PS/55note N51SLC (8551-S08)

珍CPU搭載のMCA仕様機

一時期 IBMマシンに広く採用されていた IBM486SLCという CPUは、搭載マシン以外にもCPUアクセラレータに採用されたりするなどして比較的成功した CPUとなりました。
その一世代前に当たる CPUが、386SXを省電力化しキャッシュメモリを組み込んだ IBM386SLCで、このCPUを採用した数少ないマシンの一つが、このN51SLCです。

 

ps55n51slc_1.jpg (8982 バイト)外観的には、他の PS/55noteシリーズと大きな違いの無さそうな地味な雰囲気ですが、スペックを見ると「言っちゃ悪いが、なんだか変わり者」といった香りがぷんぷん臭ってきそうなマシンです。(^^;

冒頭で述べましたとおり、CPUは IBM386SLC-16MHzで基本アーキテクチャは MCA、しかもよくよく画面を見れば OS/2 2.0という、聞いただけで一癖も二癖もありそうな本機ですね。

ps55n51slc_2.jpg (9193 バイト)ちょっと見た目には判りませんが、カーソルキー付近の配置をよーく見ると、他のPS/55noteシリーズとは少し違っています。

キータッチは当時既に評価が高かった PS/55noteならではのもので、軽快で且つ高級感を損なわない絶妙なみのとなっています。
また、この時期の PS/55noteの例と同じく、液晶パネルのロック爪の収まる穴には、内部への塵の進入を防止するための自動で閉鎖される機構が装備されています。

ps55n51slc_3.jpg (3905 バイト)手前コーナーがテカっている通り、筐体はゴムのような感触ですが、少しテカテカな表面塗装になっています。

言ってしまえば、非常につまらない外観ですね、、、(^^;

ps55n51slc_4.jpg (6611 バイト)液晶パネルのエンブレム付近。

本機は MCA普及モデルという位置づけのため、モノクロSTN液晶となっています。
その後、普及機としての MCAモデルが続く事はなく、本機は最後のモノクロ液晶 MCA機となってしまいました。

ps55n51slc_5.jpg (6143 バイト)背面のコネクタ類の状況です。

本機のベースとなった N51SXと同じ配置ですが、コネクタの位置が全体的に高くなっていて、ちょっと変わった印象を受けます。

ps55n51slc_6.jpg (8201 バイト)モデムスロットと内蔵モデムの状態。

通信ポートは 16550相当となっているので高速通信が期待できますが、残念ながらモデムボードの能力は DATA 2400bps、FAX 9600bpsとなっています。
逆を言えば、背面シリアルポートと外付けモデムの組み合わせであれば、現在でも DOSベースでの高速通信がそこそこ期待できる能力があります。

ps55n51slc_7.jpg (6700 バイト)本体右側面に内蔵されたフロッピードライブ。
モノクロモデルの割に、やや本体の厚みが大きいですね。

ハードディスクドライブは内蔵固定式 80MBで、MCA仕様機のためディスクドライブ自体は ESDI仕様で、今となっては交換可能なドライブは殆ど流通していません。

CPUは通常の 386SXに比べて、キャッシュメモリを内蔵したことで高速化されていて、その為か、先代に当たる N51SXと同じクロックにも関わらず性能向上が図られているそうです。

ps55n51slc_8.jpg (6261 バイト)増設メモリスロットは本体底面前位寄りにあります。

この画像では純正 8MBメモリを搭載していますが、他の PS/55noteシリーズとは型番が違っています。

ps55n51slc_9.jpg (7835 バイト)N51SLCの Ni-MHバッテリーパック。

装着位置や形状は N23SXと同じですが、互換性はありません。
ACアダプタも仕様が違うようです。

 

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