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日本 | VS | トンガ | ||
44 | 22 | 前半 | 5 | 17 |
1 | TRY | 1 | ||
1 | GOAL | 0 | ||
5 | PG | 0 | ||
0 | DG | 0 | ||
22 | 後半 | 12 | ||
2 | TRY | 2 | ||
0 | GOAL | 1 | ||
4 | PG | 0 | ||
0 | DG | 0 |
長谷川(サントリー 27) | FW | ファレタウ(29) |
坂田(サントリー 26) | カイヘア(26) | |
中村(サントリー 30) | タマペアウ(24) | |
桜庭(新日鉄釜石 32) | ファタニ(30) | |
大久保(サントリー 23) | マフィ(31) | |
渡邉(東芝府中 24) | テポウ(24) | |
スミス(豊田自動織機 30) | コロイ(26) | |
ジョセフ(サニックス 29) | トゥイプロトゥ(31) | |
バショップ(サニックス 31) | HB | マーティン(22) |
広瀬(トヨタ自動車 26) | バニポラ(26) | |
ツイドラキ(トヨタ自動車 29) | TB | タプエルエル(28) |
元木(神戸製鋼 27) | セミィ(26) | |
マコーミック(東芝府中 32) | マヌ(28) | |
大畑(神戸製鋼 23) | タタフ(24) | |
立川(東芝府中 22) | FB | トゥイハラマカ(21) |
時間 | 試合経過 | 得点 |
7分 | 日本、右中間25mPG成功。(オーバーザトップ) | 3-0 |
10分 | 日本、左隅35mPG成功。(ノッットリリースザボール) | 6-0 |
13分 | 日本、中央30mPG成功。(オーバーザトップ) | 9-0 |
20分 | 日本、中央25mPG成功。(ハイタックル) | 12-0 |
31分 | 日本は、ハーフウェイライン付近から左展開。元木からツイドラキへの飛ばしパスが決まり、ツイドラキがタッチライン際を快走。最後は相手FBの頭上を越えるパントキックをインゴールに蹴り込み、自ら押さえてトライ。G成功。 | 19-0 |
41分 | 日本、中央25mPG成功。(ノット10m) | 22-0 |
45分 | トンガは、日本ゴールライン付近まで攻め込むと、フォワードでの再三の縦攻撃。日本がたまらずオフサイドを犯し、認定トライに。真正面のゴールキックは、日本のプレッシャーが効いたのか、右に外して失敗。 | 22-5 |
HALF TIME | ||
1分 | トンガはハーフウェイライン付近からモールを押し込んで大きくゲイン。フォワードとバックスが連続して縦を突き、日本ゴールライン付近まで攻め込む。最後はバニポラが日本ディフェンスのギャップをうまく突いてゴール下にトライ。G成功。 | 22-12 |
4分 | 日本、左中間25mPG成功。(オフサイド) | 25-12 |
15分 | 日本、中央25mPG成功。(ハイタックル) | 28-12 |
20分 | トンガは個々の突進力でゲイン。日本陣22mライン内でペナルティを得ると、FLコロイが素速いリスタート。日本ディフェンスを交わしてインゴールに飛び込む。トライと思われたが、線審の岩下氏から、その前のプレーでPRファレタウがハンドオフの時にパンチをした(握り拳)というラフプレーのアピールがあり、トライが取り消しに。 | 28-12 |
27分 | 日本、PG成功。 | 31-12 |
30分 | 日本、左中間25mPG成功。 |
34-12 |
33分 | 日本は、トンガ陣でマコーミックが突破して内からサポートした広瀬にパス。一度内へステップを切った後、鋭角に外に切り返し、右隅に飛び込んでトンガのディフェンスを振り切り、トライ。G失敗。 | 39-12 |
40分 | 日本は、トンガG前でのスクラムから、右に8-9。バショップからパスをもらったWTB大畑が右隅に飛び込んでトライ。G失敗。 | 44-12 |
45分 | トンガは、日本G前でのペナルティからWTBタプエルエルが縦に飛び込み左中間にトライ。G失敗。 | 44-17 |
感想 厳しい試合でした。 南太平洋チーム特有のハードなタックル、激しい当たりを良く凌いだものだと思います。 平尾監督も言うように、テストマッチになるとこのくらい激しい試合になるのはよくある事。この試合で勝利を得たというのは、ジャパンにとって大変良い経験になったのではないでしょうか。 僅か4日前にワールドカップ出場を決定したばかりのトンガチームには、やはりかなりの疲れが残っていたようです。 思い通りにならない試合展開に加え、想像以上のジャパンの早い出足の前に反則を連発し、広瀬選手がPKを確実に決めてジャパンは着々と加点。 久しぶりに桜のジャージを着てWTBの定位置争いに燃えたツイドラキ選手の見事なトライもあり、前半ロスタイムには22-0まで点差が広がりました。 ただ、ここで前半終了と思って気が緩んだのか、その後のプレーでトンガにトライを奪われたのはいただけません。ジャパンお得意の集中力の欠如がここでも顔を出しました。