ThinkPad 770ED (9549-5AJ)

DVD-ROM搭載の高級機

今や DVD-ROMドライブ搭載ノートパソコンはミドルレンジクラスでもごく普通となりつつあるようですが、かつてはハイエンドモデルのステータスシンボル的存在でした。
この ThinkPad770EDは、兄弟機の 770Eに DVD-ROMドライブを標準搭載化したモデルです。
DVD-ROM以外にも、若干の差別化が図られています。

 

見た目は兄弟機の 770Eと変わらない本機ですが、ウルトラベイIIに DVD-ROMドライブを組み込むため、フロッピードライブはご覧の通り外付けで使用するのが標準的な運用形態となります。

770Eとの違いは・・・
・ウルトラベイII DVD-ROMドライブが付属している
・DVD拡張ビデオアダプターが組み込まれている
・メモリ容量が違う(32MB DIMMが装着されている)
・ハードディスク容量が違う(5GB=>8GB)
・モデムを内蔵している

といったところです。

 

 

本体右側面。
ウルトラベイIIには DVD-ROMドライブ、PCカードスロットの後ろにはモデムジャックがあります。

このモデムは ACP (Advanced Communications Processor)モデムと呼ばれていますが、実態は M-wave DSPによるものです。
M-wave系モデムには癖があるようで、回線環境によっては接続速度が不安定なことがあります。

 

取り外したウルトラベイII DVD-ROMドライブ。

このドライブは東芝のドライブで、イジェクトボタン上にアクセスランプがあるタイプです。
この他にイジェクトボタン上にアクセスランプの無いタイプのドライブもあります。
年式的に RPC-1タイプのドライブですので、海外DVD映画ソフトもデコーダーソフト側にパッチを当てるだけで再生することが出来ます。

 

 

ウルトラベイII フロッピードライブと外付け用FDDケーブル。
単体で外付け及び内蔵両用となっているので便利です。

本体側のコネクタは 230Csや 560系の物と同じで、電気的にも互換性があります。
(但しメーカー保証外の組み合わせになりますので、実際に使われる際にはご注意ください)

 

 

左側面の様子。
チルトフットを起こした状態です。

バッテリーパックの下に、DVD拡張ビデオアダプターが組み込まれています。

 

 

取り外した DVD拡張ビデオアダプター。
このカードのお陰で、かなり快適に DVD再生を楽しむことが出来ます。

但し、このハードウエアデコーダーに対応しているのは、本体プレインストールの DVD再生ソフトのみの様なので、少々もったいない気がします。
(本体付属の DVD Expressという再生ソフトは、機能的には市販の再生ソフトに比べると、かなり格が落ちます)

ちなみに本カードはドルビーデジタルサラウンドもサポートしているそうです。
我が家のオーディオ環境はチープなので、残念ながら活用できていません、、、(泣)

 

 

770を購入したら是非とも入手しておきたい、ウルトラベイII用セカンドHDDアダプタです。
770系のハードディスクパックはもちろん、760系の物も搭載することが出来ます。

これがあると、大容量ディスクへの移行や複数のOS環境を切り替えての使用も簡単になります。

 

 

CPUの能力こそ見劣りがしてきたものの、広い画面でDVDも快適に視聴できるので、初心者にもまずまずおすすめできるモデルです。

私の所でも「お茶の間ノートパソコン」として頑張ってくれています。(^^)

 

本機の基本スペック(9549-5AJ)

CPU    PentiumII-266MHz
RAM    64MB Max288MB(128x2)
HDD    8.1GB
LCD    14.1"TFT/XGAカラー (1024x768x32bit color)
DVD-ROM   2x
FDD   外付・内蔵両用
MODEM  内蔵(ACP)

セットアップやメンテナンスのポイント

ゲーム以外の一般的な用途であれば、快適この上ないモデルです。
51Jに比べると、モデムとDVD-ROMドライブを内蔵しているというのが大きなポイントですので、オールインワンマシンとしてすぐに活用できると思います。

(2001/7/21記)

 

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