話題で選ぶ運営日誌

「職員研修」の巻 その2
(1997.4-1997.8)


 年間計画(4月2日)

 本年度の現職教育(職員の研修)の年間計画が提案されました。
 年間15回の研修会(含む授業研究)のうち,コンピュータの研修会は7回行われることになりました。2ヶ月に1回ぐらいのペースで,全職員が参加して行います。

 昨年度は,色々行事の多い2学期からコンピュータが導入されたこともあり,初年度にもかかわらず研修の回数が少なかったので,本年度はどうなるか心配していましたが,思ったより多めに設定していただけました。ありがたいです。同時に責任の重さも感じます。全体研修で足りない分は,学年または個人での自主研修ということになります。

 7回の内訳は,1学期と夏休みに4回,2学期2回,3学期1回です。早い時期に多く設定していただけたので,前半は機器やソフトの操作方法を中心とした研修を行い,早い時期に基本的な操作を覚えていただき,2学期以降は,授業の中でそれをどう使っていくかという活用方法を中心に研究していこうと思います。

 時間があれば,デジタルカメラやイメージスキャナ,フィルムスキャナなどの使い方の研修も行いたいのですが,おそらく無理なので,これらについては本年度は自主研修になりそうです。

 日頃の授業については,昨年はあまり内容にはこだわらず,「とにかく教員も子供もコンピュータに慣れましょう。」ということで進めてきましたが,今年はそうはいきません。どの教科のどの場面でコンピュータを活用するかという具体的な活用法を検討しながら進めていかなくてはならないのです。

 やっとなんとか2つ3つのソフトの操作方法を覚えた程度の私たちにとっては,これはかなり大変なことに思われます。

 今年も悩み多き1年になるかも知れません。





 現職教育(4月7日)

 入学式でした。
 小学校に上がったばかりの子供たちを,ふと「宇宙人」のように思ってしまうのは,私だけではないでしょう。そんな子供たち40人を,たった一人で世話する1年生担任の先生方を心から尊敬しています。


 今日は,コンピュータ教育ガイドブックの3つ目の項目,「現職教育の計画」を考えています。現職教育とは職員の研修のことです。年間7回行うことが決定しているので,その内容を考えています。

 7回のうち,前半は「よく使うと思われるソフトや機器の使い方」,後半は,それらの「ソフトや機器を使った効果的な授業の進め方」にしようと考えているのですが,次から次に導入されたソフトや機器の数の多さ,それに先生方の技量の個人差を考えると,どのように進めればよいか,本当に困ってしまいます。

 当初は,先生方がまだ使ったことがない”未知”のソフトの操作方法の研修を行おうと考えていたのですが,昨年と同じ内容の研修をもう一度やってほしいという意見も根強くあります。

 昨年は,初めてということで,皆同じスタートラインから始めることができたのですが,すでにかなりの個人差が出てきています。それに今年私たちの学校に赴任された先生方や,新しく担任を持つことになった先生方もいます。そのあたりのことも考えなくてはなりません。

 7回といっても,1回あたり1時間〜1時間30分程度なのでやれることは限られています。昨年の「復習」をするのがよいか,昨年とは全く別の「新しいこと」をやった方が良いのか悩みます。


 結論は出ません。
 先生方の意見を伺った方が良いようです。
 アンケートをとってみることにします。

本年度のコンピュータ研修の進め方についておたずねします。
1 どのような方針で進めたらよいですか。
  (  )昨年と同じ内容を含んでもよい。
  (  )昨年とは別の内容がよい。

2 どのような内容を実施するとよいですか。
  (  )授業開始までの一連の操作
  (  )授業でよく使う機器やソフトの操作
  (  )あまり使われていない機器やソフトの操作
  (  )WINDOWS95の基本操作


3 上記質問について,機器・ソフト名など,研修内容を具体的に記入して下さい。





 質問内容はこれでいいかな。


 明日は始業式。
 子供たち,どんな顔で迎えてくれるでしょうか。不安です。
 私は,明日は一日中ニコニコしているつもりです。






 アンケート結果(4月11日)

 先日実施したコンピュータの研修に関するアンケートの結果を集計しています。昨日今日の2日間で実施したため,全員の方には提出していただけませんでしたが,全体の傾向はつかめました。

