ThinkPadA20p
は、いわゆるミレニアムシリーズの中の一員で、以前のハイエンドモデル
770系の後継機として位置付けられているようです。
本機は保有モデル100モデル突破記念と、自宅のメインマシンだった
770EDの更新機として奮発して購入したものです。(笑)
15"液晶パネルはなかなか迫力がありますが、なんと言ってもその解像度は感動してしまいます。
SXGA+(1400x1050)の解像度は非常に広々としていて、使っていて本当に気持ちがいいです。
770EDを使っていて唯一不満だった処理性能も、本機では
Pentium!!!-700MHz & Rage Mobility
128搭載ということで、最新モデルにこそかなわないものの、劇的に快適になりました。
もう、これ一台あれば何もいらないって感じです。
(実際、ゲーム用にそれまで自作機も温存していたのですが、本機の購入で完全に出番が無くなってしまいました)
キーボードの様子。
無塗装のパームレストは塗装の剥がれや傷の心配が薄いとは言え、ハイエンドモデルとしてはちょっと悲しいモノがあります。
キータッチについては、正直なところ
770系とは比べ物にならない位「安いなぁ、、、」というのが実感です。
(個体差の問題かもしれませんが、押し下げ時にギシッというきしみの様な感覚があるキーもあります)
ThinkPadボタン付近。
「A20p」の表示のほか、オンラインマニュアルを呼び出すことができるThinkPadキー、そしてアイコンが潰れてしまっていますが音量調整&ミュートボタンが並んでいます。
左側面の切り欠き部分はフロッピードライブ部分で、15インチ液晶パネルに合わせるために下部筐体が張り出しています。(この辺の処理は構造上・デザイン上、かなり苦労しているようです)
丁度
F5キー上の液晶パネル側には「キーボードライト」なるものが装備されています。
残念ながら照度の問題でデジカメでの撮影ができないのですが、実際に試してみましたが暗闇でも十分操作できました。
(この機能、滅多に使いませんが、意外と重宝します)
一方の右側には、インジケータと電源スイッチが配置されています。
中央の丸ボタンの電源スイッチは、従来モデルのスライドスイッチに慣れているとちょっと違和感がありますね、、、
左右のスピーカーは操作により塞がれることは無いので、位置的にはとても良いです。
ちなみにキーボードライトは Fn+PageUpキーに操作が割り当てられています。
本機のビデオチップである
Rage Mobility
128は、流石にデスクトップ機には劣りますが、ノートPC用としてはかなり強力で、ちょっとしたゲームなら結構遊べます。
(V-RAMを16MBも搭載しています)
この他、ビデオ入出力もあり、標準では S端子になっていますがこの画像の様に変換ケーブルを接続してコンポジット入出力もできます。
パームレスト隅のエンブレムがなかなか格好いいですね。(^^)
横から見た本機。
下回りが傾斜しているように見えますが、実際に下回りの厚みは後部の方が大きくなっていて、少し傾斜するような形になっています。
770に比べると全縁が傾斜した形状となっているぶん、操作していて手首が疲れにくいです。
液晶パネルを閉じた状態。
下回り筐体とは異なり、この液晶パネル部分のカバー筐体には塗装がされているようです。(質感上、辛うじて 770系の影響が残る部分です)
この部分には、強度維持のためにチタン複合素材が採用されているんだそうです。
聞くだけでもなんだか頑丈そうですね。
液晶パネルの中央頂部にはウルトラポートと呼ばれる拡張端子があります。
(小さなフタがついていますが、紛失しやすそうです)
下部筐体の前縁部分にも注目。
背面のポート類。
左からパラレルポート、モデムジャック(オプション)、100BASE-TXコネクタ、通気口、シリアルポート、CRT出力、USBポート、PS/2ポート、電源ジャックの順に並んでいます。
右側面の状態。
前位より、ビデオ入出力ポート、ウルトラベイ2000 DVD-ROMドライブ、PCカードスロットの順に配置されています。
PCカードスロットのフタは、2スロットですが一枚板タイプになっています。
底面の傾斜も興味深いところです。
左側にはフロッピーディスクドライブ、その下にオーディオジャックと
IrDAポート、そしてハードディスクスロットが並んでいます。
オーディオケーブルでプラグ部分の径が太いと、フロッピーディスクの抜き差しが不便になるかもしれません。
(最近はフロッピーの出番は少なくなってはいますが、、、)
底面の状態。
正に今までに無い形状といった感じです。
特に前面寄りは凸凹のラインが入っています。
比較的平坦な 770とは非常に対照的な形状になっています。
Mini
PCIスロット部分。
標準で搭載されているのは 100BASE-TXカードです。
(カード上に Xircomの表記があります)
これをモデムコンボカードと交換すれば、背面のモデムジャックを晴れて内蔵モデム用として使用することができます。
モデムではなくLANを標準搭載しているところが、如何にも最近のモデルといったところでしょうか?
