2001/9/7

日本代表 VS プレジデントXV


観戦記 

メンバーはこちらを参照してください。

消化不良。一言で言えばそういう試合。
前半SO大西のトライでリードを広げた辺りまでは順調だったのだが…。
今日の相手のメンバーを見れば、かりにもジャパンという冠を抱いてのチームなら圧勝して当然。私は、戦前には、50対6ぐらいで相手をノートライに押さえ、ジャパンが5トライ以上取れれば100点、少なくとも3つ以上のトライを取り、相手をノートライに押さえれば何とか及第点と思っていた。結果はトライ数一対一。22対10.これではファンもがっかりする。PGを狙う度に「狙うなー」と再三場内から罵声が飛ぶのも当たり前。

ロスタイム後のペナルティを得たラストプレーも、タッチに蹴り出して終わらせようという姿勢に対しては、まさに何をか言わんやである。ファンは練習試合を見に来たのではないのだから。強化試合という名目を考えれば、目的は勝つと言う事ではなく、ジャパンの目指すプレー、目標としているプレーをファンに披露するための試合のはず。監督や強化委員長からその辺りの指示はどういう風になっていたのだろう??大いに疑問だ。まさか「絶対、勝つぞ!!」とかいう指示じゃないよねえ…。

目だった選手、特になし。敢えて言えば、初選出されたサニックスのパーキンソン選手か…。プレジデントXVの客寄せにも使われてた吉田選手の出番も一切なし。今はじめて、当日のメンバーを見るとリザーブにも入ってなかったのがわかったが、これはいつ発表になったのかな?? 毎日毎日協会のHPをチェックしなかった私が悪いのか…。

後半四対一ぐらいになり右スペースが大きく空いた絶好のトライチャンスにもコンビネーションが悪く、簡単なパスミス。単純なミスが多すぎた。大西とバックス陣のサインプレーも相変わらず息が合わない。フィットネスは、まだまだこの試合だけでは評価できない。

物凄い迫力の名勝負続きだったトライネーションズを何試合も見た後だけに、全然違うものを見ているような感じだった。それが私の正直な感想です。世界最強のオーストラリア、ニュージーランド、南アフリカと比べるのが酷なのは百も承知だが、でも敢えて言いたい。

代表の冠を着けた以上、こんな試合をやっていては駄目だ!!と。

試合後、バックスタンドに挨拶にきた選手達に対してスタンドからブーイングに近いものが浴びせられた事に対して、驚き、不満気な顔を見せていた選手がいたように見えたが、気持ちが甘すぎるのだ。こんな試合ではもうファンは満足できないのだ、ということを選手達にも良くわかって欲しい。もっともっと高いレベルの試合が求められているのだ。その認識がない選手にはもはやジャパンの資格などない。
唯一救われるのは、協会のHPに載っている下記の宿沢強化委員長の正直なコメントか。
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多くの皆さんにご来場いただきましたが、残念ながら日本代表のできが悪く、来ていただいたお客様には大変申し訳なく思っています。今日プレーしてくれた選手たちも、よくやってはくれましたが、やはりどんな相手に対しても、もっとファンの見てみたいエキサイティングなプレーを披露できる日本代表でなければならないと思います。
プレシデントXVは、短い練習ながらも随所に個人技が光っていたと思います。しかし、私たちの目指す日本代表であれば、今日のレベルのプレシデントXVに対しては、少なくとも5トライ取れるぐらいでなければならないとならないと思います。
金曜の夜なのに、たくさん集まってくれたお客さんには、情けないゲームをしてしまって申し訳なく思います。宮下など、新しい選手は頑張ってくれたが、自分が強化委員長になった時に話していた、ファンが見たい選手を出していくということからすれば、選手を集められなかったのも申し訳ない。
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ここまで素直に具体的に反省した協会側の文章を見るのは初めてだ。
まず「できが悪く」とか「申し訳ない」などという表現は絶対使わなかっただろう。

今までの協会なら、
「厳しいディフェンスに苦しみましたが、勝利しました」
程度のコメントでお茶を濁していたはず。

ここまでの文章を載せる事に対しては、協会内のご老体から結構反発があったのでなかっただろうか? 敢えてこのようなコメントを書いた宿沢氏の素直な人柄には、まだまだ期待を寄せる事ができると感じた。
実際、私も直接お話した事がありますが本当に素直な方です、あの方は。
宿沢強化委員長、とにかく頑張ってください。期待しています。


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