Last Update 1998/03/09

RX−7版 失敗しない中古車の選び方


以前、当サイト読者の方から中古車の選び方について質問がありましたので、このページを作成しました。

RX−7を購入する場合は、まずはじめに車に何を求るかを明確した方がよろしいかと思います。
それにより中古車選びの尺度が変わってきまます。

<どのように使いたいのか>
・街乗り仕様 or ドレスアップ仕様
・サーキット仕様
・最高速仕様
・峠仕様
・ドリフト仕様
・ジムカーナ仕様
・0-400仕様
・その他 (とにかくREがいい。セブンがいい。)

1.とにかく新車のような車
2.事故をしていなければよいが、改造車不可
3.事故をしていなければよいし、あるていどの改造車も可
4.タービン交換するのでタービンはどうでもいい。とにかくボデーとエンジンがしっかりした物が欲しい
5.タービン交換&エンジンチューンを目指しているのでタービン&エンジンはどうでもいい。とにかくボデーがしっかりした物が欲しい
6.とにかく安い車


//;街;サ;最;峠;ド;ジ;0-;他
1.;〇;△;△;△;△;〇;△;〇
2.;〇;△;△;△;△;〇;△;〇
3.;〇;〇;〇;〇;〇;△;〇;〇
4.;×;〇;〇;△;△;△;〇;×
5.;×;〇;〇;△;△;△;〇;×
6.;×;×;×;×;〇;×;△;△

以下に今まで私が失敗してきた事柄を踏まえて中古車の選び方まとめました。
いささか疑心暗鬼的な項目もありますが、ここまでチェックすればまず間違いないと思います。
しかし、中古車選びは業者との化かし合いです。
若者だけで中古車屋へ行くと、たいていの業者は馴れ馴れしい言葉遣いで懐柔しようとしてくるでしょう。
しかし、こういった輩には毅然とした態度で立ち向かいましょう。
何と言われようとも、こちらがお客様なのですから。
# もちろん全ての中古車業者がそうだとは言いませんが・・
とにかく、いろいろな所に足を運んで目を肥やす事が必要だと思います。
# 知識は力なり!

●エンジン関係
・セルを回した時にスムースにエンジンが起動するか
・暖気後のアイドル回転数は安定しているか(730rpm前後)
・電気的負荷(エアコン&ライトオン)をかけた時にアイドルアップするか
・アイドル時のラフアクセルでエンストしないか
・オイルパンにオイルはにじんでないか

上記項目は、バッテリーの生死、エンジンコンディション、アイドリング設定を確認するための物です。
クレームをつけても改善しない場合はその車はパスしたほうが無難だとおもいます。
また、車自体は悪くなく、セッティングだけの問題である可能性もありますが、この程度の症状を改善できないようなお店はパスしたほうが良いでしょう。

・アクセルオン時にスムースに吹け上がるか
ロータリーは決して力強いエンジンでは無いので、あくまでも "スムーズさ"の確認にとどめましょう。
2,000rpm 〜 6,000rpm 位まで特に引っ掛かったりせずに回る事。
# 取り敢えず全開の必要は特にはありません。仮に行なうとしても、自分の力量と場所を考え安全に充分留意して行ないましょう。また、Red Zone には決して入れない様に心掛けましょう。Over Revは百害あって一利なしです。

・連成計が付いている場合はアイドル時の負圧を確認する
良質なエンジンを求める場合は、必ず機械式連成計を持参しましょう。

(ノーマル車の場合)エンジンルーム右側にプレッシャーセンサーという、マッチの箱サイズの黒い固まりがあるので、(上部に英語で記載あり)それに接続されたゴムホースを抜いて、機械式連成計へ接続し、負圧を測定します。
# 中古REは、リスクが大きいので、これくらい用心してもバチは当たらないでしょう。^^;
750rpm 位のアイドリング時に -400 〜 -500mmHg 程度であれば、掘り出し物だとおもいます。

・コンプレッションテストを行なえる場合は圧縮比を確認
エンジンコンディションの確認
FC3S で 0.6kg/cm^2 以下、 FD3S で 0.7kg/cm^2 以下が有る場合は要オーバーホール。
同様に、各室の圧力差が概ね 1.0kg/cm^2 以上離れてしまっている場合もオーバーホールが必要。
これはあくまで限界値で、圧縮比は高いに越した事はありません。
# ごく一部の専門店では、展示車毎に表示されているそうです。

・試乗してみて3速3500rpmに達した時点でアクセル開度を一定に保ちそのままの回転数を維持したまま走行できるか?
スロットルポジションセンサーの確認。壊れている場合は一定の回転数を維持できない。
FC後期の場合、特にここが壊れやすいが、部品交換で完全に直ります。
試乗が不可能なら、その店への信用は落とした方が無難です。

また、特に試乗しなくとも症状が判明する場合も有るそうです。
例えば、停車してギヤをニュートラルに入れたまま何度か静かにアクセルを踏んでみて、同じ踏み込み量に時にエンジン回転数が同じになるか?等です。
また、アイドリングが安定しなかったりもします。

