話題で選ぶ運営日誌

「初めての公開授業」の巻


 初めての授業(11月1日)

 11月27日に行われる公開授業の指導計画(指導案)が完成しました。毎度のことですが締め切りぎりぎりでした。

 授業の内容は,「食生活」「将来の夢」「親子関係」など,自分が興味のあるテーマについて,調査,集計,分析し,グラフや図表などを使って発表するものです。

 10時間の学習計画で,内訳は次の通りです。
 ・計画と調査の準備(3時間)
 ・調査の実施と集約(2時間)
 ・発表原稿と資料の作成(3時間)
 ・発表会(2時間)

 子どもたちがコンピュータを操作するのは,発表原稿と資料の作成(3時間)と発表会(2時間)です。このうち発表会の時間を公開することにしました。

 そう言えば,コンピュータの授業を公開するのは今回が初めてです。担任の先生の代わりにコンピュータの授業を行ったことは何度もあるので,私が行う授業の様子は何人もの先生方に見られているのですが,自分のクラスの授業を他の方に見せたことはこれまで一度もありませんでした。

 記念すべき授業です。



 さて,昨日の日誌で書いたパソコン初心者のY先生が,生まれて初めてのパソコン授業を行いました。

 授業を始めるまでは心臓がドキドキして仕方がなかったとのことですが,いざ始めてみると,子どもたちは先生の話をよく聞き,それほど戸惑うこともなく取り組んでくれたそうです。

 授業の内容はワープロ操作で,1時間かかってわずか2行ほどしか入力できなかったそうですが,それでも子どもたちは大喜びだったと嬉しそうに話していました。





 コンピュータを使う意味(11月15日)

 再来週木曜日の公開授業に向けての準備を始めました。

 興味があることについて調査し,図表やグラフを用いながら発表する授業です。今日はまず各自のテーマを決め,調査項目を考えさせました。

 子どもたちが考えたテーマは,「将来の夢」「趣味」「遊び」「給食」「ペット」「習い事」「おやつ」「好きな科目嫌いな科目」「花」「好きなスポーツ」などで,全部で10のグループに分かれました。

 今後,アンケートを実施したり,インタビューをしたり,図書館で調べたりして,調査内容をまとめていきます。


 コンピュータを使ったプレゼンテーションは,1学期に行なった「ミニ新聞」で一度経験しています。

 そのときは,子どもたちは(私も),コンピュータで作品を作ったことに満足してしまい,内容も画面構成も聞き手を意識したものではありませんでした。

 2度目の今回は,自己満足で終わってしまわないように取り組ませていきたいです。

 そこで,子どもたちに要求したことは,

1 聞き手が問題意識を持つような考察を加えるなど,単なる調査結果の発表にならないようにする。
2 画面構成を工夫するなどして,伝えたいことが明確に伝わるように,コンピュータ室の機器ソフトを上手に活用する。


 の2点です。

 コンピュータは,「楽しくて不思議な箱」であるだけでなく,使い方しだいでは,「文房具よりも便利な道具」になりうることを再確認させたいです。





 時間がかかるわけ(11月20日)

 今週は,来週の公開授業に向けて,子どもたちは毎日コンピュータ室で作業を行っています。

 「将来の夢」「好きな遊び」「飼っているペット」など,興味があることについて調査し,図表やグラフを用いながら発表する授業を行うのですが,そのための資料づくりをしています。

 使用しているソフトは,子どもたちが最も使い慣れた「ハイパーキューブ」(子ども向け多機能ソフト)です。ワープロ,グラフ作成,描画など今回の作業に必要な技能は,すべて身についているので,今回は私はなるべく口出しせず見守ることにしました。

 当初は,資料づくりなど2時間程度でできないかと思っていたのですが,全グループが完成し終わるまでに結局4時間もかかってしまいました。

 子どもたちの作業の様子を見ていると,文章を入力したりグラフを作成したりする本来の作業よりも,グラフィック機能を利用してタイトルをデザイン文字にするとか,文章の横に挿し絵を挿入するとか,授業とは直接関係ない作業に熱中しています。