後半開始早々にもあっけなくトライを奪われ、10点差に。終了間際や、開始早々というのはジャパンにとって魔の時間なのか、この時間帯トライを奪われることがままあります。ワールドカップで3強から勝利をもぎ取るためには一つのミスも許されません。よく肝に命じてほしいところです。 今日の試合のポイントは何と言っても後半のトライ取り消しの場面。 突進してきたトンガプロップのハンドオフがパンチの形になっていたということですが、やや気の毒でした。カナダの主審と日本の線審のコミュニケーションが上手く取れていなかったせいか、岩下線審からのアピールがプレーがかなり進行してからのものになったため、私たち観客も狐につままれたような心境でしたから、トンガの選手にとっては、明らかなホームタウンデシジョンにしか感じられなかったでしょう。 その後、トンガの選手達は完全に切れてしまい、もう一触即発の状態。フジテレビではカットされていましたが、露骨なハイタックル、オフサイドなど、もはやラグビーの形をなしていませんでした。 あわや没収試合にまでなりかねないような殺気だった試合にもかかわらず、最後まで冷静に戦ったジャパンの15人にはあらためて拍手を送りたいと思います。 確かに南半球のプレーはハードで、日本人から見れば荒っぽいものですが、トンガチームもレフェリーも、もう少し上手くコントロール出来なかったものでしょうか?残念な気がします。 (伏線は試合開始当初のファーストスクラムの時の中村選手の負傷にあったようです。ジャパンの選手達がバックスタンド側の線審に「トンガ選手がパンチをした!」とかなりアピールしていましたが、見逃してしまったのか、線審は旗を挙げませんでした) カナダ戦は辛くも勝利を治めたものの、タックルの甘さや、スクラム、ラインアウトなどのセットプレーに課題が残りましたが、今日のジャパンはしっかりと修正されていました。 サントリー勢で固めた第一列のスクラムはトンガと互角以上に渡り合い、ラインアウトも大久保選手を中心に健闘。トンガボールのラインアウトにも常にプレッシャーをかけ続け、スムーズな球出しを許しませんでした。 初キャップの大久保選手はアタック、ディフェンスと大活躍。渡邉選手もうかうかしていられません。今、顔が浮かぶだけでも、桜庭、田沼、ゴードン、ジョセフ、スミス、伊藤、渡邉、大久保、と第二列、第三列のポジション争いにこれだけのメンバーが揃います。これに木曽、平塚、という若い二人や復活を期す中村選手なども加わるのですから、楽しみです(交代枠を上手く活用した大胆な選手起用も存分に可能です)。 課題のタックルも第一戦に比べると積極的に前に出たものになっていましたし、このあたりのプレッシャーの速さがトンガの反則を多く引き出したとも言えます。 (よく見れば、常にディフェンスで目立つのは、スミス、ジョセフ、バショップ、マコーミックなどの外国人選手というところが不満と言えば不満ですが…) ラックからもまずまず早い球出しが出来ていたようです。バショップ、広瀬のHB陣のコンビネーションもようやく息が合ってきました。 バショップ選手などは、ペナルティーを得た時、近くにいるトンガの選手がノット10mの反則を犯すのを見越して敢えてクイック攻撃を仕掛け、広瀬選手のPKをより入れやすい距離へと前進させていたようにも見えました。 そして今日はやはり広瀬デー。 テストマッチ9PGというのは、個人最多得点としてIRBからも認定されるようですし、キックのみならず、ランニングやパス、ディフェンスも見事でした。 これだけ決められれば、WCは広瀬選手を中心にした組立を考えざるを得ません。バショップ選手との呼吸も合ってきており、ここ一番の勝負を賭けたプレーの時のみ、SH村田、SO岩淵というHB陣を起用するという戦術になるのでしょうか? それにしても村田選手はまたまたリザーブになるのでしょうか?やや気の毒な気がします。 いやいや、そういったネガティブな発想は止めましょう。ジャパンの選手層がとてつもなく厚くなってきているのだ、と前向きに考えることにましょう。村田選手も、次に出場する試合はバショップ選手以上のプレーを見せてくれること信じましょう。もう誰が怪我しても大丈夫。先にも挙げたロック、フランカー陣はもとより、第一列、HB陣、CTB、WTB、FB。遜色無い能力で2チーム組めるくらいの選手が育ちつつあります。かつてこれほど選手層の厚いジャパンがあったでしょうか? 唯一不安があるとすれば、広瀬選手が怪我をしたときのキッカーが誰になるのか? ということぐらいかもしれません。 もちろん、それでも現時点での力はサモア、ウェールズ、アルゼンチンに到底及ばないのは承知しています。ここからが、戦略、戦術へと至る本当の平尾監督の手腕の見せ所です。 次のサモア戦、平尾監督は以前の「ワールドカップまでは手の内を隠す方が得策だと思う」という発言から一転して、「手の内を見せる見せないは考えない。今やっているスタイルで全力を尽くす」という方針で望むようです。(日刊スポーツによる) (ひょっとして、切り札温存のために今まで敢えてあまり使わなかった大畑選手にかなりボールが回るのではないか? などと個人的には思っています) 5/22の花園ラグビー場。いったいどんな戦いになるのでしょう?興味は尽きません。 うーん。お金と暇があれば花園まで応援に行きたいなあ…。 |