・タービンのコンプレッサーホイルにオイルが付着していないか
・タービンシャフトにガタはないか(可能であれば確認する)
FCの場合、エアフロからの配管、インタークーラーへの配管の脱着が必要
・水蒸気が消える暖気終了後になっても、(オイル燃焼による)白煙を吐き続けていたりしないか。
タービンコンディションの確認
白煙を噴出す様であれば、そのタービンは死んでいるでしょう。
・エアポンプ、触媒はついているか(これがないと車検に苦労します)
・触媒へのセンサーと、遮熱版はついているか?
これがない場合は、以前はタービン交換車であった可能性大です。
・エンジンルーム等で、何かフレームや部品等を切った跡が無いか。
フレームを切ったりしている場合は、前置きインタークーラーを装着していた可能性があります。
この場合も、以前はタービン交換車であった可能性大です。
タービン交換車をノーマルに戻して売っている場合は手を出さない方が良いでしょう。
おおむねどこかが壊れているはずです。
・FCの場合、グレードに見合うボンネットが装着されているか?
カブリオレ、後期型 GT-X及び∞モデルには、軽量アルミ製ボンネットが装着されているはずです。
それ以外は、重たい鉄製ボンネットです。
FDはすべてアルミボンネットです。
<簡単な事故車発見方法:(要)メジャー>
* 正常な車を事前に測定しておけば、更に良い。
・フロントストラットの上部のナット4本を対角線上で互いを計り誤差を測定。
・フロントホイルのセンターから、リアホイルのセンターまでを測定し、左右で誤差を測定。

●外装関係
・再塗装した跡はないか(下回りも確認)
・部分的に、妙にボディーが綺麗だったりしないか。そうした場合は店に理由を確認。(事故とか社外パーツとか。)
・ボンネットは歪んでないか(特に先端部分)
・ライトの開閉で、何処かに当たっている様な音はしないか(特に FD3S)
・継ぎ目に、やたら綺麗 or 不細工なシール盛りはないか
# パネル交換の可能性あり
・各パネルの隙間は均一か
・ドアの開閉はスムーズか
・左右の車高は同じか
・リアハッチ(カブリオレはトランク)、ボンネット、給油口の開閉がスムーズに行なえるか。
特にハッチと給油口。FC ハッチは二箇所、FD は一箇所。

事故暦の確認
きちんと修理された事故車なら問題ありませんが、表面上だけしか修理されていないケースも多いので注意しましょう。
一般的には、ボルトオンで交換できるパーツの破損は事故扱いにはなりません。
具体的には、フェンダーやドア等はパネル交換しても無事故車です。 逆にフェンダー等をパテ等により修理して且つそれが判明してしまう様なものは、他の部分もきちんと直されていない可能性も高いので避けた方が良いかもしれません。

・スペアタイヤ、車載工具、ジャッキ、作業点検簿等、取扱説明書、ホイールロックナット(ロックナット使用車のみ)、幌カバー(カブリオレのみ)等、付属品は揃っているか
これも、無いといざというとき困る物です。

・もし細かく記入されている作業点検簿等が付いていたら、その車両は比較的身元もはっきりしているので信用が置けると思います。

【カブリオレのみ】
・幌はちゃんとあくか
・幌は破れていないか
・雨漏りしないか(トップの板の前側)
カブリオレの幌は交換するとなるとかなりな額となりますので、コンディションンが悪い場合はダメ元でも業者にサービスで交換するようお願いしてしてみましょう。

●内装関係
・オーディオはちゃんと鳴るか
・スピーカーは割れていないか
純正オーディオが壊れている場合は、業者が使う修理代+購入者の差額負担 で社外品へ交換できるように交渉してみましょう。

・ガラスの破片は落ちていないか
ガラスの破片を室内で発見した場合は、車上荒しに遭ったか事故車でしょう。

・メーター類は全て動くか
# ブースト計は走行して負荷を掛けないと動きません。(FC3S 純正)
・ホーンは鳴るか
・ヘッドライトはスムーズに開くか
・ライトオン時に夜間イルミネーションは全部点灯するか
・ライト類は全て点灯するか
・ワイパーはきちんと動くが
・ウォッシャー液は出るか
・パワステはきいているか、異音は出ないか
・パワーウィンドウはスムースに動くか
・パワードアロックは動作するか(外部からキーで操作する)
・純正フォグは点灯するか(FC3S 後期 / FD3S Type-R(S) Touring-X)
・電動ミラーは動作するか

電装品の確認
電装品関係は、必ず不具合がでます。要チェックです。
また、この手の電装品は、いざという時に使い物にならないと非常に困るものです。ビシビシとクレームをつけましょう。

●最終判定
・試乗して異常な音はしないか
ここまでのチェックをパスしていても、試乗して変だな?とおもったらその車はパスしましょう。

チューンド中古車(この場合はタービン交換以上の車)もありますが、前オーナーとコンタクトを取る事が出来るか、よほど信頼できるお店でない限り、ロータリー初心者は手を出さない方が良いでしょう。
ポート加工エンジン(サイドポート、ブリッジポート、ペリフェラルポート)搭載車もロータリー初心者は敬遠した方が良いでしょう。
当たり・外れの判定が非常に難しく、最悪 只のエンジンブローしているだけの場合も有り得ます。

それでは、これを読んだみなさんが、よりよい中古車に出会える事をお祈りします。



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