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アクセシビリティとユーザビリティ

誰のために必要なのか

アクセシビリティにしろ、ユーザビリティにしろ、WWWを使うすべての人にとって必要なのです。

特にアクセシビリティを語るときに、障碍者にとってアクセシブルになるようにという部分が強調されがちです。それは、Webページにアクセスする際に障碍者のほうがアクセスしづらい状況におかれることが多いからです。また、アクセシブルにするための技術の多くは障碍者向けのものであることは事実です。
ですが、決して障碍者だけのためにアクセシビリティが必要でありません。

完全なものはありえないでしょうが、配慮できる部分から配慮する姿勢はこれからのWebサイト製作者に求められると思います。

アクセシビリティ

英語表記をすると、accessibilityとなります。日本語では「アクセス性」「アクセスのしやすさ」という言葉になるでしょう。

Webにおいて、アクセシブル(accessible)とはどういう状態を指すのでしょうか?
ここでは2段階に分けて考えたいと思います。

第1段階:門前払いをしない

第1段階はそのページそのものにアクセスできるかということです。
たとえば、とあるページにアクセスを試みました。ここでは、ページが存在しているとします。
このときに、以下のような現象が起きる場合があります。

これらの現象が出ている場合、Webサイトにアクセスした時点で門前払いをしているので、当然アクセシブルではありません。
とりあえず門前払いをされていなければ、第1段階はクリアです。

第2段階:必要な情報を問題なく取り出せるか

第2段階は、アクセスしたページから、必要な情報を問題なく取り出すことができるかという問題です。
この段階では、第1段階以上にいろんな問題が出る可能性があります。どのような問題が出るかは、閲覧者の置かれている状況によって大きく異なってくるでしょう。ユーザビリティとも関わりが深くなります。

これらの問題にぶつかって、情報をうまく取り出せない状態はアクセシブルではないということになります。

ある訪問者から見て、第1段階、第2段階ともにクリアできていれば、そのページがその訪問者にとってはアクセシブルであるといえます。
アクセシビリティが高いページとは、より多くの状況におかれた訪問者にとってアクセシブルなページなのです。

ユーザビリティについて

日本語では「使い勝手」「使いやすさ」とよく言われていますが、「使用目的の達成できやすさ」だと考えます。サイトであれ、何らかの製品であれ、使う場合には目的があります。その目的を容易に達成できるサイトはユーザビリティに優れていると言えます。

ただ、ユーザビリティを語る条件として、アクセシブルであることの第1段階をクリアできていることが条件です。
使える状態にないものに対してユーザビリティと言われても困ります。

Webユーザビリティの大御所とも言えるJakob Nielsen氏はユーザビリティを以下のように定義しています。

  1. Learnability (学習のしやすさ)
    システムはユーザがそれを使って作業をすぐ始められるよう、簡単に学習できるようにしなければならない。
  2. Efficiency of Use (効率性)
    システムは、一度ユーザがそれについて学習すれば、後は高い生産性を上げられるよう、効率的な使用を可能にすべきである。
  3. Memorability (記憶のしやすさ)
    システムは、不定期利用のユーザがしばらく使わなくても、再び使うときに覚え直さないで使えるよう、覚えやすくしなければならない。
  4. Few and Noncatastrophic Errors (エラーが少なく且つ致命的でない)
    システムはエラー発生率を低くし、ユーザがシステム使用中にエラーを起こしにくく、もしエラーが発生しても簡単に回復できるようにしなければならない。また、致命的なエラーが起こってはいけない。
  5. Subjective Satisfaction (主観的満足)
    システムは、ユーザが個人的に満足できるよう、また好きになるよう、楽しく利用できるようにしなければならない。

この定義はWebに限らず、あらゆるシステムを構築するときに適用されるモノです。

Webユーザビリティに関して言えば、Steve Kreg氏が以下のような3つの法則を打ち出しています。

特に、第1法則についてはナビゲーションを考える上で非常に重要となるでしょう。
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