社会人大会と日本選手権の展望

一昨年までは社会人大会で優勝することが日本選手権制覇への絶対条件だったわけですが、昨シーズンからシステムが変わり、社会人大会で敗れても日本一への可能性が残されるようになりました。今年はそれに一層拍車がかかり、まったく別物の大会になったので、社会人大会の位置づけが非常に微妙になりつつあります。

予選リーグの最後での番狂わせや手抜きの試合などはこの弊害ともいえるかもしれません。
それこそ社会人大会でベスト4に終わっても、日本選手権でリベンジに成功し、優勝してシーズン終了となれば、社会人大会の優勝チームよりも圧倒的に印象度は高いはず。春の天皇賞馬よりも、暮れの有馬記念を制した馬の方が印象に残るのと同じ理屈です。結局、社会人で優勝しても日本選手権で敗れれば、そのチームは格下に見られてしまいます。

社会人大会と日本選手権、両方とも優勝したいのはもちろんですが、それが難しい場合。たとえば今年のように、ジャパン優先で多くのレギュラー選手を欠いたため、全体的なコンビネーション不足や、疲れが残っている神戸製鋼や東芝府中などは、敢えて照準を先の日本選手権に合わせるという見方もできるのではないのでしょうか?

(と思ってましたが、トンデモナイことに気付きました。よく考えたら日本選手権に出るためには最低でもベスト4に残ることが必須条件なのでした。神戸製鋼はともかくとして、2位になってしまった東芝府中は、1回戦で三洋電機に負けてしまったらすべてオジャン。大丈夫なのでしょうか本当に。やはり3日の神戸製鋼戦はどうしても勝たなきゃいけない試合だったのです…。それとも三洋電機には絶対負けない自信があるのでしょうか?)

そんなわけで、今年の場合は、ジャパンに多くの選手を取られた東芝や神戸は、社会人選手権では仕上がりきらずに苦杯をなめることになり、優勝は三洋、トヨタ、サントリーのいずれかと見ます。逆に日本選手権の方は、ようやく仕上がった東芝(三洋電機に勝てば)か神戸になるのでは?などと思っています。つまり、今までなら日本選手権で学生に敗れても、社会人大会で優勝したチームは社会人NO1には違いなかったのですが、それがはじめて打ち破られるという記念すべき年になるわけです。(社会人大会の存在意義があらためて問われることになります。)

パターンとして一番可能性があるのが、東芝は三洋電機には勝つが、準決勝でトヨタに敗れる。神戸製鋼はNECには勝つがサントリーに敗れる。決勝はトヨタ対サントリーの対戦になって、優勝はトヨタ自動車。
で、日本選手権は当然のように社会人4チームが勝ち上がるので再び4強のつばぜり合い。ただし、神戸製鋼と東芝府中が準決勝で当たらない限りこの2チームが決勝に勝ち上がる。決勝は東芝が神戸を破り、日本選手権3連覇を達成するという構図。

もう一つのパターンは、三洋電機が17日の試合で東芝府中を破った場合。三洋はその勢いに乗って社会人大会を制するが、日本選手権は東芝不在のなか、底力のある神戸製鋼が優勝。
つまり東芝府中が日本選手権3連覇出来るかどうかは、すべて17日の三洋電機戦次第ということになるのです。
(うーん、言い切ってしまった。大学選手権の二回戦予想は思いっきり外しまくったので、もう半ばやけくそです・・・。予想の根拠はどこにあるんだ?と聞かれると返答に窮すところがあります。はっきりいえば、堺屋太一氏と同様、私の勘です。ただし、私の勘は、彼と違って良く外れます(^_^;)。まあ、ラグビーの勝敗予想の勘が外れたってどうってことありませんが、国家の景気判断を、一国の大臣が「勘」で言い切ってしまうのもちょっと怖いような・・・。)