ChipCard TC-100 (39H2953)

ある意味では、PDAの究極形

言うまでもなく ThinkPadではない本機ですが、PDAという視点から考えれば、非常に特異かつ究極的な形態の製品です。
でも、知らない人から単に「カード電卓」と言われてしまうと、けっこうツラいものがあったりします・・・
本機と同様な発想で「データビュアー」としてより洗練させたものが、現在も販売されているシチズンの DataSlim です。

 

見た目「電卓」そのまんまです。(^^;
が、小さなキー故に電卓としては操作性はイマイチ(指が痛くなる)で、PDAとしてデータの入力を要求するのにはかなり無理がある気がします。

とは言え、環境さえ揃えてあげれば、ノートPCのカードスロットにそのまま差し込んでデータの交換が容易にできるという発想は、なかなか凄いアイデアです。

 

表側のカード電卓のようなデザインと対照的に、モロにPCカードといった雰囲気の裏面。

形態的には TypeIIの PCカードという形をとっていて、デバイスとしては S-RAMカードとして認識されるようです。
このためか(?)、Windows2000では認識不能で、Windows98(SEは不明)までが利用可能なOSのようです。
更に専用(?)のドライバとの相性の関係で、他に同時にPCカードスロットにLANカード等が刺さっていると認識やデータの読み書きが不安定になることがありました。

単独で機能するので、当然ながら電源として、下のフタの中に電池が格納されています。(CR2016 2個)
この他に内部にバックアップバッテリーを持っているみたいで、後継機の VW-200では電池切れや電池交換時にデータが飛んでしまいますが、TC-100は比較的内容が飛びにくいようです。

 

母艦(PC110)に収容されつつある TC-100。

両機ともにコンセプトはユニーク且つ素晴らしく、この組み合わせが最もぴったりな気がします。
それにしても、TC-100、PC-110共に、登場が早すぎたような気がしますね。(^^;

 

 

 

 

 

本機の基本スペック

CPU    EPSON SMC88112 ?MHz
RAM    128KB
HDD    none
LCD    モノクロSTN (仕様不明(^^;)

要はPCカード型8bitパソコンという訳ですね。

 

セットアップやメンテナンスのポイント

私はジャンク品で 2,000円位で入手しましたが、ネットオークションでは意外と高い価格で取引されているようです。
これから希少性は出てくる可能性があるのでしょうか? 嬉しいような悲しいような、複雑な気分です、、、

 

 

(2000/11/2 記)

 

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