1997/10/27
明治大学 VS 帝京大学
【関東大学対抗戦】


明治大学
43
13-18
28
帝京大学
30-10

2
T
2

3
1
0
G
1
3
1
1
PG
2
3
1
0
DG
0
0
0

黒崎(明大中野)
FW
高橋(成渓)
和田(明大中野)
長(相模台工)
林(大工大高)
中曽(久我山)
鈴木(刈谷北)
武田(住吉商)
石井(都城) 
岩間(相模台工)
阮(熊谷工)
本間(八幡工)
岡本(天理)
三井(大工大高)
斎藤(東京)
伊東(長崎海星)
桜井(久我山)
HB
山浦(新田)
伊藤宏(大工大高)
由良(啓光学園)
森藤(大工大高)
TB
照屋(名護)
山口(明大中野)
難波(相模台工)
小川(久我山)
夏山(八幡工)
福田 茂(深谷)
藤坂(大阪桐蔭)
岩倉(明大中野)
FB
吉田(高崎商)



どうでも良いが、目の前のプレーなのに立ち上がるのは止めてもらいたい。
それから声援は、ここぞ、というタイミングで送りましょう。
いきなり、怒りのコメントになってしまいました。
前門の虎、後門の狼がひそむ最悪の場所に席を取ってしまうとは・・・。
ラグビー観戦のマナーについて 深く考えさせられる試合でした。
ま、それはさておきまして。

今期本命と目される明治の仕上がり具合を計るには絶好のカードとも言うべき対帝京戦。結果は明治の辛勝でした。

前半は共に2トライずつながら、PGとゴールを決めた帝京が18-13の5点リードで折り返し、後半開始早々にも40mのPGに成功。6分には見事な連続プレーでゴール真下にトライを奪い15点差となった時には、帝京金星か!という可能性も垣間見えたのですが、やはりラグビーは残り30分で底力の違いが出ます。

明治は後半10分、WTB福田君がスピードで帝京ディフェンスを振り切ったトライを皮切りに、18分PG、21分PG、26分にもPGを決め、ついに逆転。31分にはCTBの小川君(だと思う)のナイスタックルから切り返し、一気に帝京陣に攻め込み、最後はNO8の斎藤君が強さを見せてトライ。終了間際には再び福田君のスピードが炸裂して右中間に駄目押しのトライが決まり、最終的には15点差がつきました。帝京も良い戦いをしましたがやはり勝ち切れません。

明治の苦戦の理由は得意のスクラムが安定せず、攻撃も防御もちぐはぐだったことでしょう。怪我人が多く本来のスクラムが組めなかったとはいえ、時折帝京の方が押す場面があったのには驚きました。

モールの爆発的な強さには観衆からどよめきがもれましたが、バックスも帝京にやすやすとディフェンス網を突破され、とても大学三連覇を目指すチームには見えませんでした。これから主将の田中君などの怪我人が復帰すれば多少は持ち直すのでしょうが、[つけ入る隙は十二分にあり]という気がします。

早稲田対筑波の接戦、リーグ戦グループも上位チームは大混戦という状況から、今期の大学日本一は関西の同志社、京産大をも交えた7~8チームにチャンスがありそうです。
雰囲気としては、慶応が対抗戦で取りこぼしながら最終的には日本一まで上り詰めた昭和60年のシーズンに似ているかも知れません。

選手では明治のSO伊藤君の安定したキックが目に付きました。
良く伸びるタッチキックと正確なプレースキックで確実に点に繋げていき、ある意味では今日の勝利の立役者といっても良いでしょう。NO8の斎藤君の強さは相変わらず。学生レベルで彼を止めるのは至難の業です。個人的には流経大のNO8渡辺君との対決が見たい気がします。福田君はまさしくフィニッシャーという言葉がぴったり。彼に渡ったラストパスは絶対にトライという予感を感じさせます。さらに飛躍して欲しい選手です。

帝京ではやはり難波君が随所に良いプレーを見せていました。然し彼の力はこんなモノではないはず。ジャパンの正CTBのポジションをもぎ取るようなワンランク上のプレーを見せて欲しいです。
面白い選手だな、と思ったのは途中からCTBの位置でプレーしたFBの吉田君。
長身で独特のステップは大東大で活躍した大谷津君(現東京ガス)を思い出しました。

Main