2003/1/11

早稲田大学 VS 関東学院大学
早稲田大学VS関東学院
2722前半1022
3TRY0
2GOAL0
1PG0
0DG0
5後半12
1TRY2
0GOAL1
0PG0
0DG0



13年振りに「荒ぶる」を聴いた。
おめでとう!!と素直に言えれば良いのだが…。
本音を言えば、「早稲田、こんなに弱かったか???」というのが正直な気持ちです。
なーんかヨソユキのラグビーをしてたよなあ…。

ペナルティからの速攻なんかほとんどなかったし。(だいたい最初からおかしかったな。開始直後、関東学院陣でペナルティをもらった時、どのプレーを選択するのか、山下キャプテンとSHの田原が相談してたもんなあ…)。逆に関東学院がペナルティからすぐに仕掛けて来た時には、選手全員誰も気付かず、戻りながら歩いている始末。山下が気付いて露骨なノットテンでトライを防いだが、あれは海外だったら一発シンビンです…。

アルティメイトクラッシュなどと言っても、所詮は勝負事。
負けてしまっては全て水の泡。そんな不安が清宮監督にも選手達にもあったような試合でした。準決勝までの試合ではスロースターターで、前半は小差で折り返しながらも、後半圧倒的なフィットネスの差でトライを量産するパターンの早稲田が、逆にフィットネスでやや負けてるような試合振り。前半立て続けにトライを奪って安心してしまったのだろうかね??
ラインアウトのミスも情けなかった。マイボールの獲得率は半分もなかったのじゃないか?

なのにペナルティをもらって、ゆっくりタッチに蹴り出す戦術には、見ていて全く納得が行かなかった。そのラインアウトボールを関東学院に取られ、ピンチを招く場面が何度もあったのだから。
やはり学生はこんなものなのかなあ、と正直がっかりでした。
清宮監督の本音を聞きたいですな。

まあ、確かに関東学院は僕が思っていたより強かったということもあったでしょうね。
スクラムは完全に負けていたし。早稲田の伊藤は相当足が痛かったんだろうから。仕方ないかもしれないけど。スクラムのレフェリングに対してハーフタイムに春口監督が岩下レフェリーに散々文句を言っていたようですが・・。岩下さんには何を言っても無駄です。大体グローバルスタンダードとと全くかけ離れたレフェリングを毎回していて、海外のトップチームがくると、必ず相手チームが納得できない笛を吹き(オックスフォードとかケンブリッジとか、サモアとかフィジーとかさ、みんなだよ)、選手とケンカ越しになるレフェリーが、いつまでも日本のトップレフェリーだというのも情けない。どちらのチームの監督からも文句を言われるレフェリーが日本のナンバーワン??いい加減にせいよ、ラグビー協会!!

もちろん彼らは手弁当で半分ボランティアみたいなものだから、そのなかで一生懸命やっているのかもしれない。しかし、来年はプロリーグができるんでしょ??協会はどうするつもりなの??

Jリーグ発足時もレフェリーと選手の間でいざこざがわんさかあったが、同じようになるでしょうね。
だって選手は生活かかってるんだしさ。レフェリーのほとんどが学校の教員というのも問題だよね。彼らは若い時からお山の大将になってしまい、他人から批判を受ける事になれてない、というかそういうことを許さない職業だから(だって生徒から批判とか受けていちいち真剣に考えていたら授業なんてなりたたないから)、自分を冷静に見つめる事ができないんですよ。もちろん個々の性格にもよるけどね。下井さんなんか謙虚だから立派なものです。岩下さんは自分を非難されると顔真っ赤にして怒るからね。人間が出来てないんだよ。

もう、今回は思いきって書いちゃいますよ。学校の先生の方々がこれを見ていたらごめんなさいね。一般論として言ってるんだから。うん? そっちの方が性質が悪いか??

