1998/12/26
全国大学選手権2回戦
関東学院大学 VS 京都産業大学
関東学院VS京都産業
4315前半734
2TRY1
1GOAL1
1PG0
0DG0
28後半27
4TRY4
4GOAL2
0PG1
0DG0


時間試合経過得点
18分関東学院はハイパントからボールを奪って連続攻撃。FWがつなぎ、左展開。FB立川が抜けて、左中間にトライ。G成功。7-0
23分関東学院、中央35mPG成功。10-0
29分関東学院は京産陣22m付近のラックから右に展開。SO淵上がステップでディフェンスを交わし、右中間にトライ。G失敗。15-0
40分京産大はFWの突進からラックを形成し、左展開。右WTBがライン参加して左中間にトライ。G成功。15-7
HALF TIME
2分京産大、左中間20mPG成功。(オフサイド)15-10
6分関東学院はラックから左展開。15-11とつないで、左中間にトライ。G成功22-10
11分京産大はモールを押し込んでFWの連続攻撃。ゴール前右サイドでポイントを作り、左に展開。8-11で左隅にトライ。G失敗22-15
14分関東学院はキックオフで10mライン付近に飛んだボールを京産が躊躇するのを尻目にボール奪取。左右にワイドに展開し、最後は右サイドのラックから10-15-14と左に展開し、左中間にトライ。G成功。29-15
16分京産大は中央付近でのモールから左に展開。SO山岡がぎギャップをうまく抜けて、FBにパス。最後は11が左隅に飛び込んでトライ。G失敗。29-20
28分関東学院はWTB四宮が抜けてラックから左展開。最後はFB立川が中央にトライ。G成功。36-20
32分京産大は中央付近でスクラムを押してからNO8平田がサイドを突破。ステップでFB立川をも振りきり、ゴール右にトライ。G成功。36-27
36分関東学院はSH池村がキックで持ち込み、左中間にトライ。G成功。43-27
38分京産大は連続攻撃からゴール右にトライ。G成功。43-34

感想
私が秘かに、いや公然と優勝候補の本命に挙げた京都産業大学。
いまだ万全とは思えない関東学院相手では、勝利を治め、勇躍国立に乗り込むものと思っていましたが…。

花園を埋めた関西の大応援に支えられるはずの京産大ですが、開始早々から動きがあまり良くありません。対する関東学院もところどころでミスが目立ち、影の決勝戦と呼ぶには内容的に物足りなさが残りました。特に両チームともアタックの素晴らしさがディフェンス力を上回っている為か、後半はトライの取り合いになりました。

勝敗の決め手になったのはやはり関東バックスの潜在能力の高さと、フォワードのタックル。そしてゲームを見る眼でしょうか。さすがに、大学日本一という経験は関東フィフティーンに有形無形の自信を植え付けたらしく、勝敗のポイントになるような場面ではそれぞれの選手の冷静な判断力が目に付きました。

対する京産は去年の過ちをまた繰り返してしまいました。
ひたすら時間を浪費しない戦い方を選ぶべき時間帯に、モールやスクラムにこだわったり、絶対タッチに出しては行けない場面なのに簡単に出したり、と見ていて消化不良になりました。頼りになるはずのゲームメイカー山岡選手も前半二度もキックチャージを受けたせいか、やや消極的なゲーム運び。後半途中には不安視されていた左足を再び痛めたこともあり、精彩を欠いたことも響いたようです。

チームとしてみると、攻撃からいったん守勢に回った時の脆さがこの試合では見事に露呈しました。それは近大戦、流経戦の二試合を見た上では全く予想できない弱さでした。確かに流経戦では終了間際に立て続けに2トライを奪われましたが、あの時は点差もあり、緊張感も失われつつある時間帯だったので致し方ないものと思っていたのです。

バックスの二次防御がお粗末なのは、これまで厳しい試合を経験してこなかったことにも起因しているのでしょう。リーグ全体のレベルの差は結局こういう結果をもたらすのでしょうか?

やはり京産以外
に強力なチームが生まれてこないことには関西の復権はかなり厳しい気がします。しかし高校代表クラスの有望選手が根こそぎ関東の有名大学に進学する現状ではなす術もなく、このままでは年々関東に水をあけられ、差が開くばかり。一世を風靡した関西大学ラグビーももはや崖っ淵。根本的な打開策を見つけるべき時期にきているのかもしれません。

MAIN