ThinkPad 765L (9547-U9J)

日本未発売、765系ローコストモデル。

ThinkPad765L(9547-U9J)は、ThinkPad765Dの低価格化モデルですが、日本では未発売の機種です。
基本的には、760D vs 760Lや、760E vs 760EL とほぼ同様なコストダウン策が図られています。

 

基本的には 765Dとほとんど変わらないそうです。

760系に比べて 765系は液晶パネルサイズの拡大(12インチから13インチ)により筐体の奥行き方向が少し大きくなっています。

ちなみに 765Dとは・・・

・CD-ROMドライブはオプションとなっている。

・M-Wave DSP は搭載せず、ESSの音源チップに変更されていて、この関係で、モデム機能も無く、MIDI/JOYSTICK端子が無くなっている。

・ビデオ入出力ポートが省略されている。

の 3点が異なります。

 

キーボード部分。
海外モデルですので、当然ながら英語キーボードとなっています。

760系に比べると、奥行きの大きい分はパームレストの拡大で対応していますので、760系より使いやすい印象があります。

また760系の伝統に習って、キーボードにはチルトアップ機構が装備されていますが、パームレスト部分が広くなっているので傾斜が緩いような錯覚を感じられます。

 

キーボード奥のエンブレム付近のクローズアップ。

765Lの表示の他、左右目一杯に拡大された液晶パネルのために下に移動した IBM ThinkPad のエンブレム、チルトアップ機構のフックなどが見られます。

 

見た目は 760系とあまり変わらない印象ですが、筐体の拡張と液晶パネルのサイズアップにより、実際の大きさの差よりもかなり重く感じられます。
(10%位重いそうですが、実際にはかなりツラい重さに感じられます)

 

右側面の様子。
底面の広い滑り止めクッションにも注目。

PCカードスロットがやや前位に移動しています。
筐体の拡張分、キーボードは後退していますが、内部配置は変わらずに後方に余裕が出来ているようですが・・・

 

変わって左側面の後ろ寄り部分ですが、こちらはちゃんと後ろに寄っています。

760ELと殆ど同様に、モデムジャックとビデオ入出力ポートが省略されていて、閉鎖板で埋められています。

 

背面のポート類の様子。

左上側のMIDI/JOYSTICKポートが省略されて埋められているのに注目。

 

お約束のキーボード跳ね上げ状態です。

奥のスペースが明らかに大きくなっていることが判ります。
(注意書き表示が大きくなっていて、判りやすくなっています)

FDD、バッテリーパック(Li-Ion)、HDD(3GB)が格納されています。

 

765L標準ではフロッピードライブを内蔵していますが、(今更触れるまでもありませんが)容易にCD-ROMドライブに交換が可能です。

765Dではフロッピードライブ外付けキットが添付されていましたが、本機では当然ながら別売となっています。

 

ハードディスクパックを外し、シールド板を持ち上げると、メモリスロットが隠れています。

オンボードで16MB搭載していますが、(かなりややこしいですが)メモリアクセス上の制限から最大容量は 64MBと 32MBを 1枚ずつ増設して、オンボードの 8MBを無効にした 104MB留まりとなっています。
(64MBを 2枚増設することはできません)
メモリは 144p EDOメモリが使用できます。

この画像では32MB 2枚を装着して、計80MBとなっています。

 

すっきりした英語キーボードに XGA液晶、とりあえず使える CPUスペックなので、メモリを積んであげればまだまだ使い倒せる機種だと思います。

 

本機の基本スペック(9547-U9Jモデル)

CPU    MMX Pentium-166MHz (L2:256KB)
RAM    32MB(16+16)  Max 104MB(8+32+64)
HDD    3GB
LCD    13.1"TFT/XGAカラー (1024x768 65536色)
CD-ROM   Option(内蔵可能)

セットアップやメンテナンスのポイント

液晶パネルが XGAということで、現在でも十分活用できます。
ゲームは流石に厳しいですが、普通に OFFICE製品を使うとかなら、メモリさえ積めば何とかなるでしょう。
本モデルの場合は英語キーボードですから、ローマ字入力専門という方なら、かなりイケるマシンになる可能性もあります。

 

(2000/9/16記)

戻る