古いジーパンをハサミで切った。あれはいつの夏だったろう? おそらく、キザな恋や想い出と一緒に。 ジーパンの短パンは旅の着替えにも便利だ。 あの朝、その短パンがなくなった。 ホテルの小さな部屋だ。 dangたちと、ゴミ箱の中まで探したものだ。 結局みつからなかった。 それからショッピング・センターに行った。 dangたちは、細身のわたしのために、ボーイズ・コーナーで新しい短パンを選んでくれた。 「ライカ・タイボーイ」 「アリガト」 で、ホテルに戻った。 あの短パンは、きちんとたたまれて、ベッドの上に置かれていたのだ。 「どこにあったんだろう?」 「わからないわ」 それから、みんなで笑った。 たわいのない笑いだが、楽しかった。 ここはソイ・ダイヤモンドだ。 |