1997/12/6
サントリー VS マツダ
【社会人選手権一回戦】









サントリー
37
22-0
12
マツダ
15-12

3
T
0

2
2
2
G
0
1
1
1
PG
0
1
0
0
DG
0
0
0

長谷川(中 大)
FW
小山(大体大)
坂田(法 大)
井西(天理大)
中村(同志社大)
宮本(愛工大)
星川(関東学大)
土田(大商大)
エニス(B C 大) 
内田(京産大)
オルソン(MB高)
トンガ(ペンローズ高)
天野(明 大)
小木曽(中京大)
清宮(早 大)
ポメー(チャネル高)
永友(明 大)
HB
金井(柏原高)
正田(中 大)
沖牟田(関東学大)
永島(早 大)
TB
椎葉(東洋大)
岡安(明 大)
二村(中京大)
青柳(早 大)
杉本(天理大)
吹田(青学大)
池田(広島工)
牟田(関西学大)
FB
浅野(中京大)

途中交代


第一試合の伊勢丹対日新製鋼の試合に比べると、この第二試合はマツダの健闘が光った試合でした。
開始早々、サントリーのキックオフをキャッチしたマツダがSOにボールを回すと、サントリー清宮選手が猛チャージ。ボールはマツダゴール前に転がり、一気にサントリーのチャンス。たまらずマツダが反則を犯し、サントリーがペナルティを得ます。

キックを待つ間、何故かここで清宮選手がチャージをした辺りの芝生の上を見つめながら、うろうろと歩き回ります。観客席に近づくと「なんか飛びませんでしたあ?」と大きな声。しばらく捜索していましたが見つからないのでどうやら諦めた様子。「コンタクトでも飛んだみたいだな」と観客席からも笑いが洩れましたが、口元を指差していたので、恐らく差し歯が飛んだのだろう、と私は推測していました。

ところが試合後、本人の話によると、飛んだのは何と『五本の歯』だそうで、そうなるともはや差し歯どころではなく立派な入れ歯。素晴らしいチャージを見せた清宮選手、ペナルティの3点を得たのと引き換えに五本の歯を失ってしまいました(笑)。

それはさておき、サントリーは14分にオルソン、エニスの突破から左オープンに展開、永島選手が中央にトライ。25分にはマツダが自陣ゴール前でのモールのマイボールを何故かなかなか出さずにノックオンし、そのボールをサントリーが奪い、星川、オルソンと繋いで左端にトライ。37分にも牟田選手に代わって入った今泉選手が左中間にトライ、と前半22-0と上々の滑り出しを見せます。
前半目を引いたのは久しぶりにスタメンに復帰した吹田選手。ナイスタックルや、高校代表の時には「将来はジャパンの切り札に」とも期待された、素晴らしいスピードを見せてくれました。

後半になるとマツダが猛烈な巻き返しを見せます。
2分、CTB杉本選手が中央にトライを決めると、その後もサントリーの攻撃をナイスタックルの連発で凌ぎ、サントリーがオープンに展開し、これは決まった、という形でオープンへ展開したボールをまさかのインターセプト。CTB(?)が90M走り切ってゴール真下へのトライとなり、22-12と追いすがります。27分にサントリーがPGを決め、13点差。34分に右隅のモールを押し込んでトライ、ロスタイムにも坂田選手が中央にトライを決めて最終的には37-12となりましたが、後半30分過ぎまでは勝敗の行方はまだまだ予断を許さない状況でした。

マツダはフォワード・バックスとも良く走るという印象。
2番や6番を始めとしてフォワードの選手も積極的にラインに参加し、オープンに素早く展開する、見ていて楽しいラグビーです。FLのトンガ選手などはジャージ姿を見ただけでも素晴らしい筋肉の持ち主であることがうかがわれ、期待通りの活躍を見せてくれました。

CTBの二村選手をはじめ、バックスほとんどの選手が見事な走力や、ステップを披露し、華麗さでは名を馳せるサントリーバックス陣もたじたじでした。
惜しむらくはフォワードの力強さに欠けるのと全体的なコンタクトの弱さ。日新製鋼と同じように、やはり故障者が度々見られました。
この辺りはリーグとしてのレベルの差も原因なのでしょうが、チームとして見ると、学ぶべきところは大いにあり、というような戦い方でした。

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