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旧世代ブラウザへの対応を考える

ブラウザのバージョンは上がる一方ですが、旧世代ブラウザを使いつづけている訪問者もまだまだ多いのが現状です。
旧世代ブラウザでは使える技術に制限が多くあり、アクセシビリティを考える場合、旧世代ブラウザへの対応をどうするかは頭の痛いところです。

旧世代ブラウザの問題点

先ほど、旧世代ブラウザでは使える技術に制限が多くあると触れました。旧世代ブラウザで影響を受けやすいのは、以下の3点です。

HTMLそのものの記述

一番問題となりやすいのは、Flashや音楽、ムービーといったマルチメディアコンテンツをページに埋め込む場合です。HTML4.0以降では、object要素を使って埋め込むのが本来のやり方ですが、旧世代ブラウザはobject要素に対応していません。代替手段としてembed要素というのがありますが、これはW3CのHTMLでは用意されていません。

object要素以外にも対応していない要素が見受けられます。これは、旧世代ブラウザに限った問題ではありません。

JavaScriptをはじめとしたクライアントサイドスクリプトの記述

これは、旧世代ブラウザでなくても起こりうる問題です。

ブラウザごとでの対応が違うのは、ブラウザごとに振り分けることで対応が可能にはなります。振り分ける場合は、きちんと振り分けできていないと、スクリプトが動作しないだけでなく、代替手段も無効になるという場合もあります。

使用するスクリプトがサイトの機能と深くかかわるのであれば、代替手段を用意する必要があります。まったく閲覧できない、エラー多発、リンクをたどることができないという状態ではお話になりません。

スタイルシートの記述

スタイルシートの場合、対応しているプロパティが少なかったり、正しく対応できていないという問題があります。スタイルシートは見栄えと深くかかわるものであり、グラフィカルブラウザを使って閲覧する場合、致命的になる場合もあります。

ブラウザによって見栄えが違うのは当たり前

もはや、Webサイトの閲覧手段はパソコンだけではありません。携帯電話を使ったWebサイトの閲覧はごく当たり前のように行われるようになっています。パソコンや携帯電話以外の機器を使ってWebサイトを閲覧することもできます。
パソコン用ブラウザに限定したとしても、文字ブラウザや音声ブラウザといった、非グラフィカルブラウザが存在します。

それゆえ、すべてのブラウザで同じように見えるようにするというのはもはや無理なのです。

スタイルシート適用について考える

見栄え面で、パソコン上で動作するグラフィカルブラウザへの対応を考えるとき、以下のような考えがあると思います。

一つは、レイアウトも情報の一つだという考え方。つまり、ブラウザ間での見映えを出来るだけ同じにすることです。
この考えに基づいたWebページを作成しようと思えば、テーブルレイアウトや物理要素を使って、文書構造の記述をかなり犠牲にしなければならない部分がありますが、パソコン上で動作するグラフィカルブラウザを使っている限りは、同じように表示されるので、見た目には同じ情報が伝えられます。
ただ、この考えはもはや古い考えで、テーブルレイアウトそのものが過渡期のデザインであります。

もう一つは、文書の共有化というWWWの本来の考えを重視する考え方。つまり、文書構造をしっかり書き、見映えは情報が得られれば、多少の違いはこだわらないと言う考え方です。
この場合、文書構造をどのように表現するかはブラウザ側の解釈にゆだねられますので、異なるグラフィカルブラウザ間で同様の見栄えを実現することは出来ません。

ブラウザへの対応ということを考えれば、まずWebページそのものにアクセスすることができるか?そして、アクセスしたページから必要な情報を得ることが出来るか?ということが最も大切です。
その上で、見映えを整えるのは、情報をより得やすくするためだと考えます。

どのようにすればよいのだろう?(現実を見つめて)

旧世代ブラウザでの見栄えのよさを求めないのであれば、旧世代ブラウザについてはスタイルシートを適用させないというのがベストです。勘違いしていただきたくないのですが、これは、ブラウザ切り捨てではありません。

スタイルシートを適用させない旧世代ブラウザで閲覧した場合、見栄え面ではかなり野暮ったいイメージを受けるかも知れませんが、情報にアクセスできないわけではないからです。

スタイルシートを使用する場合、どこまでを旧世代ブラウザとして扱うかという問題ですが、少なくとも、Netscape4.x以下および、InternetExplorer4.x以下は旧世代ブラウザ扱いとしても問題ないと考えます。もはや、これらのブラウザを使っているユーザはごく少数だからです。

旧世代ブラウザへの対応を考えてテーブルレイアウトを採用する場合も、テーブルが適用されない状態で正しく情報が伝わるようにする必要があります。

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