 (20名の方に回答していただきました。)
 本年度のコンピュータ研修の進め方についておたずねします。
1 どのような方針で進めたらよいですか。  
  昨年と同じ内容を含んでもよい。 19名
  昨年とは別の内容がよい。 1名


 これはある程度結果が予想された設問です。やはり,ほとんどの先生方が「昨年度の内容を含んでもよい」と答えました。昨年度行った研修内容のうち,どの先生にもぜひ覚えていただきたい基本操作については,少し時間をとって研修を行いたいと思います。
 ちなみに,「昨年度とは別の内容がよい」と答えた先生は,担任を受け持っていない方でした。

2 どのような内容を実施するとよいですか。
  授業開始までの一連の操作 9名
  授業でよく使う機器やソフトの操作 16名
  あまり使われていない機器やソフトの操作 2名
  WINDOWS95の基本操作 
8名

 一番上の「授業開始までの一連の操作」は,人数が少ないことを期待していたのですが,半数近くもいました。残念です。これだけ多いということは,昨年度の研修の進め方に問題があったのかもしれません。この項目を選択した先生方は,おそらくコンピュータの授業を行うことに大きな不安を抱いていると思われますので,早い時期にぜひ講習会を開きたいです。

 2つめの「授業でよく使う機器やソフトの操作」については,まあ人数が多くて当然でしょう。

 3つめの「あまり使われていない機器やソフトの操作」は,たった2名しかいませんでした。ちょっと残念です。興味がないというよりは,余裕がない,というか,それどころじゃない,ということなのでしょう。デジカメとかスキャナなどは,使いたい人がいれば,個人的に相談にのるということで進めていった方が良いようです。

 4つめの,「WINDOWSの基本操作」が8名もいたことも意外でした。アプリケーションソフトを動かしているだけでは,ちょっとしたトラブルなどに対応できないということに気づき始めたのかも知れません。どのような内容で進めていったらよいか考えてみたいです。

 3 上記質問について,機器・ソフト名など,研修内容を具体的に記入して下さい。

 この設問にはほとんどの方が答えませんでした。設問の仕方がまずかったか,あるいは,考えるヒマがなかったのかも知れませんが,とにかく何をやったら良いかよく分からないということではないでしょうか。


 アンケート結果を集計してみると,たとえ昨年度実施した内容の繰り返しになってしまっても,最も基本的なことから順に一つ一つ進めていった方が良いような気がします。





 第1回研修会(4月28日)

 本年度初めてのコンピュータ研修会を行いました。

 今日は,今年3月に導入された教育ソフト「マ××××ク」(ベ××セ)の研修です。マ××××クには1年から6年までの各教科の教材がラインナップされており,年間を通して活用することができそうなので,早速第1回目の研修会で練習することにしました。

 今回は,業者の方に来ていただいて実施しました。(無料です!)

 研修会は,最初にマ××××クの概要などについて,業者の方の(少々長い)説明を聞き,その後実際にマ××××クを操作しながら,ソフトの機能や特徴を学んでいくという流れで進められました。

 今回の研修は,先生方のにぎやかな話し声や笑い声も聞かれ,とても和やかな雰囲気で行われました。また,このソフトは”ダブルクリック”を必要としないので,その点でも先生方が安心して操作できたようです。

 昨年度の経験からいうと,先生方自身が楽しみながら操作できるソフトは,子どもたちにも評判が良かったので,なかなか期待がもてそうです。

 ただ,このソフトは,パソコンに向かって一人で学習するようなドリル・チュートリアル的なソフトではなく,あくまで主役は先生と子どもたちであり,普段の授業の中で補助的に活用することを考えて作られているソフトですから,私達自身がどの場面でパソコンを使うかを考え,授業を組み立てていかなくてはなりません。その点が,このソフトの良いところであり,難しいところでもあります。

 さて,いくつかの教材を操作(試用)した後,ネットワーク機能の操作練習を行いましたが,こちらはあまりうまくいきませんでした。

 マ××××クのネットワーク機能は,WINDOWS NT3.51のネットワーク機能を利用し,画面イメージやメール(テキスト)が転送できるようになっているのですが,送受信がうまくいかないパソコンが何台かありました。