とにかく、もっともっとスカパーとかで海外のトップの試合を見て勉強して、それをもとに研修会とかして、技術向上してもらいたいなあ。ビデオレフェリーも導入してさ。何故にビデオレフェリー導入しないのかねえ。教えてくださいな。あんなものたいして金なんかかからんじゃないですか? テレビ放送あるんだし。

基本的に無理なんですよ。フィットネスが格段に向上した30人の選手達のボールの攻めぎ合いを、一人の主審と二人のタッチジャッジだけで見るのは。
これからの社会人決勝トーナメントや日本選手権も不安だなあ。試合の流れというか、勝敗を決定するような場面で重大なミスジャッジが絶対出ると思いますよ。

それと上の話とはやや相反するように取られるかもしれないけど、悪質な反則にはもっと厳しい笛を吹いてもらいたいのです。
ゴール前で3回露骨なオフサイドやノットロールアウェイを繰り返せばもう認定トライですよ、海外では。
それと意図的なノットテンは1回目注意で2回目でシンビン、もうこれ常識です。そうしないとランニングフィットネスが向上しない。見てよ、トライネーションズとかさ。22m陣で反則犯しちゃったら15人一斉に物凄い速さで10m下がろうとしますよ。

で、疲れて戻れない選手は突っ込んできた相手の選手から避けようとする。すごいですよ。貴方たちが変な甘やかし方をするから、日本のラグビー技術は向上しない。日本では通用しても海外遠征すれば簡単に反則取られ、トライ取られちゃうのだから負けるのは当たり前。だって普段そういう笛に慣れてないんだからさ、戸惑いますよ。

協会が本当に今年のワールドカップで決勝トーナメント入りを狙ってるのなら、学生はまだしも、社会人の大会には海外のトップレフェリーを呼ぶべき。そして早くその笛の吹き方をジャパンスコッドの候補になるような選手達に肌で感じ取らせるべきなのよ。このままだと、選手個々のスキルはアップしても、また1999年の繰り返しになるよ。

自衛隊の音楽隊呼んだり、ラッキーカードを配って抽選で観客につまらんものあげることにお金を使うより、そんな金があるなら海外のトップレフェリーを呼ぶべきなの。華やかにして盛り上げファンを繋ぎとめようとするのも解るけど、スポーツは世界できちんと通用するぐらいに強くならないと衰退するんです。

サッカーを見れば解るじゃないですか。
WCであそこまで頑張れるようになったから、選手はみんな海外に出ていく。スポーツニュースも注目する。その他のマスコミも大きく取り上げる。そして、それまで余り興味のなかった人たちが関心を持つ。底辺が拡大する。そういう図式になっていくんです。
だから今ラグビー協会がやるべきことは、プライオリティとして考えれば、絶対にWCで決勝トーナメントに進出するようなジャパンを作る事なのです。そのためには何をすべきかを考える事なのです。決して国立を満員にさせるとか、華やかな催し物をするとか、そんなことではない。

ついでにセブンズのメンバーも発表になったけど、何ナノこれ??だいたい遠征の途中で帰国するような人間がいつまで監督やってるの?松尾はセブンズの戦い方知ってるのか??

セブンズと15人制って全く違うスタイルのラグビーだという認識が協会にないからね。
いつも中途半端。まともにできそうなのは3,4人で、あとはセブンズの素人に近いよね。若手の強化の為にやるのかなあ。ま、それならそれで良いけどさ。まあ、ブリスベンもウェリントンも1勝もできないでしょうな。どこと当たってもさ…。

早くパウロ氏をしっかり戻しなさいよ。彼以上にセブンの指導者になれる人間はいないんだから。もう死ぬまでやってもらいたいぐらいだよ。2000年4月の秩父宮のあの感動をもう一度ファンに与えてくださいよ。あの時の観客は皆一体になってたよ。本当に感動してたよ。ああいうのがあるからファンを辞められないんじゃないか…。全く協会の考えてることはわかりません。

だいぶ決勝戦の話とかけ離れてしまったけど、ああ、すっきりした。
で、無理矢理話を戻しますが(笑)、 やはり勝利を意識すると今期の早稲田もこういう風になってしまうというお手本のような試合というのが今日の感想です。

こんな試合をしていては、社会人のどのチームにも勝てない。
僕は今年の早稲田には結構期待していて、ひょっとして社会人に勝つ可能性も30%ぐらいあるんじゃないかなあ、と思ってたのだけど、やっぱ無理ですな。翌日のヤマハ対NECの試合とか、リコー対近鉄とか、東芝府中対三洋電機。そしてサントリー対神戸製鋼の試合を見て思いましたよ。早慶戦が今期の早稲田のアルティメイトゲーム!!(笑)。
あんな試合がもう一度できれば別だけど。

清宮監督、もっと高い意識を持っていたんじゃないの?? こんな決勝戦をやるために選手を鍛えて来たのですか? 本当は違うでしょ?

