ThinkPad 230Cs (2432-FBW)

カラーサブノートの世界はここから・・・

ThinkPad220は容易に携帯可能なサブノートとして新たなパソコンの活躍の場を我々に提案してくれました。
そしていよいよ近づいてきた Windows時代にマッチしたサブノートとして、220ユーザーの意見を元にThinkPad230Csが満を持して登場しました。

tp230cs_1.jpg (11833 バイト)220に比べると、確実に完成度の高いマシンです。

CPUの強化、カラー液晶の搭載、ビデオチップによる描画能力の向上、サウンド機能の搭載、充電式バッテリーの標準採用、TrackPointIIの搭載・・・と、220で不満であった点が、およそ思いつく範囲で強化されています。

重量こそ大きくなったものの、基本的に「持ち歩ける Windowsマシン」として非常にうまくパッケージされています。
このFBWモデルは、CPUがiDX2-50MHz搭載の後期モデルで、とりあえず Windows95も動かせます。
220に負けず劣らず、現在でも愛用している方が多いのも納得できますね。(^^)

tp230cs_2.jpg (9391 バイト)キートップは 220のキャラメルもどき(?)型に比べて、標準的な形状の物が使用されていて、TrackPointIIと共に快適な入力環境を実現しています。

TrackPointのキャップはオリジナルの物は径が少し大きく、飛び出し高さも少し大きい様で、先端が液晶パネルに当たってしまってパネルを傷めるケースがありました。

tp230cs_3.jpg (4248 バイト)筐体は 220とは正に正反対のアプローチといった感のある樹脂無塗装のシンプルなものになっています。

220の質感も素晴らしいのですが、230Csのこのボディも実用性(キズの付き易さや剥がれの心配など)の面では決して引けを取らないものとなっています。

tp230cs_4.jpg (3978 バイト)右側面は、バッテリースロット、電源スイッチ、FDDコネクタが配置されています。

電源スイッチは、誤投入防止のロック(白いボタンを押しながらでないとONにできない)付きになっています。

tp230cs_5.jpg (4747 バイト)背面のレイアウトはなんとなく 220に似ていますが、左側には 220には無かったオーディオジャックと赤外線ポートが装備されています。

また、明らかに本体の厚みが増加しているのもよく判ります。

tp230cs_6.jpg (4653 バイト)左側面には、後寄りにセキュリティスロットが、そしてPCカードスロットが装備されています。

PCカードスロットは、220の TypeIIx1から、TypeIIx2に強化され、スロットの天地も標準に戻されています。
しかし、本機の蓋が紛失している様に、横片開き式のPCカードスロットの蓋は扱いが面倒で、破損・紛失しやすいものとなっています。

tp230cs_7.jpg (10702 バイト)230のメモリスロット。

230は 72p SDIMで、省電力化のためか 3.3Vの物となっています。
(仕様的には ThinkPad701C(s)用と同じです)
この画像では、現在でも入手可能なハギワラシスコムの HSD3016STを入れています。

改造可能という話もあるようですが、増設DIMMは16MBまでの対応となっており、本体と合わせて最大容量は20MBです。

tp230cs_8.jpg (7587 バイト)220は標準で乾電池ボックス添付だったのに対し、230では標準で Ni-MHバッテリー添付・乾電池ボックスがオプション対応となりました。

標準で充電池対応となって使い勝手は向上したかのように思えますが、充電は本体サスペンド状態時にしかされないという仕様は、運用上「難あり」です。

乾電池駆動は流石に 486マシンでは厳しく、30分程度が公称値となっていましたが、充電の制限から、ヘビーユーザーにとっては非常用としては結構有用であったかもしれません。

tp230cs_9.jpg (6420 バイト)ACアダプタは外観は 220の物と同じに見えますが、プラグ形状が台形となっていて互換性はありません。
更にこの台形プラグも、他の ThinkPadと異なり、3ピンタイプとなっていて、比較的ACアダプタの使い回しが利く ThinkPadシリーズの中でも異色の存在となっています。

 

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