 お遊びをしているかというと,そういうわけでもなく,子どもたちは,凝ったタイトルやきれいな挿し絵を挿入することも大事な作業だと考えているのです。そのために2時間でできるはずの作業が4時間もかかってしまいました。


 1学期に取り組んだ「ミニ新聞づくり」では,内容も画面構成も聞き手を意識したものとは言えなかったので,今回は,作業を始めるにあたって,「伝えたいことが相手にはっきり伝わるように見やすい画面づくりをしよう」と話したのですが,子どもたちが考えた”見やすい画面づくり”とは,ピンク色の影付き文字のタイトルであったり,サッカー選手の挿し絵であったりしたわけです。


 そんな風に作業に熱中している子どもたちを見ていたら,必要なことのみを表現した素っ気ない画面よりも,子どもたちの個性がにじみ出ている「にぎやか画面」の方が良いかも知れないと思えてきました。

 にこにこしながら得意そうに話しかけてくる子どもたちに返した言葉は,

「きれいなタイトルがかけたね」
「とても楽しい画面になったね」

 でした。





 非常事態に備えて(11月22日)

 来週木曜日の公開授業に向け準備を進めています。

 子どもたちによるプレゼンテーションを中心とした授業を行うのですが,今週中に「ハイパーキューブ」(子ども向け多機能ソフト)を使った資料づくりが終わったので,この3連休を利用して子どもたちは発表原稿を作成しています。というか,作成しているはずです。(自信なし)

 私の他にH先生とT先生もパソコン授業を公開するのですが,T先生はデータ消失やコンピュータの故障などの非常事態に備えて,OHPを作成しておくとのことです。

 そうでした。大事なことを忘れていました。

 1学期の授業参観のときには,保存作業のミスによりファイルがなくなってしまったし,先日は,ファイル操作のミスにより,パソコンクラブのデータがすべてなくなってしまったにもかかわらず,私は何も考えていませんでした。

 うーん,そういえば,先々週から始めたデータのバックアップ作業もさぼっています。(苦笑)

 何か対策を立てておかねばなりません。

 データ消失については,バックアップをとっておけば防げるとして,機器が壊れてしまった場合はどうしましょうか。

 T先生のようにOHPを作成しておくのも有効な手段ですが,コンピュータ室でやる授業なのにコンピュータを使わないのもちと情けないです。せっかくパソコンが21台あるのでパソコンを利用した方法を考えておきたいです。

 子どもたちがパソコンで作成したプレゼン資料を,ビデオプロジェクタに出力して発表する授業なのですが,考えられるトラブルとしては,サーバーが故障した場合,ビデオプロジェクタに接続しているクライアントが故障した場合,ビデオプロジェクタが故障した場合の3通りが考えられます。

 サーバーが故障した場合
 今回の授業では,サーバーの機能は特に必要はありません。ただし,子どもたちが作成したデータはすべてサーバーに保存してあります。ですから,授業で使うデータを他のメディアにバックアップしておく必要があります。

 クライアントが故障した場合
 今回の授業では,ビデオプロジェクタに接続されている教師用パソコンをプレゼン提示用に使います。ですから教師用パソコンが故障した場合は,他のパソコンにビデオプロジェクタを接続すればOKです。

 ビデオプロジェクタが故障した場合
 これが一番厄介です。ビデオプロジェクタが故障してしまうと,スクリーンに投影することができません。やはりOHPを作っておくべきでしょうか。
 そういえば,私たちの学校にはもう一台ビデオプロジェクタがあります。それがすんなりパソコンと接続できれば問題ありません。明日にでも試しておきたいです。
 他の方法としては,図書室に28型の大画面ディスプレイがあるので,それをコンピュータ室に持ち込んでおく方法もあります。そうすればスクリーンよりは小さいですが,何とかクラス全員が見ることはできそうです。


 滅多にないこととはいえ,万が一のことを考えると色々面倒です。





 リンクがつながらない事件(11月25日)