反対サイド寄りには、メモリースロットがあります。
ソケットは 2本あり、標準で
128MBのメモリが装備されています。
標準メモリを取り外して
256MBメモリを搭載すれば、512MBまで増設ができます。
(メモリは 144pin/SD-RAM/PC-100。)
システムボード上にちょっと気になる空きランドがありますね、、、(^^;;;
取り出したハードディスクパック。
本モデルでは
18GBのドライブを搭載していますので、動画取り込みを頻繁にやらなければ十分かな?って感じです。
搭載しているのは
IBMのドライブで、ご多分に漏れず動作音が大きくなりつつあるようです。
内部構造から、換装時には12.7mm以下のドライブであればOKのようです。
メーカー保証外になりますが、換装作業は非常に簡単です。
バッテリーパックです。
前面筐体下部に格納されています。
Li-ionバッテリーで、公称値で稼働時間 5時間を誇ります。
SpeedStepによる節電効果もあるようですが、本体が大柄な割には長時間持つように思います。
ウルトラベイ2000デバイス(標準搭載のDVD-ROMドライブ)を取り外す様子。
ベイラッチ(レバー下の小さなつまみ)を動かすと、イジェクトレバーがこの画像の様に飛び出しますので、これを引くとドライブをイジェクトできます。
一般的にはレバーを押したり、回転させてイジェクトするものが多いので、最初は戸惑うかもしれません。
(私もまさか引けばイジェクトするとは思いませんでした、、、(^^;)
標準搭載のウルトラベイ2000
DVD-ROMドライブ。
このドライブは松下の
SR-8174で、今時のドライブということで「RPC-2」の表記があります。
(リージョンフリー化が可能なようです)
ウルトラベイ2000デバイスのオプションとしては、新たにCD-RWドライブもラインナップされています。
(選択肢が増えるという点で嬉しいところですね)
ACアダプターは形状が一新されています。
なんとなく VAIOのACアダプターがこんな感じでケーブルを巻くことができる形状だった気がするのですが、、、(^^;
ケーブルを固定するベルクロテープが青いところが
IBMしていますね。
あと、アダプタ本体の IBMロゴが
3色になっている点にも注目。
(今までは青一色ロゴでした。最近の
ThinkPad周辺機器のロゴは
3色タイプになりつつあるようです)
ブート時の表示は、こんな感じで
ThinkPadファンにはたまらないシンプル且つかっこいい表示になっています。
現行モデルでは UXGAという解像度にまで発展しているようですが、見易さの点では
SXGA+でも十分な感じがします。
(企業内での利用や
CAD用途なんかでは、UXGAというのもアリだと思いますが・・・)
基本性能も拡張性も高く、新時代のフラッグシップモデルとして我が家でも第一線で活躍してくれることでしょう。
まあ、ちょっと質感が高級機っぽくないのですが、そこはそれ、実用性重視という拡大解釈しておくことにしましょう・・・
CPU Intel Mobile Pentium!!!-700MHz with SpeedStep technology
RAM 128MB Max 512MB (144p/SD-RAM/PC-100)
HDD 18GB (E-IDE)
DVD-ROM 6x RPC2 (CD-ROM 24x)
LCD 15.0" TFT-SXGA+ (1400x1050)
VGA ATI Rage Mobility 128 (V-RAM : 16MB)
MODEM Option (MiniPCI対応)
LAN 100BASE-TX (MiniPCI)
現行最新最強モデルに比べると処理能力は落ちますが、トータル性能から考えれば決して見劣りのしないモデルです。
中古での出物はは少なく値段も高いですが、満足度の高いモデルです。
- CPUの処理能力は現状でも十分なものだと思いますが、いざとなれば換装も不可能ではないようです。
搭載できるのは、ベアボーンノート用として比較的入手しやすい μPGA2のもので良いようです。- メモリーは 144p/PC-100メモリでの増設となります。
標準で128MB搭載で 1スロット開いていますので、そのままの容量でも家庭内での使用でしたら十分だと思います。
より重いアプリやOSへの移行を考えて、128MBか 256MBメモリの追加が良いでしょう。
(余程の事が無い限り、値段も手頃な 128MBの増設までで事足りると思います)- ハードディスクはパック式で、換装は比較的容易です。ドライブは 12.7mm厚までOKです。
- 描画性能はかなり高いですが、一世代前のデスクトップ機クラスかと思います。
かなりヘビーな3Dゲームでなければそこそこ遊べますが、過度の期待はしないように・・・(^^;- 中古で購入する際には、リカバリディスクの有無に注意しましょう。
元々ついているマニュアルは簡易版で、オンラインマニュアルがメインとなっていますから、リカバリCD-ROMがあればマニュアルについては困ることは無いと思います。- オンボードでLANを搭載しているので、Windows98起動時には AutoDHCPの関係で起動にかなり時間がかかるケースがあります。
オンボードLANを使用しない設定にする等で回避可能です。
(2001/05/05 記)