 業者の方の話では,簡単な設定ミスなので研修会終了後,すぐ直しておくとのことでしたが,研修会終了後40分以上過ぎても作業が終わらないようなので,様子を見に行ったところ,結局原因が分からないとのことでした。金曜日にもう一度来校して調べてみるそうです。

 これまでファイル転送はうまくいっていたので,どうやらNT3.51ではなく,マ××××クの方に原因があるようですが,また新たなトラブルが発生してしまいました。

 私の学校のパソコンは,何か新しいことをすると,必ず何か新しいトラブルが起こるような気がします。

 色々と難しいようで,業者の方も大変ですね。ご苦労様です。


 研修が終わった後の先生方の感想ですが,
「日頃の授業が中心でパソコンが脇役という考え方は評価できるが,授業のどの場面で使えばよいかが難しい」
「今日使ったような教材なら,わざわざパソコンでやらなくても,これまで通りのやり方でやった方が子どもたちには分かりやすい」
など,少々否定的な意見が多かったようです。






 社会科指導法(5月26日)

 今週の木曜日に行われる校内コンピュータ研修の準備を進めています。

 今回は社会科指導法というテーマです。コンピュータを活用した学習指導のアイディアをいくつか提案しようと考えています。できれば社会科だけでなく他の教科にも活用できそうなアイディアをと考えているのですが,さてどうなることでしょうか。

 まず真っ先に取り組んでいることは,インターネットの活用です。ネット上には社会科で役に立つ資料(HP)がたくさんあります。これを使わない手はありません。

 私の学校では,まだインターネットに接続されていませんので,オートパイロットツール「WebWhacker」を使ってダウンロードしたHPを,コンピュータ室のサーバーにインストールして,児童用パソコンのブラウザから閲覧できるようにしようと考えました。

 ところがいざ作業を始めてみると,HPのダウンロードがちっともうまくいきません。

 「WebWhacker」は,ダウンロードする階層の深さや,外部のリンクまで追いかけるかどうかの指定ができるのですが,これが一見便利なようで,実はなかなかの曲者でした。

 階層レベルの方は,何階層まで収集するか指定できますが,リンクがはられていれば下位の階層だけでなく上位の階層へも追いかけていってしまうのです。(考えてみると当たり前ですね。)

 そして,外部のリンクまで追いかけるかどうかの設定については,外部のリンクを追いかけないように指定しても,同じサーバー内のHPは追いかけてしまうのです。

 例えば,私のHPをダウンロードしようとすると,bekkoameとかso-netのHPは収集しないのですが,私と同じdtiのHPなら,リンクがはられていれば他人のHPであっても追いかけてしまいます。これがどこかの大学とか研究団体のHPだと悲惨です。お目当てのHPからトップページにリンクがはられていると,そこを経由して同じサーバー内にあるすべてのHPを収集しようとしてしまうのです。

 空き容量80メガの私のパソコンと大学のサーバーでは器が違いますから,何度試みても結局メモリ不足で強制終了です。

 その上,この「WebWhacker」は,大量にメモリを消費するようで,わずか7メガほどのHPですらダウンロード作業の途中でメモリ不足となってしまいました。強制終了した直後のHDの空き容量を調べてみると,わずか8メガほどしか残っていません。

 そしてこの状態になると,ダウンロードしたデータをhtml形式に変換することも,削除することもできなくなり,お手上げ状態(何をやろうとしても強制終了!)になってしまいました。

 エクスプローラからは削除できそうなのですが,「WebWhacker」では,ダウンロードしたすべてのデータを,一つのファイルとして管理しているので,削除してしまうと以前ダウンロードしたデータも一緒に消えてしまいます。この中には例えば私のお気に入りだった「お針子YOKOの女工愛史日記」(ご存知ですか?)など,もう二度と手に入らないデータも混じっているので途方に暮れました。

 色々悩んだ挙げ句,HD内のいくつかのソフトを削除して,少しだけHDの空き容量を増やしたら,ようやく「WebWhacker」のプログラムが動くようになったので,お気に入りのHPだけは,無事html形式に変換して,他のフォルダに移すことができました。

 昨日・今日の2日間,これらもろもろの作業で十数時間を費やしました。ほとんどオンラインの状態での作業です。その成果は,4メガほどのHPを一つダウンロードできたことだけです。しかもそのHPさえも丸ごとコピーすることはできませんでした。