 公開授業を明後日に控えています。

 子どもたちによるプレゼンテーションを中心とした授業を行うのですが,今日は発表原稿の読み合わせと「ハイパーキューブ」(子ども向け多機能ソフト)で作ったプレゼン資料の見直しと修正を行いました。

 発表原稿は,授業時間内に書くことができなかったので,連休中にぜひ完成させておくようにと言っておいたのですが,何と!全員がきちんと書いてきました。びっくりしました。

 ちょっと面倒な宿題を出すといつも5〜10名ほどがサボってしまう我がクラスです。実に不思議です。

 そんなに恐い顔して言った覚えはありませんが...。

 とにかく子どもたちの頑張りにより原稿も資料も無事完成したので,今日の授業は予定通り順調に進めることができました。


 ところで,プレゼンテーションとはいっても,専用のソフトを使うのではなく,ワープロ画面をそのままスクリーンに映すだけなのですが,実は少々困っていることがあります。

 それは,複数の画面(ページ)を連続して表示させることができないことです。

 そう言えば前回の「ミニ新聞」のときは一人一画面だったので問題はなかったのですが,今回はグループ作業で複数の画面を連続表示しなければならないのでした。


 初めは,プレゼンに使用するファイルのショートカットをディスクトップに置いておいて,それらを次々にすばやく起動終了させることにより連続表示させようと考えていたのですが,メモリ24メガのパソコンでは再起動にもそれなりに時間がかかってしまいますし,ダブルクリックにもたつく子もいるので,どうも面白くありません。

 そこで,必要なファイルをあらかじめすべて読み込んでおいて,すばやくウィンドウを切り替えさせることにより連続表示させようとも考えたのですが,これもちょっと面倒ですし芸がなさ過ぎるように思いました。

 それで最後に考えたのがOLE機能を活用する方法です。

 OLE機能とはいわゆるリンク機能のことなのですが,htmlのリンク機能ようにファイルを指定をするのではなく,画面上にオブジェクト(今回の場合はファイルのショートカット)を配置することによってリンクさせる機能です。

 表示させたいファイルのショートカットを,一つ前のファイルの画面上に配置しておけば,ページをめくるようにファイルを開くことができます。

 休み時間のうちに子どもたちが作った資料を表示させる順にリンクさせておいたのですが,授業が始まって子どもたちに操作させてみたら,「プログラムが起動できません」とのエラーメッセージが表示され,次のページに進むことができなかったのです。(泣)

 どうやら,ネットワーク上のファイルをリンクさせたことが原因だったらしく,教師用パソコン上でリンク作業を行ったファイルは,教師用パソコン上ではリンク機能が働くのですが,児童用パソコン上では働かないのです。

 何故だめなのかさっぱり分かりませんが,とにかくだめでした。

 それで結局,休み時間にせっせと組み込んだリンクをすべて解除し,子どもたちのパソコン上でリンクをはり直したら今度はどうやらうまくいきました。

 ですが,授業でうまくいくかどうかは疑問です。

 OLEを使ったリンクはメモリを大量に使うらしく,リンクをはる作業をしたり,閲覧したりしている最中にフリーズしてしまうことが何度も起こってしまったのです。

 ピンチです。

 今日はもう寝ます。






 公開授業前日&パソコンクラブ(11月26日)

 10日間にわたって準備を進めてきたパソコン公開授業がいよいよ明日行われます。

 今日は,明日の授業のプレゼンテーションの場面のリハーサルを行いました。

 リハーサルとはいっても,子どもたち同士で発表し合う授業なので,本番同様にやって,お互いの発表内容が分かってしまっては面白味が無くなります。ですから今日は,発表グループごとに分かれて,発表者の話とプレゼン資料の提示のタイミングとをピッタリ合わせることなどを目標にして,自己評価をさせながら練習させました。


 うーん。やはり「ハイパーキューブ」のリンク機能はどうも調子が悪いようで,リンク機能を使ってプレゼン資料を連続表示させている最中に,強制終了またはシステムエラーが発生してしまったグループがありました。
 
