本モデル(9BD)は CD-ROMドライブ内蔵の初のThinkPad、755CDのUSモデルです。
基本的なスペックや構成は、国内モデルの
9FEと同等のようです。
本機も中古でよく見かける755CDの多くの例と同様に、残念ながら内蔵CD-ROMドライブは失われています。
モデル番号から気が付いた方もいらっしゃるかもしれませんが、本機は
755CDの中でも第一世代目に当たるモデルで、486ベースのモデルです。
(後期モデルでは、CPUは Pentiumにパワーアップしています)
すっきりした
USキーボード。
トラックポイントのボタンも他の例に漏れずヘタりぎみですが、それ以外はキートップのテカりも僅少で、比較的きれいな状態です。
9BDの全景。
日本語キーボードモデルとはキーボードが違うだけなんですが、印象がかなり変わってしまいます。
486ベースのマシンですが、重い日本語処理と無縁な
英語版
Windows3.1であれば、面白いほどサクサク動いてくれます。
OSの進化による必要リソースの膨張化と、日本語表示の重さをあらためて思い知らされるところですね。
CPU Intel DX4-100MHz
RAM 8MB Max40MB(無保証で56MB)
HDD 500MB
LCD 10.4"TFT/VGAカラー (WD90C24A V-RAM:1MB 640x480 32bit Color)
CD-ROM 2x(FDDと排他内蔵)
USキーボードであることと、ディスクの容量が違うこと以外は、日本版モデル(9FE)と同等と考えて良いでしょう。
折角のUSキーボードを生かした活用方法を考えてみたいところですね。
(とは言っても、この755CEのUSモデルは入手しづらいと思います)
- ハードディスクはバック式で、必要とあれば自力での換装も容易です。
但し当然ながらメーカー保証外の行為となってしまいますのでご注意ください。
(17mm厚まで組み込み出来そうです)- メモリは通常は88pinD-RAMカード、メモリモジュールアダプタを使って72pin5V-SO-DIMMが増設できます。
前者は32MBまで増設できますが、32MBカードは高価で僅少です。
後者は16MB+32MB=48MBまで増設できますが、32MB-DIMMは98note用を改造して使用することになり、組み合わせによっては認識できないケースもあったり、何よりもメモリーモジュールアダプターが入手しにくいという問題があります。
入手状況に応じてベストな増設方法を検討しましょう。- 液晶パネルはVGAで、WEBサーフにはやや厳しい解像度になってきました。
外部CRT接続で800x600も表示可能なようですが、ビデオチップが遅いので実用になるのかどうかは疑問です。- もし本機を購入する場合には、CD-ROMドライブの有無を確認しましょう。
特に中古通販やネットオークションでは、後から揉める原因になりかねないので、要チェックです。- フロッピードライブはCD-ROMドライブと排他使用という点については、十分注意が必要です。
ソフトのインストールなどでかなり面倒なことになることもありうるので、別途外付けCD-ROMドライブや、純正にこだわる方ならポートリプリケーターを用意しておくのがベストです。- 音源及びモデム用にMwaveDSPチップを搭載していますが、ドライバの導入が煩雑だったり、処理能力上、音飛びが発生しやすく、通信中にWave再生ができないなど、非常に扱いが難しく、初心者には敷居が高いです。
- トラックポイントのボタンが鈍いものがしばしばあるようなので、もし中古で入手される時には、テストしてもらうのが望ましいです。
(2001/10/06記)