 昨日,真っ昼間とか明け方とか,わけの分からぬ時間帯に私からの「読んだよメール」が届いたみなさん,こういう事情で何時間もつないでいたのです。私は決してネット中毒者でも日記廃人ではありませんので,誤解のないようお願いいたします。




 研修の内容(5月27日)

 昨日に続いてコンピュータ研修会の準備を行っています。

 社会科指導法ということですが,1年生と2年生の時間割には社会科の授業はありません。ですから社会科らしさを全面に出すと低学年の先生方には役に立たないものになってしまうし,どの教科でも活用できるような内容にすると社会科らしくなくなってしまうので,なかなか難しいです。

 現在私が考えている提案内容は下記の通りです。

1 視聴覚機器の活用
  • 図表やビデオ映像などの資料を,スクリーンや児童用パソコンの画面に大きく映し出す方法。
  • デジタルカメラの活用法。
2 ソフトウェアの活用
  • 学習指導用ソフトを活用した授業法。
  • 多機能(統合)ソフトを使って,写真やグラフを組み込んだプレゼンテーション資料を作成する方法。
3 ネットワークの活用
  • ダウンロードしたHPをコンピュータ室内のLANで活用する方法。(5/26の日誌参照)
  • html形式で作成した自作資料を,LANで活用する方法。
  • 教育用ネットワーク「PC-SEMI」の活用法。

 この一つ一つについて,どういうかたちで先生方に提案するか,授業後にコンピュータ室で検討(練習)しました。

 それから,当日先生方に配布する予定の研修資料も,明日までには完成しそうです。

 今回の研修は,機器やソフトの操作練習ではなく,活用方法の紹介というかたちになりそうです。ですから,明日からの授業にすぐに役立つというわけではありません。

 はたしてこれでよいのか心配です。



 提案−第2回研修会(5月29日)

 コンピュータ研修会が無事終わりました。

 社会科指導法というテーマでしたが,多くの先生方の役に立つよう,社会科だけでなく他の教科にも活用できるよう配慮しました。それから,昨年度と比べて,今年度はコンピュータ室の使用状況がかなり低下しているので,今回の研修では,研修の内容や進め方を思い切って変えてみました。

 前回までの研修では,おもに機器やソフトの操作方法の練習を行いましたが,今回は,「コンピュータを使うと,授業のこんな場面でこんな事ができます。」という提案型の研修会にしたのです。

 昨年度のコンピュータの授業は基本操作を覚えさせる学習が中心だったので,先生方が研修会で覚えた基本操作が,そのまま授業に役立っていたのですが,今年は,教科の授業の中で活用していこうということで取り組んでいますので,授業の中でどんな使い方をするか,先生方のアイディアが要求されます。そこでコンピュータ室の機器やソフトを使ってできる面白そうな活用例をいくつか紹介して,参考にしていただこうと考えたのです。

 それから,今回は,研修内容の一部を他の先生にやっていただきました。

 「所詮コンピュータは,ごく一部のマニアしか使いこなせないもの」という先入観を払拭するためです。パソコン歴2年の先輩教員にお願いして,操作方法を覚えていただき,講師役を務めてもらいました。これは我ながら良いアイディアだと思うので,次回の研修会でも他の先生に講師役をお願いしようと考えています。

 今回の研修会の感想を一部の先生に伺ったところ,「コンピュータを使ってできることが色々分かって参考になったが,あのようなことができるようになるためには,覚えることがたくさんありそうですね。」というものでした。

 「ああいうことができるなら,ぜひ使い方を覚えよう」と思っていただけるのか,「覚えることがたくさんありそうだから,やはりコンピュータを使うのはやめておこう。」となってしまうのか,今後の先生方の様子を見守っていきたいです。


        第2回研修会の要項(関心のある方はどうぞ)





 自主研修会(5月30日)

 授業後に5年生の先生方と,コンピュータの基本操作の練習を行いました。内容は,サーバーの立ち上げから授業開始までの手順と,ワープロソフトの基本操作です。本当はもっと早い時期やっておかなければならなかったのですが,野外学習の準備などで忙しく,結局今日にずれこんでしまいました。