関東学院も個々の選手の力はすごいが、戦術がまとまりきってなかった気がする。
昔の明治のようになってきている、といっては言い過ぎか?ごめんなさい。もちろん強い頃の明治なんだけどね。でもこのままでは、これからの早稲田は超えられないでしょう。早稲田は徹底的に今期の戦い方を今後数年続けて行くはずだから。そして個々のスキルアップは永遠の課題として持ち続けることで、明らかに力は上がっていきます。

でもこの2チームと他のチームの差は今年は格段に大きかった。
だから間違いなく来年の決勝戦もこの2チームの再戦です。鬼は笑うだろうけど去年と同じように断言します。いろんなチームがどういうラグビーを指向してるかを考えて試合を見ればわかりますよ。

社会人の予想を言えば、これも順当にサントリー対東芝府中の決勝戦になってサントリーが勝ちます。なんか神戸製鋼戦は変な試合でした。もっと大勝すると思ったけどね。選手が意識するのかな?早稲田の試合みたいなちょっとヨソユキの試合でした。でもウルイナヤウがいるからね。
彼はすごいですよ。今でもイエレミアより上じゃないかな。サントリーにマッチしてるよね。イエレミアはまだコンビネーションが取れていないのかな。

逆に東芝府中がどんどん良くなってきたね。
FLの渡邉やウイングに戻った松田。このへんは層が厚くなったね。ジャパンスコッドに返り咲くかもしれない。ヤマハの村田はイマイチという気がするな。昔からなんだけど状況判断が一瞬遅れる。ここが堀越を超えられなかった理由。海外に行って、あたりが強くなり、スピードはまだあるけど、もっと良いSHがいそうな気がする。NECの辻の方が良いんじゃないか? 東芝府中の伊藤はダメだねノックオンが多すぎる。これは致命的だ。スピードだけじゃ無理。

三列の争いがすごい。大久保直弥、箕内、海外に行った斎藤祐也で決まりかと思ったら、
渡邉が良くなってきたから、層が厚くなった。ヤマハの木曽もようやく本物になってきたし。バックスリーはFB栗原、WTBが大畑と小野沢で決まり。だけどセンターが難波だけでは心細いので(さすがに元木も怪我が続きすぎて厳しい気がする)大畑をセンターに回して、四宮あたりをウイングに使う手もアリかな。
山下大吾はまだジャパンは無理だね。足が完治してないのかな?確かに回りを活かせるようにはなったけど自分でゲインするのが去年より少ないような気がする。

全く大学の決勝戦とは関係ない話ばかりになったけど、翌日の社会人も殆ど見ちゃったから、こんな観戦記になりました。すみません。
とりあえず、早稲田優勝おめでとう。もちろん頑張った関東学院の健闘も称えます。

余談になりますが、試合後、高田馬場で仲間と飲んでいたら二次会が終わって帰る途中、11時半頃でしたかね。
栄通りに佇んでいたのは、何と優勝チームのキャプテンの山下大吾君でした。私がすかさず、「あれ、大吾君じゃない」と口走ってしまったが為に、周りの人達も気付き(殆どが早稲田の優勝で祝勝会と称して飲んでいた学生の酔っ払い(笑))、大勢に囲まれて困ってしまった大吾君。
だってあの坊主頭は目立つからねえ。

私の友人が酔った勢いで「おめでとう!!」と駆け寄り、思いきり痛めていた指を握ってしまったので、「イテテテテ」と言わせてしまいました。本当に痛そうなカオしてましたね。ゴメンナサイ。この場を借りて謝罪致します。完治して日本選手権では良い試合を見せてくださいね。(^_^)ノ
では、こんなところで。


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