」。タコ、シャチ、イカとなかなかにぎやか。
なお、下記のCDは現在も輸入盤で入手可能。





TENTACULES
テンタクルズ

作曲:ステルビオ・チプリアーニ

でっかいタコの映画。映画の内容についてはここでは触れない(だいたい想像つくでしょ)。で、音楽だが、13曲もはいっているのに、サスペンス調の曲はラストの1曲のみ。残り12曲は全て「リゾートにきました」みたいな能天気なサロン・ミュージックのオンパレード。とても巨大生物が人を襲う話の音楽とは思えないが、それこそサロン・ミュージクとして流すには非常に良い。私の愛聴盤のひとつである。





ORCA
オルカ
作曲:エンニオ・モリコーネ

でっかいシャチの映画。ジャケットに描かれているシャチが全長20メートルぐらいあって、ほとんど怪獣映画である。音楽は巨匠モリコーネ。ジャケットとは裏腹に全体的にしっとりとしたタッチでまとめており、やはりモリコーネはなにをやらせてもうまいと感じる。しかしスクラッチ・ノイズがはいっているのはどういうわけだぁ〜っ。






THE BEAST
ザ・ビースト
作曲:ドン・デイビス

でっかいイカの映画。(TV用ムービーだったかな?)どうやらあの「ジョーズ」の原作者ピーター・ベンチリーの原作らしい。最近日曜洋画劇場で放映したのでご覧になった方もいると思う(私は観なかったが)。曲の方はやっぱりというか、「ジョーズ」のパロディ音楽にしか聞こえない。「一見穏やかな海。そして海底から忍び寄る怪物」というと、こういう曲調になってしまうのはしかたがないか。偉大なるかな、ジョン・ウィリアムス。が、打楽器の使い方はウィリアムスというよりもジェリー・ゴールドスミスそっくりで、ゴールドスミスファンならニヤリとする箇所がけっこうあったりする。