 今年私の学校に赴任した方もみえるので心配していたのですが,やはりその先生は途中から頭がごちゃごちゃになってしまったようで,リタイアしてしまいました。

 たった半年の違いとはいえ,その差はずいぶん大きいようです。このままだと,子どもたちもその先生も気の毒ですから,できる限りフォローしていきたいと思います。





 コンピュータ研究委員会(6月19日)

 今年度第2回のコンピュータ研究委員会が開かれました。地区の各学校のコンピュータ担当者が集まる会です。(前回は野外学習のために欠席しました。)

 今日は,4月からこれまでの各学校の校内研修会の実施状況と,この委員会の本年度の活動方針などが話し合われました。


 校内研修会の実施状況は,学校によってかなりの差が見られるようです。

 これまでに校内研修会を開いた回数は,各校平均1回程度でした。平均一回ですから,つまりまだ1回も実施していない学校もあるということです。また,実施した学校の中には,コンピュータを操作できる教員がいないために,他の学校の教員を講師に招いて研修会を開いた学校もありました。

 ちなみに,校内研修会を一番多く実施しているのは,私が勤務するM小学校でした。これまでに3回開いています。

 研修内容については,ほとんどの学校が,電源の入れ方など最も初歩的な操作や,学習指導ソフトウェアの基本操作の練習を行っているようです。どの学校もまだまだこれからという感じです。

 私の学校も,機器やソフトウェアの操作練習を行ったり,活用のアイディアを紹介しているレベルですから,そんなに進んでいるわけではありません。


 次に,この委員会の今後の活動方針が話し合われました。昨年度は,コンピュータ導入をめぐる様々な問題点やトラブルについて,業者の方にも参加していただきながら情報交換をしていたのですが,すべての学校に導入が完了した本年度は,どのような活動に重点を置くか決めかねていたのです。

 話し合いの結果,各学校でのコンピュータ活用を促進するため,コンピュータ室及び機器等の管理運用のためのマニュアルづくりと,コンピュータを利用した授業の実施例を作成していくことになりそうです。


 それから最近私が気になっているMS「NetMeeting」の話題も出ました。現在地区の2つの学校で「NetMeeting」を導入していますが,LANでの「NetMeeting」の導入は,やはり素人の手には負えないそうで,2校とも地元の業者さんに依頼して”無料”でセットアップしていただいたそうです。

 「NetMeeting」はインターネット電話,チャットやホワイトボード機能の他に,プログラムを共有(&遠隔操作)する機能があるそうです。その機能を使うと,例えば一本の電子辞典ソフトを(合法的に)複数の人間が利用できるようになるそうで,とても便利です。これを利用しない手はありません。

 早速,私も”無料”でやっていただくようお願いしたいと思います。





 今度は何をやろうかな(6月23日
 
 6月30日 コンピュータ研修会について
 ようやく,このことを考える余裕が出てきました。とはいってもあと一週間で準備をしなければなりませんから余裕はないです。

 使用頻度の高い機器やソフトの研修会は,昨年から本年度にかけて一通り終わっています。前回のように授業に活用できるアイディアを紹介するか,それとも先生方の技能を高めるような研修にするか迷いましたが,アイディアを紹介するには,準備のための時間的余裕があまりないので,今度は,技能を高める研修にしようかなと思っています。

 ただし,ソフトの初歩的な操作練習ではなく,実習的な研修にしたいです。ちょっと安易だけれど,先日の授業参観で子どもたちがやった「ミニ新聞づくり」を先生方にやっていただこうかなと考えています。

 この実習を通して先生方に覚えていただく技能は,
  1. ワープロ・お絵かきソフトの基本操作
  2. お絵かきソフト上での日本語入力
  3. フォントの種類やサイズの変更
  4. 斜体・中抜き・影文字などの文字修飾
  5. ワープロ画面上への図形・写真の貼り付け
  6. イメージスキャナの使用法
  7. 取り込んだ画像ファイルの個人フォルダへの転送
 などです。

 1〜4までは,おそらくどの先生もできると思うのですが,問題は5〜7です。特にイメージスキャナを使うのはどの先生も初めてなので,何名の先生方に覚えていただけるか,心配です。

