Pen Computer 2435 (2435-A01)

これ、なかなかいい感じです。(^^)

本機は ThinkPadには分類されない、特定業務用のペン入力機です。
ThinkPad系列でも、ペン入力機及びペン・キーボードを両方対応できるモデルが存在していましたが、このモデルからは ThinkPadの愛称を付けられなくなってしまったようです。
(本機の後、9103というペン入力モデルが出現しています)

 

2435本体とドッキングステーションのお姿です。
なんともサイバーな雰囲気がたまりませんね。(^^;

本機の実態は、松下のペン入力機の OEM機で、CPUはAMD5x86-133(P75)、メモリ容量は固定で本モデルでは24MB、HDDは半固定式で800MB、液晶パネルはタッチパネル式で DSTN/VGAカラーとなっています。

松下のノート系と言うと、BIOSメニューが存在せずにユーティリティーソフトでシステムセットアップすることで知られていますが、本機も例外ではありません。
この辺の事情からしてセットアップは困難極まりなく、一時は匙を投げそうになりました。(^^;

 

ドッキング状態で真横から見たところ。

ドッキングステーションの右面(この面)には、フロッピードライブとPS/2コネクタが装備されており、とりあえずキーボードとマウスを用意すれば、とりあえず省スペースPCとして運用が出来ます。

先にも述べましたが、システムセットアップユーティリティーがまず必要になりますが、残念ながら IBMのサイトにはユーティリティーが存在せず、IBMに問い合わせてみましたが、関連ディスケットの取り寄せはできないようです。

で、色々悩みながら調べてみたところ、松下の米国のサイトで必要なユーティリティーがダウンロードできることが判りました。
(セットアップユーティリティーはもちろん、ペンドライバ等も入手可能な様です)
但し、使用許諾条件に触れる可能性がありますので、実際の使用にあたっては御注意ください。

 

背面のお姿。
かなり頭でっかちに見えてしまいます。(^^;

背面のポートは左からPS/2マウス、シリアルポート、パラレルポート、CRT出力、DC電源入力の順に並んでいます。
CRTコネクタの上には、PCカードスロット(Type I/IIx1)が装備されていて、本体と合わせて計3スロットになります。

 

左側面の状態です。

スタンド部分はご覧のような角度に畳む(?)ことが出来ます。
本来は本体を外した際にスタンド部分を倒して、コンパクトに収めるための機構であって、こんな姿で使用するためではないのかもしれません。(^^;;;

なお、この面には本体にもドッキングステーション側にもコネクタ類はありません。

 

正面の右下のボタンを押すと、ドッキングステーションから切り離しできます。

本機は一時期通勤時のオフラインブラウザとして利用していました。
デスクトップ機で集めた WEBデータを Type IIIハードディスクに転送して、本機で見るというものです。

まあ最前線でバリバリ Windows使うには辛いスペックですが、これくらいの用途であればサスペンドを上手に使用してあげれば、必要なときに必要な情報を参照できて、なかなかどうして使えるものです。

 

ドッキングステーション単体の外観。

デザイナーにしてみれば、正にしてやったりといったデザインです。
見れば見るほど不思議なデザインで、どういったところで実際に運用されているのかが興味深いところです。

 

ドッキングステーションから外した本体。

付属のペンは本体下部に格納されていますが、かなり簡単に飛び出してしまい、紛失しやすそうです。
ペン自体は適度な重量感があり、操作感はまずまずです。

・・・が、爪先でも操作できるので、文字入力以外ではあまり使わないです。(^^;

 

本体背面には着脱可能なゴムベルトが装着されています。
このゴムベルトは、必要に応じてコインを使って簡単に取り外すことも出来ます。

本体重量は約1kgで、片手で支えて操作できる許容範囲内と言えます。
更にタッチパネルオペレーションにより、意外と軽快に利用でき、オフラインブラウズで使うにはうってつけです。

 

パネルの左端は機能アイコンとなっていて、サスペンドやハイバネーション、輝度やコントラスト、Beep音の調節などができます。

本機ではタッチパネル式ワープロ用の保護シートを本機に合うように切り抜いて装着しています。
730TEとは違って感圧式パネルのため、保護シートを装着して爪先で操作が出来るという訳です。

 

本体右側面には電源スイッチ、シリアルポート、DC電源入力、PS/2ポートが装備されています。

とりあえずこの本体にキーボードを接続して操作することもできる様になっています。
シリアルポートが本体側にも装備されているのは、バーコードリーダー等を接続することを考慮している為かもしれません。

 

本体上面には、セキュリティスロット、赤外線ポート、PCカードスロット(2スロット)が装備されています。
言うまでも無く、LANカードやモデムカードを装着して、オンラインブラウズも可能です。

 

本体背面です。

背面はドッキングステーションに装着させる都合上、これと言って変わったところはありません。
(ゴムベルトを除けば・・・(^^;)

中央の小さな穴のネジは、ハードディスクの固定ネジで、これを外せばハードディスクの交換が出来ます。

 

2435のバッテリーパックです。

当然ながら本機専用で、Li-ionとなっています。
どっかで見たことありそうで、なかなか見かけないバッテリーです。

バッテリー駆動時間は 2時間くらいのようです。
(残念ながら、手元の本機はややヘタりぎみです)

 

バッテリー格納部は本体左側面にあります。

画像はバッテリー格納部の蓋を開いたところです。
(青色のテープがバッテリー本体)

バッテリースロットの上側にハードディスクが格納されています。
バッテリースロットの蓋を開き、HDD格納部の蓋を少しこじりながら横にスライドさせて蓋を外します。

背面の固定ネジを外して緩衝ゴムを外し、引き抜きテープを引っ張ると・・・

 

こんな感じになります。(ちょっと暗い画像ですみません、、、(^^;)

ハードディスクの手前のコの字型の物体が緩衝ゴムです。
ドライブは 12.7mmのものが内蔵できますが、固定枠(ドライブの両側に装着するパーツ)の都合上、内ネジのドライブでないと交換できません。
(手元の本機では、オリジナルの 800MBから 1.6GBのものに交換しています)

また、交換するドライブには、引き抜き用にテープ等を貼り付けないと取り外すことが不可能になってしまいますので気をつけてください。

 

本機は OEM機(?)という背景もあって、ACアダプタは他の ThinkPadとは互換性はありません。
(プラグの形状が違っています)

 

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