2002/1/6

全国社会人大会 準決勝
サントリー VS クボタ
サントリーVSクボタ
10450前半012
8TRY0
5GOAL0
0PG0
0DG0
54後半12
8TRY2
7GOAL1
0PG0
0DG0



前後半通じて奪ったトライが16個。
100点ゲーム。戦前、サントリーが圧勝するのは当然、負ける事など毛頭考えてはいなかったが、ここまで大差がつくとは思ってもいなかった。想像を絶する強さを見せつけた。
私は今年の社会人は、サントリー1強体制を唱えていた。(書く暇がなくHPにはアップできませんでしたが…。友人には語っておりました。(汗))離れて、神戸製鋼、トヨタが続く、と思っていた。

去年から取り組んだ、厳しいフィットネス練習を土台とする徹底して繋ぎまくるラグビー。昨年はまだ1年目ということもあり、フィットネスは他を圧倒したもののパススキルの完成までには至らなく、未完のままだった。
継続ラグビーには高度なパススキルが不可欠。そこでミスをすれば一転してピンチを招く。昨シーズンのサントリーにはそういう場面が何度か見られた。だから社会人大会では神戸製鋼に敗れたし、日本選手権ではその神戸製鋼と引き分けに終わった。

今年はフィットネス能力は更に高まり、肝心なパススキルもかなり習熟した。クボタの勝目は千に一つも存在しなかった。
土田監督は社会人大会から、少しづつ色々なことを試しながら、チーム力の完成度を上げていっている。

サントリーとクボタのこの2チームの比較。
まずパスのスピードが違う。(前述のように、去年のサントリーのパススキルの精度はまだまだ低かったが、今年は格段に選手全員が進歩している)フィットネスもまだ大きな差がある。クボタがどんなに大きく思いフォワードで対抗しようとしても、そのフォワードを走り疲れさせれば、もう何もできない。

サポートプレヤーが次から次へと湧き上がってくる(これはフィットネス練習の賜物)。そしてそのサポートプレーヤに対するつなぎ方。上からのパス。接近してのスピードのあるパス。タックルされてからのダウンボールの上手さ。もう明らかに差があった。

結局クボタは、オールブラックス(ワラビーズでしたっけ?超有名選手なのに記憶が曖昧になってしまった。)キャップ数40以上を抱えるオハアンガウエのトライなど試合の大勢が全て決まった後に奪った2つのトライを返すのみだった。(オハアンガウエには少しがっかりでした。バリバリだった頃に比べなんと太ってしまったことか…)
ということで、この試合は細かい感想があまりありません。
サントリーの全てのスピードにクボタが全くついて行けなかった試合でした。

そこで決勝の予想です。
神戸製鋼は確かにオトナのチーム。トヨタ戦で見せたように勝ち方を良く知っている。それでも今のサントリーと神戸製鋼には実力に大きな開きがあるだろう。
今のサントリーは何処にも負けない。
神戸製鋼がサントリーに勝っている部分があるとすれば、SOミラーのキックだけではないか?
私はそれほど今年のサントリーは完成されたチームだと思っている。

何と言っても単独でウェールズに勝ったチームだ。核となるプレーヤーにも事欠かない。スクラムも強く走れる第一列、HO坂田、ラインアウトの要LOワシントン、FL大久保直弥、NO8齊藤、SH田中、永友、SO伊藤、沢木、CTBウルイナヤウ、山口或いは元オールブラックスのイエレミア、WTB栗原、吉田、北條、FB小野澤。言って見れば15人(以上?)全員が素晴らしい。

特にNO8斎藤とFB小野澤は現在のジャパンの宝だ。
サントリー自体にジャパンの選手が多くいるわけだから、こんな比較は成り立たないだろうが、ジャパンとサントリーが試合をしてもサントリーが勝ってしまう気さえする。(というか、サントリー勢を抜かしたジャパンで試合をすれば,
おそらくサントリーが勝つだろう。断言します。今のジャパンはまだサントリーほどには意思統一がされていない未完のチームだから)。
圧倒的なフィットスと高度なパススキルに裏付けられた徹底したボールキープ、という意思統一。

サントリーは今後3年間は確実に上昇カーブを描く。そして昨年よりは30%以上強いチームに変わっている。一方の神戸製鋼は選手の高年齢化もあって現在が精一杯の戦力だろう。昨年並の強さだと思う。平均年齢が30歳を超えているのではないか? もちろん30を超えたから衰えた、という選手ばかりではないが、それでも全盛期の迫力には及ばないように見える。ただし、それゆえに老獪な試合運びが存在しているのだが

神戸製鋼ファンには悪いが、決勝は好試合というよりはサントリーの凄まじい強さを見せつける試合展開になると思う。
お決まりの勝敗予想をすれば、サントリー47点(6T、4G、3PG)、神戸製鋼28点(3T、2G、3PG)。
これでも低めに見積もってます。実際は30点差以上開くのではないか、というのが本音です。

まあ、外れたらごめんなさいですけれど。
その時には神戸製鋼の選手の頑張りを褒め称えます。m(__)m

それで最後に、決勝の笛を吹く審判の方(おそらく岩下氏か?)にお願いしたいのだが、今日のようにラックやモールに横から入るプレーには厳しい笛を吹いていただきたい。(特に神戸の中道君などは再三不満そうな顔をしていたが、あれはテレビで見てる側から言えば、明らかにオフサイドです)
正しいジャッジメントこそが素晴らしいゲームを演出するのだから。
そして、それなしには、来年に迫ったワールドカップでジャパンが善戦することなど絶対にありえないのだから。

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