 ですが,今後のことを考えると,写真を組み込んだ文書を作成する技術はぜひ覚えていただきたいと思います。本当は,写真よりもデジカメを使った方が便利なのですが,イメージスキャナの操作より,はるかにややこしいので今回は見送ります。

 それから,先日の私のクラスの子どもたちのようにデータを消失しないよう,未然に防ぐための配慮事項を資料としてまとめておきたいです。実習で使用するスズキ教育ソフト「cube」は,”ウィンドウの切り替え”と”新規作成”と”履歴一覧”の区別が付きにくく,混乱しやすいので,特にその点を詳しく説明しておく必要があります。

 時間があれば,表計算ソフトを使ったグラフ作成もやりたいですが,無理かも知れません。

 とりあえず今考えているのはこんなところです。

 今週が正念場です。




 オトナと子ども(6月29日)

 月曜日の校内コンピュータ研修会の準備をしています。今度の研修会では,先日クラスの子どもたちが作成した「ミニ新聞」を,先生方にも作成していただこうと考えています。

 子どもたちに教えたことと同じことを,今度は先生方に教えることになるわけですが,どちらがやりやすいかというと,正直言って子どもたちを相手に教える方がはるかにラクです。(内緒!)

 授業でも職員研修でも,ソフトウェアの操作方法を説明するときは,まず私が一連の操作を全員の前で実際にやって見せてから(注),取り組んでいただくようにしているのですが,子どもたちなら,よほど難しい操作を行わない限りは,私が行う一連の操作を,一度見ただけで覚えてしまいます。たとえ迷ったときでも,友達と相談し試行錯誤しながらやり遂げてしまいます。(注:教師用コンピュータの画面をスクリーンに拡大表示して行います)

 それに対して先生方に説明するときは,一度見せただけでは,あまり覚えていただけないことが多いので,分からなくなったらすぐに参照できるようにと,一連の手順を記したマニュアルを用意しておく必要があります。

 たとえ簡単な操作でも,マニュアルを用意せずに説明しようとすると大変不安になるようで,そういうときは最初から最後まで逐一メモを取ろうとするので,とても時間がかかってしまい,なかなか研修が進みません。ですから,先生方に説明するときは,できるだけマニュアルを用意するようにしています。


 このことについて,昨日読んだ岩波新書「新・コンピュータと教育(佐伯胖著)」に大変参考になることが書いてありました。

 機器やソフトウェアの一連の操作を,説明を聞いていたときは分かったつもりなのに,実際にやろうとするとできなくなる人のことを「機械音痴」というのだそうです。

 佐伯氏は,機械音痴の原因は,課題分割ストラテジーがとれない,つまり課題を下位の課題に分割することができないことにある,と紹介しています。

 プログラマなど理工系の人間は,一つの機能(課題)を,いくつかの下位機能(課題)の集まりとしてとらえて理解しようとするのですが,機械音痴の人はそれが分からないため,ほとんど一挙一動のすべてを「メモ」に書き留めようとしてしまうとのことです。そのため,当然覚えられないし,間違いも多くなるわけです。

 一方,子どもたちの中に機械音痴をあまり見かけないのは,子どもは「約束事」に従うのにいちいちその理由などは問わずに,「〜することになっている」と言えば,「はいそうですか」とあっさり従うことができることと,試行錯誤を恐れないことによるものだそうです。


 私は,子どもの方がはやく覚えることができるのは,子どもたちの方が集中力があるし,テレビゲームなどをいつもやっているので,コンピュータの操作にも苦手意識がないからだと思っていましたが,どうもそれだけではないようです。

 子どもに教えるときと,オトナに教えるときでは,同じ教え方をしていてはいけないようです。

 今度の研修会では,一連の手順を細かいステップに分けて説明し,一連の機能が下位機能の集合であることを,先生方に理解していただけるよう特に心がけたいと思います。



 ステレオタイプ的に子どもはこうだ,(文系の)オトナはこうだという書き方をしましたが,もちろんこれは一般的な傾向を述べているのであって,すべてのオトナと子どもにあてはまるわけではないことは言うまでもありませんね。




 先生も「ミニ新聞」づくり(6月30日)

