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<購入と製作> エレキットから以前限定発売されてあっという間に売りきれたTU888。これはそのリニューアル版として99年末に発売されました。KT88はPPアンプを先に作ってしまった私、同じKT88でシングルアンプを一度作ってみたいと思っていましたが、ある通販をやっているお店で特割セールをやっており、お得な価格がさらにお得になっていたため、躊躇わず注文してしまいました。
部品数はTU870に比べるとかなり多くなっています。とはいえプリント基盤の印刷とマニュアルを見れば迷う要素は皆無です。トランスは本格的なトロイダルで重量感たっぷりです。球はKT88は中国製、曙光電子製と思われノーブランド品ではありません。完成後の出力電圧測定でも殆どバラツキはありませんでした。電流増幅管は12AX7でソブテックの低ノイズ仕様のWXT+で両方とも品質的には心配ないものを使っています。製作は本業の忙しさもあって日に1時間程の作業で1週間ほどかかりました。電源をオンにすると赤色の発光ダイオードがボリューム上部と電流増幅管の下部を照らし出す演出が隠されており、また球が刺さっているシャーシ上部はミラー化粧パネルが付いたりして、見栄えは値段を超えるものです。 今回の作成ではCR類のグレードアップを最初から行いました。TU870の改造時、基盤があまりハンダの再度の加熱に強くなかったことからです。交換したCR類他は以下のとおりです。
TU870はNFB抵抗のみリケンにしましたが、今回は3W抵抗以外はすべてリケンを使いました。しかも始めてのRMG(笑)、取り付け後に切った金メッキのリード線はすべて基盤のジャンパー線に使用しました。C10、11は最初はRIFAにしようと思っていたのですが、通販先で在庫切れだったためこれまた始めて使ったEROに。OS-CONは最近の私のマイブームになっていますんで無理やり(笑)。あわせて平滑コンデンサも例によってATOMにしたかったのですが、どうもシャーシ内には収まりがつきそうもなく、TU870のような付け方も無理があるようなので、もう少し小型で高品位なコンデンサを物色中です。
<実使用> TU870と比べるとその出力の差は数値以上の量感で、音がたっぷり出てくるという感じです。スターリングも平気で駆動しちゃいます。十分メインアンプとして使えるのではないでしょうか。TU870のような高域の透明感はやや後退しますが、低域のボリューム感と中域の密度の高さはTU870との値段の差以上のものがあります。TU870は球アンプらしからぬプレゼンスが特徴でしたが、これは実に球らしい肌触りが良く芯の在る音で、またシングルアンプらしく素直な音離れと自然な定位感が堪能できます。PPアンプとの違いを同じ球で経験でき、非常に勉強になりました。思うにPPにはPPの、シングルにはシングルの長所があるようですね。
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