1999/1/2
全国大学選手権 準決勝
慶応大学 VS 明治大学
慶 応VS明 治
187前半1024
1TRY1
1GOAL1
0PG1
0DG0
11後半14
1TRY2
0GOAL2
2PG0
0DG0


感想
互いにミスもありましたが、予想以上の好ゲーム。
国立競技場では久々にハラハラドキドキの観戦でした。
開始早々に明治がトライをあげたときには、大味な試合展開になるのかと思いましたが、その後は慶応のディフェンスが予想以上に堅く、緊張感のある試合を呼び戻してくれました。

慶応は随所随所で体を張ったタックルを連発。明治の怒濤の突進をしっかりと止めていました。
最後の最後、ロスタイムに斉藤選手にトライを奪われ、決勝進出こそなりませんでしたが、4年生が二人だけという若いチームなので、創部百周年を飾るべき来年に大きな希望を持たせました。

慶応にとって残念だったのは、トライゲッター栗原選手の欠場。
良い形で明治のゴール前に攻め込みながら、決め手不足で得点に至らない場面が何度か見られました。「栗原がいれば…」多くの慶応ファンが思ったことでしょう。

あと一歩、ほんの数分間粘り切れれば勝てた試合でしたが、土壇場にきてミスを連発し、勝利を逃したのははやはり経験の差でしょうか。「高い授業料」という上田監督の言葉はまさに核心をついているかもしれません。ただし「今年は久方ぶりの国立進出で良し、来年こそ創部百周年を優勝で飾る」というのはシーズン前からの予想通りの展開。慶応にとっては、今シーズンは上手くことが運びすぎたくらいではないでしょうか。
(だからこそ大学選手権の組み合わせの不明瞭さを何とかしてほしい・・・)

選手で目立ったのはルーキーの野沢選手。
やはり「魂のラグビー」復活の鍵を握る選手に間違いありません。今時のフランカーとしては小柄ですが、厳しいサイドディフェンス、足腰の強さを生かした突破力と、一年生ながら早くも慶応FWの大黒柱的活躍を見せていました。大学選手権に入ってから慶応がここまで頑張れたのは、彼の活躍が非常に大きいと思います。

プレー内容ででひどかったのはお互いのラインアウト。
これだけ攻撃側に有利なラインアウトルールの中で、どうしてマイボールさえキープできないのか不思議です。特に慶応は阿久根選手の欠場が響いたとはいえ、マイボールをしっかりキープすることがほとんど出来ず、見ていて唖然としてしまいました。明治大学にしても、依然書いたようにフッカーの山岡選手はジャパンAレベルの選手なのですから、もう少しましなスローイングをしてほしいと思います。いったい、いつまでノットストレートを取られれば気が済むのでしょう?

早慶明が揃い踏みでも満員にならなかった国立競技場。
あらためてラグビー人気の凋落を思い知らされました。これで決勝は明治対関東学院。昨年の再現になりました。

現時点での優勝確率は関東学院80%、明治20%。
関東学院はリーグ戦での成績から連覇に不安を抱かせましたが、やはりここにきてけが人も復帰し、万全の状態に戻りつつあります。
浮気などせずに、春先のように関東学院連覇をもっと声高に叫び続けるべきでした。これじゃラグビー予想の井崎修五郎です・・・。

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