 本年度4回目の校内研修会を行いました。「ミニ新聞」づくりです。

 ワープロで文書を作成し,そこに飾り文字と絵や写真を組み込むということで,先生方にとっては,これまで経験がない複雑な作業です。

 最後まで投げ出さずに取り組んでいただけるかどうか大変不安だったのですが,予想以上に熱心に取り組んでいただき,気がついたときには,終了予定時刻を30分も過ぎてしまっていたほどでした。

 イメージスキャナの操作については,希望者のみということにしていたのですが,半数以上の先生方に挑戦していただきました。やはり文書の中に写真を組み込めるということが魅力的だったようです。

 今日先生方に取り組んでいただいた操作は,
  1. ワープロ・お絵かきソフトの基本操作
  2. お絵かきソフト上での日本語入力
  3. フォントの種類やサイズの変更
  4. 斜体・中抜き・影文字などの文字修飾
  5. ワープロ画面上への図形・写真の貼り付け
  6. イメージスキャナの使用法
  7. 取り込んだ画像ファイルの個人フォルダへの保存
 でした。

 1については,どの先生も大丈夫だったようです。

 2〜4については,新聞のタイトルを作成するために取り組んだのですが,色々なデザインの文字を作って楽しんでいたようです。

 5については,やはり何人かの先生がとまどっていたようです。複数のソフトを起動し,ウィンドウを切り替えながらデータのやりとりをする操作は,WINDOWSの操作に慣れていない先生方にとっては少し難しかったようです。ですが最終的にはどの先生の画面にも,絵や写真を組み込んだ文書が表示されていたので,なんとかできたようです。

 6については,解像度の変更など細かい設定操作は行わず(つまりデフォルトのまま),写真を取り込む操作だけを行うことにしたので,挑戦した全員の先生に理解していただけたと思います。

 7については,イメージスキャナの操作を行った先生にやっていただいたのですが,今度自分一人でやろうとしたときに,サーバー内の個人フォルダを無事見つけだすことができるかどうかは疑問です。

 ですが,サーバー内の個人用フォルダに保存したファイルが,クライアント(児童用パソコン)から読み込めるということを実感していただけたことは,ネットワークの働きを知っていただくきっかけになったので良かったです。

 たとえば,こんな会話をしていました。
fukufuku「Aドライブのマークをトントンとダブルクリックして下さい。」
A先生 「Aドライブっていうのは何ですか。」
fukufuku「(サーバーを指さして)ここです。」
A先生 「こんなところに保存するのですか?」
fukufuku「そうです。この中の個人用フォルダに保存すると,自分のパソコンから呼び出せるようになるのです。」
A先生「へえー」


前回のように私からの説明ばかりの研修より,やはり今回のように実際に作業をしていただく研修の方が興味を持っていただけるようです。

見ているだけでは退屈してしまうのは子どもオトナも同じですね。


追記(昨日の日誌で書くつもりだったこと):
 今回の研修会の資料としては,研修会で使用するソフトウェア「ハイパーキューブ」の紹介,図形をワープロ文書に貼り付ける方法,イメージスキャナの使用法などを記したものを用意しました。

 例のコンピュータガイドブックは,なかなか好評なようで,今でもちょくちょく問い合わせがあるので20部ほど増刷してしまいました。そういえば,約束したのにまだお届けしていない方がいるので早速お送りいたします。ごめんなさい。







 文系人間の集まり−第3回コンピュータ委員会−(7月4日)

 第3回コンピュータ研究委員会が開かれました。この研究会は,各学校のコンピュータ担当が参加し,コンピュータ室の運用や教員の研修について検討する事を目的として活動しています。

 コンピュータ担当とはいうものの,全員素人ですし,私も含めて”文系人間”の集まりですから,少々専門的な話題になると,用語の言い間違いや勘違い発言などが数多く飛び交います。

 それでも何となく話し合いが進行していくのは,曖昧な部分を想像力を働かせて自分なりに解釈できる”文系人間”であるがゆえの強みではないでしょうか。不謹慎にもふとそんなことを考えてしまいました。


 さて,本日も各校のコンピュータ研修の実施状況が報告されましたが,結果は前回とほぼ同じでした。

 計画的に職員研修を実施している学校からは今回も実践例が報告され,それなりの成果を挙げているようですが,その一方で,いまだに職員研修がほとんど行われていない学校も数校ありました。また一段と学校間の格差が広がったようです。