 明日の本番では,いったいどうなる事やらずいぶん不安な状況ですが,もはや運を天に任せるしかありません。



 午後からはパソコンクラブがありました。

 ホームページづくりを始めてもうすぐ3ヶ月になります。ちょっと飽きてきたのでもうそろそろ終わりにしようかなという感じです。

 それで,ホームページづくりの次には何をやろうかと,もう一人のクラブ顧問であるH先生と相談したのですが,H先生の意見は,「何かプログラミングのようなものをやらせてみてはどうか」とのことでした。

 H先生が言うには,「たとえどんなに簡単なものであっても,自分がプログラミングしたものが思い通りに動いたら,それは子どもたちにとってとても嬉しいことであり,きっとコンピュータの楽しさを味わわせることができるにちがいない」とのことです。

 なるほどです。

 確かにそうかも知れません。

 私は,自分自身が「BASIC」や「VisualBasic」を少々かじったことがあるので,プログラミングなど小学生には所詮無理だと思い,考えもしなかったのですが,確かにH先生の言うとおりかも知れません。


 日頃の授業の中ではそういった活動はできませんが,クラブだからこそ思い切ったこともできます。

 もしかしたらどこかに,子ども向けのプログラミングツールなんてものがあるかも知れません。

 探してみようと思います。






 授業直前の大トラブル(11月27日)

 今日は公開授業当日です。私を含めて3人がコンピュータを活用した授業を行う予定になっています。

 公開授業は3時間目から始まるので,念のため,機器やソフト,子どもたち作ったプレゼン資料などの最終点検を行おうと思い,2時間目にコンピュータ室に行きました。

 部屋に入ると,1時間目にコンピュータ室を使っていたT先生から,どうもPC-SEMI(教育用ネットワークシステム)の具合がおかしいとの報告を受けました。

 私の授業では,ワープロ画面をスクリーンに拡大表示させてプレゼンテーションを行います。スクリーンに拡大表示するためのビデオプロジェクタはパソコンから直接接続されているのではなく,PC-SEMIを経由しているので,PC-SEMIが使えないと一大事です。

 早速,PC-SEMIを起動ボタンをクリックしてみたところ,

 PC-SEMIは起動しませんでした。

 コンピュータとPC-SEMIをリセットして,2度,3度と試みましたが,PC-SEMIはまったく反応しません。どうやらPC-SEMIが壊れてしまったようです。

 もう半泣き状態でした。


 残された時間はわずか1時間足らずしかありません。1時間以内に回復しなければ,プレゼンテーション授業ができないのです。


 そういえば,昨日はT先生が夕方3時間ほどコンピュータ室にこもって作業をしていました。そこでT先生に昨日行った作業の内容をたずねたところ,コピーと移動などのファイル操作をしたり,デジカメで撮った写真をパソコンに取り込むためにシリアルケーブルを接続するなどの作業をしたとのことでした。

 そうすると,考えられる原因として,PC-SEMIのソフトウェア上のトラブルやPC-SEMI本体の故障の他に,配線をめぐるトラブルの可能性もあります。

 そこで,藁にもすがる思いで,教卓のカバーを外し,配線を調べてみたところ,教師用パソコンとPC-SEMIをつないでいたコードが,ほんの少しだけ緩んでいました。

 ああっ!もしかしたらこれが原因かもしれません。

 緩んでいた部分をしっかりと接続し直して,もう一度コンピュータとPC-SEMIを立ち上げてみたところ,

 PC-SEMIは無事回復しました。

 ほんの少しだけ緩んでしまった配線のために,本当に胃が痛む思いでした。


 さて,授業の方は,司会進行も子どもたちに任せましたが,スムーズに進められました。教師用パソコンを操作して,プレゼン資料を提示していた子どもたちが少しミスをしてしまいましたが,全体的にはまずまずのできばえでした。

 最後に,「IP Messenger」(LAN用メッセージ送受信ソフト)を使って感想メールを送らせたのですが,プレゼンが少々長引いてしまい,時間が足りなくなってしまったのが残念でした。


 今日はもう疲れてしまいました。






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