ThinkPad 530CS (2605-7FE)

意外と大きなマイナーチェンジ・・・かも。

ThinkPad530CSは CPUで 3世代に分類することが出来ますが、この 7FEは第二世代に分類することのできるモデルです。
先代(初代)モデルでは CPUは i486DX2-50MHzで、前モデル 230Csと性能的には変わらないという点が残念なところでしたが、この第二世代では Intel DX4-100MHzとかなりパワーアップしてています。

 

CPUやハードディスクの強化がされている以外は、基本的には変化はありません。
が、初代モデルが非力だったためか、本機は予想以上にパワーアップしていることが体感できます。

手元の本機はキートップはテカテカ、塗装の一部も剥離しそうで、パームレスト部手前コーナー部もご覧の通り酷使されて光ってしまうほど使い込まれたものですが、下は DOSベースから上は Winodws95位でもしっかりと動かせる能力があるので、この様になってしまうのも妙に納得してしまいます。

530CS系は、液晶パネルとの接続用のフレキシブルケーブルの破損というトラブルが多いようですが、それ以外では比較的問題点は見られないようです。

 

 

230Csではトラックポイントの先端が液晶パネル表面に接触して、圧力が掛かると液晶画面に圧迫痕が残ったり、最悪の場合液晶パネルが破損してしまうという問題がありましたが、530CSではご覧のようにパネルの付近にクリアランスを確保するための突起が付いていて、トラックポイント先端の接触を防止してくれているようです。
(一部の突起は、液晶パネル開閉検地スイッチ用になっています)

液晶パネルは残念ながら DSTNで、視認性はもうひとつといったところです。

 

 

底面のPCカードスロット側の様子です。

PCカードスロットカバーは開閉式で、使い勝手はあまり良くありません。

カバーの一部に穴があいていますが、これはイジェクトレバーを避けるための切り欠きのようです。

 

 

メルコ製 ENL-32Mメモリを改造した 32MBメモリを搭載した状態。

ENL-32Mは、ジャンパーチップの貼り換えにより、ThinkPad530Cs等で使用可能な 32MBメモリーに改造が可能です。
これにより 530CSでは最大メモリが 36MBとなり、Windows95等でもそこそこ使えるようになります。

改造自体は(はんだ付けになれている人なら)比較的容易ですが、最近は ENL-32Mを見かける機会が少なくなってきているのが少々問題かもしれません。

 

 

初代モデルに比べると、CPUのスペックアップにより格段に使える、というのが正直な感想です。
(とは言っても、なんせ 486ベースのマシンですので、現行モデルとは比べものになりませんが・・・)

いくつかの課題は後継機の 535まで待つことになりましたが、それでもモバイル機に必要な条件はひととおり揃った IBM会心の作であることは間違いないでしょう。

 

本機の基本スペック (2605-7FE)

CPU    Intel DX4-100MHz
RAM    4MB Max.36MB (SO-DIMM 72p 5V)
HDD    720MB (E-IDE)
LCD    8.4" DSTN (256)
VGA   GD6245 (V-RAM: 512KB)

セットアップやメンテナンスのポイント

486系CPU搭載機としてはまずまずの性能ですので、上手に環境構築してあげればそこそこ使えます。
初心者の方には少々敷居が高いですが、環境構築を楽しむくらいの余裕で付き合ってあげるとよいかもしれませんね。

 

(2001/08/11 記)

 

 

 

戻る