 そうそう,職員研修を行っていないにもかかわらず,最近コンピュータ室の利用が増えてきたとの報告もありました。

 なるほど。コンピュータ室は冷暖房完備ですからね。


 次に,各学校の問題点についての情報交換が行われました。その中で最大の話題となったのが,「サーバーが立ち上がらなくなった」との報告です。

 赤い字で,”パリティ何とかエラー”というメッセージが表示され,サーバーが立ち上がらなくなってしまったそうです。これまでに3つの学校で起こっており,原因は増設メモリの不良(あるいは劣化)によるものらしく,メモリを差し替えたら正常に戻ったとのことでした。

 それにしても地区の十数校のうちの3校で発生したトラブルですから発生率が高いです。


 最後に,コンピュータ委員会の今後の活動計画について話し合われました。

 本年度は,コンピュータ室の管理運用の仕方と,教科学習における効果的な活用法などについて研究を進めていくことになりました。

 昨年度作成した研究報告書は,苦労して作成したにもかかわらず,先生方にとってはあまり役立つものとはなりませんでした。


 本年度は,”単なる自己満足”あるいは”研究のための研究”になってしまうことのないようにしたいです。





 お手伝い(7月15日)

 隣のクラスのM先生の授業のお手伝いをしました。今日で2回目です。

 M先生は,本年度から私たちの学校に赴任してきた方で,しかもパソコンについては全くの初心者なので,コンピュータの授業については全くのお手上げ状態です。4月以来一度も授業を行っていませんでした。

 なんとか覚えていただこうと思い,授業後に一緒に練習を行ったこともありますが,結局わけが分からなくなって途中で投げ出してしまうな状態だったのです。

 私が受け持つ5年生については,昨年度私が他のクラスの授業のお手伝いをしたりして,ある程度の知識や技能は身についています。そしてできれば今年も,私のクラスだけでなく学年全体のレベルを引き上げていきたいと考えています。

 ところがこのままでは,コンピュータの授業が一度も行われないまま1学期が終わってしまいそうだったので,M先生のクラスのコンピュータの授業をお手伝いしたいと申し出ていたのですが,自分の授業を他の人にやってもらうのは気が進まないとのことで,なかなか承知していただけませんでした。

 そこで,5年生については,昨年度何度か他のクラスの授業のお手伝いをしているので,私がM先生のクラスの授業を行っても,子どもたちは別に違和感を感じないであろうことなどを話して,ようやく授業をやらせていただく運びとなったのです。少し強引に話を進めたのですが,一緒に授業を行った方がM先生自身もこれから授業を行う上で参考になるのではと思っています。


 ところで,昨年度からの私の経験や他の学校のコンピュータ担当者から伺った話を考え合わせると,コンピュータ担当の私達からみて一番教えやすいのは,40歳代の主婦の教員だと思います。

 この年代の主婦の方は,ほとんどの方がパソコン初心者なのですが,自分が初心者であることをはっきり自覚しているので,分からないことは本当に細かいことでもとことん聞いていただけます。そして納得がいくまで何度でも聞き返しながら練習される方が多いのです。また,トラブルが起こったときなども,すぐに私に連絡していただけるので,その場で解決方法を説明したり,操作のミスなどを教えてあげることができます。

 特に私の学校の場合は,今年は,チャレンジ精神旺盛な40歳代主婦の先生方の利用が最も多いのです。

 逆に,教えにくいのが30歳代男性教員(内緒!)です。この年代の方はそこそこにパソコンが使える方が多く,それなりに自信を持っている方が多いのですが,それがかえって災いして,事前に練習を行わずに中途半端な知識のまま授業を行い,途中で困ってしまうことがあるようです。

 例えば,文書は作成できるけれど,それをサーバーに保存する方法が分からずに,わけの分からぬ場所に保存してしまい,せっかく作成した文書が行方不明になってしまうようなことが起こってしまいます。

 どの先生がどんなタイプかは,研修会の様子を見ていれば分かります。

 ですが,大人同士ですから,なかなか口に出しては言えません。



 今日の話題は,数少ない経験や伝聞からの感想であって,一般論ではありません。偏見に満ちた内容なので,30歳代教員の方は,どうか不快な気持ちになりませぬようお願いいたします。







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